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『「心理テスト」はウソでした。』は(一部)ウソでした(たぶん)

公開日: : 臨床心理学

4/6のエントリ、そこに書かれてもにもあるように、ちょっとした宿題が出ていたので私なりに考えてみました。

4822244466 「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た
村上 宣寛

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この本について「これってどうよ?」という問題提起を某所でされておりましたので書いてみたいと思います。
まあ、私の文章表現能力では書評なんて立派なものは書けないので「読書感想文レベル」ではありますが、とりあえず見ていただけたらと…


…などと思いつつ、ぼーっと2ちゃんねるの心理学板を見てるとこんなスレッドがありました。
村上宣寛氏について教えてください。
このスレッドの 4622071363 ロールシャッハ解釈の諸原則
アーヴィング・B.ワイナー

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もし仮に村上氏がこの本を読んだとして、同じ批判が出来るだろうか?
ついでにその後の脂 ◆xUWwAU4zto氏の発言も引用。

400 名前: 脂 ◆xUWwAU4zto [sage] 投稿日: 2005/06/05(日) 00:45:50
>>398
費用対効果という観点から言うと,ロールシャッハ法は時間も手間も
かかりますし,被験者の負担もそうとうなものです。
よって,ほんの少しの情報しか得られないのであれば,
こんな検査用いるべきではありませんね。
まぁ詳細についてはこういう場なので書くことは控えますが,
ロールシャッハ法の優れている点は,質問紙等とは異なり,
被験者に関する多様な情報を包括的に得られる,と言う点です。
ロールシャッハで得られる情報の全てを,他の方法によって
得ようとすれば,用いるべき質問紙は膨大なものになるでしょうね。
しかし,これもまぁ臨床における志向性にもよるんだと思います。
特に力動的なアプローチを取る臨床家にとっては,このような
包括的な情報が非常に役に立つわけですが,
問題解決志向の臨床家にとっては,それほど有用な
情報にはならないかもしれません。

…なんかこの人、私の知り合いのような気がしないでもありません。

405 名前: 脂 ◆xUWwAU4zto [sage] 投稿日: 2005/06/06(月) 00:01:50
>>404
ん。
>でもそれだけ統計量がばらついているのはロテストの信頼性
>だけではなく,査定する人の「力量」が影響しているのでしょうね.
と言うよりも,ロールシャッハの指標と質問紙は,
それほどリジットに相関しない傾向にある,ということですね。
これはよく訓練された人が研究を行った場合でも同じかと。
査定する人の力量が影響するのは,言うまでもなく
解釈の段階ですね。ロールシャッハ法は数量的な指標だけで
解釈が事足りるような性質のものではありませんから,
プロトコルからより多くのことを読み取れるように訓練しなければ
ならないし,同時にそれが独りよがりの妄想にならないようにも
しないといけない。ロールシャッハの訓練はなかなか大変です。
大学院で実習しました~とか,その程度で使いこなせるもの
ではないですわな。まぁ最初は誰でも初心者ではありますが,
研鑽しない初心者はただの±?ということで。
そういう輩はなんとかならないもんかとは思いますがねぇ。

激しく同意。
そんなわけで、『「心理テスト」はウソでした』は一部ウソだったようです。
納得できる部分もないわけではないですし、こうした批判に対してどう答えるべきか考える糧にはなると思いますが、やっぱり物足りないですね。
あと、いくつか大きな問題があります。
ここでは書かないけど。いろんな意味で書けないので。

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2005/06/13 | 臨床心理学

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コメント/トラックバック (24件)

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  1. 今注目している本(心理テストはうそでした・・・)

    下手な心理テストをテレビでやっている。非常に納得いかない説明でごまかされることがあり心理テストは不正
    >ロテ職人
    保険制度の問題がありますからね。
    そのためにアメリカでは精神分析が廃れたわけですし
    (それだけじゃないですけどね)。
    > なんか、指示しているか批判しているかわからないコメントですいません。
    いえいえ。事実ですしいいんじゃないでしょうか。
    今後とも当ブログともどもよろしくお願いします。

  2. 『「心理テスト」はウソでした。』 専門家の自虐

    著者:村上宣寛 
    書名:「心理テスト」はウソでした。
    発行:日経BP社
    サービス度:★★★☆☆ 
    認知心理学、統計分析等の専門家である村上氏による暴露(?)本。
    1章で血液型性格学、
    2章で誰にでも当てはまる心理テスト(バーナム効果)、
    3章でロールシャ
    >ロテ職人
    保険制度の問題がありますからね。
    そのためにアメリカでは精神分析が廃れたわけですし
    (それだけじゃないですけどね)。
    > なんか、指示しているか批判しているかわからないコメントですいません。
    いえいえ。事実ですしいいんじゃないでしょうか。
    今後とも当ブログともどもよろしくお願いします。

  3. ロテ職人さん、こんにちは。
    カミングアウトいたしますと、「この本ってどうよ」という発言を書いたのは、ぼくです(^^;
    その当時、ネットに(特に2ちゃんねるとかに)何かを書き込むのは、すごーーく怖くて、あのようなぶっきらぼうな書き方しかできませんでした。この場を借りて、あらためて失礼な言い回し、お詫びしますm(__)m

