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2005-04

お手紙 from 日心臨 その2

日本心理臨床学会の会報が届きました。
裕’s Object Relational Worldでは既に取り上げられていますが(さすがというべきか向こうは情報が非常に速いです)ざっとみた限りでは「資格問題に関する本学会の声明」はネットにアップされている内容とほぼ一緒ですし、目新しさは全くありません。
むしろ個人的には前半の「心理アセスメント最新の動向」の方がまだ読もうという気にさせられましたとさ。

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【心理統計関連】実は結構持ってる【5冊】

前にも言いましたが、私は統計が苦手です。このブログを読んでる方でやっぱり統計が苦手って人は少なくないかと思います。でも(ごくごく当たり前の話ですが)まともな心理学の研究をしようと思ったら統計は絶対に必要です。
以前、某サイトで研究についての話題が出た時に、「統計が苦手なので文献研究で卒論を書きたい」とか「統計が苦手だから事例研究で修論が書ける大学院がいい」とかそんなふざけた書き込みを見たことがありますが、統計を使わずに論理だけで破綻のないまともな研究を構築するのがどんな難しいかわかってるんでしょうか?
我々は統計学者ではありませんから「統計のための統計」が必要なわけではありません。自分が見たいことを見るために、そして自分が言いたいことを言うために、既存の分析手法の中からどれを持ってきてどう使えばいいか、それが分かっていればいいんです。いわば道具としてうまく使うことだけが必要なわけです。ちゃんと使い方さえ誤らなければ、自分の見たいことは見やすくなりますし、言いたいことが言いやすくなります。「自分がこう思うから~だ」といったジャイアン的な研究は説得力が皆無ですし、まともな研究とは言えないでしょう(それを考えると心理○床学研究ってのは…以下自粛)。
自分に必要な分析手法を選ぶことができて、かつそれを適切に使うことができるレベルにあれば、院試の統計に関する問題は十分にクリア可能でしょう。というわけで今日は統計がらみの本5冊ご紹介します。あと何冊か統計関連の本は持ってますが、もし他にお薦めなどあったらコメント等でご紹介いただけたらと思います。

Q&A 心理データ解析
服部 環 海保 博之

福村出版 1996-02
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あなたもできるデータの処理と解析
岩淵 千明 石井 滋 神山 貴弥 浦 光博

福村出版 1997-06
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ロテ的お薦め対象:(統計を勉強し始めの)学部生~(「統計を使いたくない」とか言っちゃうアフォ臨床系)院生;心理統計の入門書
「Q&A~」の方は心理データ解析の初歩的な概念、初歩的な分析法を分かりやすく解説しています。計算式は多数出てきますが流れにそって丁寧に書かれており、きっちり読み込めば理解できない内容ではないと思います。
「あなたもできる~」は初歩的な概念、データ収集の方法、基礎的なデータ処理から多変量解析の概略まで(浅くではありますが)幅広く扱っています。統計に関して分からない事があった場合に辞書的に使うことも可能かと思います。
大学院入試問題レベルの統計であれば、この2冊で十分対応可能ではないでしょうか。卒論にとりかかる前には読んでおきたい本です。
で、実際に卒論(あるいは修論)の調査だったり実験だったりに取りかかる前、または書いている時に役に立つと思われるのが以下の3冊。
実践心理データ解析―問題の発想・データ処理・論文の作成
田中 敏

新曜社 1996-05
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ユーザーのための教育・心理統計と実験計画法―方法の理解から論文の書き方まで
田中 敏 山際 勇一郎

教育出版 1992-08
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ユーザーのための心理データの多変量解析法―方法の理解から論文の書き方まで
山際 勇一郎 田中 敏

教育出版 1997-11
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ロテ的お薦め対象:研究にとりかかる前の学部生・研究に自信がない院生;研究・論文作成に役立つ本
この3冊があればデータ収集から分析・結果のまとめ・論文作成までほぼカバーできるかと思います。データの出力形式はSASのものであり、SPSSとはまた見方が違いますが基本的な内容は一緒です。十分対応可能でしょう。
質問紙調査はやってみたものの、どうやって分析したかいいのかさっぱりわからない…ってことは卒論なんかではよくあることかもしれませんが、そんなのは論外です。調査・実験の前にどんな分析手法を使うのかはっきりさせておきましょう。それがはっきりしてない場合には、そもそも問題設定だったり仮説の設定の段階で何かが間違っているということが往々にしてあります。それがはっきりすることで研究の問題点も明確になることでしょう。
…という話を大学院時代に先輩から口を酸っぱくして何度も何度も言われた落ちこぼれの私ですよ。そんな私でも理解できるこれらの本はやっぱり良書なのではないかと思います。お薦めです。
最初の方でも書きましたが、もし他にもお薦めの心理統計関連本(私でも理解できるレベルの)がありましたらお教えいただけるとうれしゅうございます。

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病院嫌い

自分は病院で働く心理臨床家なわけですが、私は病院が嫌いです
もっと正確に言えば「病院が嫌い」というよりも「医師の診察を受けるのが嫌い」です。今は周りにいる先生で気があう人にお願いして診察を受けたり、薬を処方してもらっていますが、自分の職場以外の病院を受診する際には未だに何だか緊張します。
その理由は…たぶん私が小学校3~4年生くらいまでさかのぼります。

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【「論博」は】個人的には笑いごとじゃない【ナシの方向で!?】

これは絶対に取り上げねばと思っていた話題。
心理系ブログでもここここでは既に扱われていますが、こんなニュースがありました。

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もう業界内だけの話ではない

3/2のエントリ【市場調査】本当に医療系心理職の需要は高いのか?【してる?】でかささぎさんからこんなコメントをいただきました(コメント内のURLは直接リンクに変えてあります)。

心理カウンセラー:二つの資格誕生? 「医療心理師」×「臨床心理士」巡りゴタゴタ(毎日新聞 2005年4月16日 東京朝刊)
なんて記事が出てました。
二本立ての資格化には「内閣法制局も難色を示す可能性」があり、
だそうですが…どうなることやら。

多くの心理学系Blogで既に紹介されていることですし、今さら私のところで取り上げる必要もないかなぁと思ったのですが、でもこれまで業界内部だけのゴタゴタであった資格問題がこうして一般紙で取り上げられるというのは、やはり今回の動きが本気(と書いて「マジ」と読む)であることの証拠ではないかと。
当blogでも散々議論されてきていることですが、ぶっちゃけもう「一本化」は不可能でしょう。これからどんな綱引きというか政治的駆け引きがあって、最終的にどんなところに着地するのか…業界内部、それも医療現場にいる臨床心理士として、できるかぎり客観的視点を保ちつつ見ていきたいと思っております。
※臨床心理士の理念には未だに賛成しているし、全心協会員でありながらどっちかっつーと医療心理師法案反対派だけどな(←こうやって見るとつくづく訳のわからん奴だね>自分)。

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無洗米

心理とはま~ったく関係ないお話で恐縮なのですが(いつもだろ!というツッコミには返す言葉もありませんです)、無洗米食べてる人いますか?味はどうですか?
最近、家事の省力化を考えています。その一貫として無洗米の導入を考えています。…色々検索してみると、そんなに味は変わりないみたいですね。ちょっと前向きに検討してみよう。
無洗米を使ってみた
お米あれこれ~無洗米~
検証・無洗米

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再度カカさんお薦め本

ロテ職人のセレクトショップ」更新しました。単にこれまでご紹介した本それぞれに一言レビューをつけて、当ブログへのリンクを張ってあるだけですが、カテゴリー毎にまとめてるので(一応)見やすいかとは思います。今後もちょこちょこ更新しますので、よかったらご覧いただけたらと思いますです。
で、先日のエントリー、そこに書かれても…のコメント欄で再度ご推薦いただいたので貼っておきたいと思います。てか買いたいと思っております(あとは財布とご相談…orz)。
カカwrote:

道田康司「クリティカル進化(シンカー)論―「OL進化論」で学ぶ思考の技法」北大路書房
クリティカルシンキングについての本です。
芯はきちんとしていながら、かる~く気楽に笑って読めるので、食事本におススメです。
考え方を養うのに適当なので、中高生にいる家庭のトイレ本にもいいかも。

クリティカル進化(シンカー)論―「OL進化論」で学ぶ思考の技法
道田 泰司 宮元 博章

北大路書房 1999-04
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この本、私も気になってました。Amazonのレビューを見てもかなり評判いいみたいですね。最近はどっぷりとモーニング読者になっていますので、手にとってみたいと思います。
カカwrote:

ちなみに、我が家のトイレ本のベスト1は
 
私「のだめ カンタービレ£ 二ノ宮知子
夫¢板谷バカ三代」ゲッツ板谷
息子(小1)「ゆずのどんぐり童話」須藤真澄
これについては、また後日語らせてください

のだめカンタービレ (11)
二ノ宮 知子

講談社 2005-01-13
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これ、かなり評判いいですよね。一度チェックせねばと思っておりました。久しぶりにネカフェ…てか漫喫行きたいです。
板谷バカ三代
ゲッツ板谷

角川書店 2003-08
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これもどっかの書評で読んだんですが、かなりバカみたいですね。読みます。
ゆずのどんぐり童話
須藤 真澄

エンターブレイン 2001-02
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この本は知りませんでした。さすがにうちの娘にはまだ早いと思いますが…。ちなみにこの出版社のエンターブレインっていうとファミ通関係の攻略本だけだと思っていたのですが、こんなのも出してたんですね。
皆さんからの本のご推薦ありましたら、どしどしコメントくださいませ。お待ちしておりますです。

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「書きたいこと」と「書けないこと」…そして「ブログでクビになる」?

4月9日のエントリー、スカウトで通りすがりの泥酔者さんからこんなコメントをいただきました。

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更新休んじまった

おはようございます。ロテ職人です。
昨日は忙しいかった…
仕事も忙しかったんですが、ちょっとした事情があって午後から娘をみてなきゃいけなかったので、半休をとりました。一緒に遊んで夕食を作って食べながら食べさせてお風呂に入って、寝かしつけて…気づいたら娘と一緒に寝ちゃってて妻が帰って来たときにも起きることなく爆睡しておりました。
そんなわけで気づいたら日付が変わっており毎日連続更新は途切れてしまいました。まあ先日いくつかのエントリーを削除したこともあって、既にカレンダー上では結構穴が開いちゃってる(=投稿がない日がいくつかある)わけなんですが。
半日でも休みを入れると途端に忙しくなってしまいます。今週末も仕事を家に持って帰らなきゃいけない悪寒。がんがりますかね。

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【速報】日本臨床心理士会が国家資格創設に向け署名運動開始

速報!ってほどのことでもないんですが、タイトル通り、臨床心理士会が署名運動を開始しました。本日の「サンバじゃない」のコメント欄でnobuさんがまとめてくださっているので引用します(手抜きじゃないですよ…ほんと)。
nobu wrote:

臨床心理士会側も、国家資格創設に向けて動き出しました。
私も署名を集めようと思っています。
---
「臨床心理職の国家資格創設に向けて」
★署名の用紙はこちら
「臨床心理職の国家資格創設に関する請願」(PDFファイル)※送り先は用紙の下端に記されています。

nobu wrote:

裕’s Object Relational World」の4月10日のエントリを見ると分かりますが、
臨床心理士会側の動向がどうであれ、「医療心理師」法案は提出される見込みです。
もうどのみち「医療心理師」がつぶれることはないと思います。
医療領域以外の領域の国家資格化を進める意味で、
関心のある方には、署名をいただけたらな、と思います。

nobu wrote:

単に「医療心理師」への反対のための反対というより、
この機会に立法化できるものならばしてしまいたい、という気はあるように思います。
「医療心理師」法案が出てしまった今だからこそ、
文部科学省も重い腰を上げたのだとは思いますが…。
ここまで大物に協力を要請してしまうと、
ある程度の妥協はして、何らかの形では法制化しなければならないようにも思いますし、
臨床心理士会側にも、そのつもりはあると思います。

(引用部分のURLは直接リンクに修正させていただきました)
私は…どうしようかな。今でも臨床心理士の理念には賛同していますので、ひょっとしたら署名を集める…かも。でも「裕’s Object Relational World」の12日のエントリを見ると…。うーん。少し考えてみます。

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第 1 位

精神科臨床における
心理アセスメント入門

津川 律子

精神科臨床における心理アセスメント入門

昨年に引き続き第1位獲得。単なる所見の書き方とは一線を画したアセスメントがらみの本。精神科臨床に携わる人だけではなく、どんな分野においても言える内容が盛りだくさんな一冊かと。筆者の豊富な臨床実践に根ざした良書という感じ。

第 2 位

発達障害とパーソナリティ障害―
新たなる邂逅
(現代のエスプリ no. 527)

石川 元 (編集)

やっぱり発達障害関連本は強い。こちらは特に精神病理学の観点から語られており、興味深いです。Amazon.co.jpではプレミア価格がついてしまっているのが残念。

第 3 位

日本版WAIS‐3の解釈事例と
臨床研究

藤田 和弘 (編集), 大六 一志 (編集), 山中 克夫 (編集), 前川 久男 (編集)

WAISを使う全ての人に

第 4 位

心理学の「現在」がわかる
ブックガイド

越智啓太(著) 徳田英次(著) 荷方邦夫(著) 望月聡(著) 服部環(著・監修)

個人的には学部生、特に1・2年の時に読んでおいて欲しい本。この中から将来に繋がる分野が見つかったりすることもあるんじゃないかと思います。もちろん一般の方や大学院生にもお勧めです

第 5 位

面接法

熊倉 伸宏

面接法

面接法の基礎が書かれている本。精神科の研修医も必携の本だったりします。非常に基礎的かつ実践的な内容でお薦めです。

第 6 位

こころの治療薬ハンドブック 第7版

山口登 (編集), 酒井隆 (編集), 宮本聖也 (編集), 吉尾隆 (編集), 諸川由美代 (編集)

こころの治療薬ハンドブック 第7版


最新版は第8版です
こころの治療薬ハンドブック 第8版
山口 登 (編集), 酒井 隆 (編集), 宮本 聖也 (編集), 吉尾 隆 (編集), 諸川 由実代 (編集)

何度でも言いますが薬の知識は必要です。てか、学校臨床専門の人も必須だと思います。院生も実習の段階で持っていた方が良い本。

第 7 位

エッセンシャルズ
心理アセスメントレポートの書き方

Elizabeth O. Lichtenberger

エッセンシャルズ 心理アセスメントレポートの書き方

需要の高いアセスメントがらみの一冊。訳本ではありますが、所見の書き方の実例が載ってて参考になること間違いなし。

第 8 位

女子アナ・吏良の
海上自衛隊メンタルヘルス奮闘記

山下 吏良

女子アナ・吏良の海上自衛隊メンタルヘルス奮闘記

少なくとも臨床心理職の職域が拡大されつつあり、それと同時にそれなりに認められつつあるのだろうなぁと思わされる一冊。未読なので感想は言えませんが、読んでみたいとは思っておりますです。

第 9 位

子どもの心と学校臨床(第2号)
特集:学校の中の発達障害の子ども
:クラスに発達障害のある子も
いるという
あたりまえの現実の中で

辻井 正次(著・編集)

昨年もお世話になりました、遠見書房さんの雑誌。小学生の子どもを持つ親として個人的にも読みたい一冊。

第 9 位

新・臨床心理士になるために
[平成23年版]

(財)日本臨床心理士資格認定協会 (監修, 編集)

資格試験を受ける人には必須の一冊。来年度受験者用も出るかと思いますが早めに準備をしておきたいという方は是非どうぞ
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