  4. (つづき)
    さて、言うまでもなくぼくは専門外の人間なので、『心理テストは・・・』の本を読んでも真に受けてしまいますし、それ以前に『ロールシャッハ研究』27巻~症例特集(ブラインドアナリシスが載ってるやつ)も読んでいたんですが、そちらはサッパリで(笑)。
    ですが、今回の、記事を読ませていただいて、なるほど、本の中の、どの部分が妥当で、どの部分がそうでないのか、ということを示していただけた感じがして、少し納得できた気がします。
    たしか・・・3~4ヶ月越しで答えていただいた・・・という気がしますが、どうもありがとうございました。

  5. TBありがとうございました。
    今後、テストを受けるClからこの本の件に関しての質問や不安が出された場合に、どう説明してよいのか、私自身の中で答えが不明確であり、困っていました。
    この記事のおかげで、説明すべき方向が、曖昧ながら少し見えてきた様な気がします。
    この件に関しては私自身、まだ充分理解できていない部分がたくさんあります。これからもう少し時間をかけて考えてみます。

  6.  ロールシャツハなどは、若いころ、心理療法を本格的に行うまでの演習のようなもので、心理療法が上達し、自分自身に程よい自信がついてくると、やらなくなるものですね。
     神田橋先生も言われているように、何度熱があるだろう→37℃ぐらいかな→体温計ではかる、この体温計程度の位置に心理テストはあると、私も同感。
     熱がでたいくつかの要因はわからないでしょ。
     若いうちは、勉強した方がいいと思いますが。いつまでもやるものでもないのかなと感じますが、それも正しいとは限りませんから。
     Ptさんのことを思う気持ちが程よくある人は、やらないかな。
     しかし、病院に勤務している人はやらざるを得ないのかな。
     悲しいかな。
     

  7. あああ、村上ジニー君が!2chのスレッドに!

  8. >カオナシさん
    > 「この本ってどうよ」という発言を書いたのは、ぼくです(^^;
    そうだったんですか~!!
    > 『ロールシャッハ研究』27巻~症例特集(ブラインドアナリシスが載ってるやつ)
    あ、ほんとだ。載ってる(汗
    ちょっと読んでみます。
    読んだあと、続編書くかも。

  9. >カカさん
    私はやりたくないと言える人はオーダーがあっても
    無理に心理検査を施行しようとは思わないです。
    なので、この本に関しての不安が出たときに
    そのためにやりたくないという気持ちがあったとしたら
    やらないという選択もありかと思います。

  10. > Y-G職人さん
    初めまして。コメントありがとうございます。
    > ロールシャツハなどは、若いころ、心理療法を本格的に行うまでの演習のようなもので、
    > 心理療法が上達し、自分自身に程よい自信がついてくると、やらなくなるものですね。
    「ですね」とおっしゃいますが、私はそうは思いません。
    別物だと思いますけどね。
    これについてはその人の臨床実践のスタイルというか、考え方の相違はあると思いますので
    断定されるのは困りますです。はい。
    > それも正しいとは限りませんから。
    と言いながら、その後の文章は何なんでしょうか?
    私にはよくわかりませんです。はい。

  11. こんにちは。晒した馬鹿を拾っていただいてありがとうござます。
    本望であります。
    つか,IPから身元が割れる可能性が高いわけですがw
    >精神病理の弁別
    これはちょっと書き方が不十分でした。
    この書籍の中で,「DEPIはうつ病を弁別できない」という
    指摘がなされていたかと思います。
    で,それに対して,それが何か?と反論したわけです。
    ロールシャッハで得られた情報がその人の病理を示唆するということは
    あれども,指標自体が病理を弁別するんだっていう考え方は,
    あまりにも単純すぎるし,表層的なんじゃないかと。
    そんな使い方をして出てきた問題点を挙げて批判したところで,
    ロールシャッハを役立たずでいんちきな代物だと批判する事はできないぞ,
    というのが文意でした。
    それでは失礼しますです。

  12. >脂さん
    てかひょっとしてI君ですな?(って違ったらごめん)
    > ロールシャッハで得られた情報がその人の病理を示唆するということは
    > あれども,指標自体が病理を弁別するんだっていう考え方は,
    > あまりにも単純すぎるし,表層的なんじゃないかと。
    だったら同意。
    この場合「病理を弁別する」って表現が問題だと思うですよ。
    村上氏は「診断」って言葉を使っており、もっと問題なわけですがね。
    ともあれ、わかりやすくまとめていただきありがとうございました。
    私が同じ文章まとめようと思ったら結構な労力が必要になるところですた。

  13. >ロテ職人さま
    >てかひょっとしてI君ですな
    ご名答でございます。
    多分に偉そうな事を書いてしまってるので,
    非常にムズガユイ気がするわけですが\\\
    >この場合「病理を弁別する」って表現が問題だと思うですよ。
    >村上氏は「診断」って言葉を使っており、もっと問題なわけですがね。
    あら,この本には弁別とはありませんでしたか(汗
    記憶違いでありました。
    診断とか弁別とか,こういう言葉の使い方については
    まだまだ考えてみようと思います。

  14. >ともあれ、わかりやすくまとめていただきありがとうございました。
    >私が同じ文章まとめようと思ったら結構な労力が必要になるところですた。
    恐縮です。なんか読んでて腹立ったので,勢いでまとめますた。
    しかしこういう批判は,考える機会を与えてくれますから,
    実はそれなりに価値があるのだと思います。
    批判に応える形で,ロールシャッハの価値を世の中に訴えていくことも
    可能でしょうし,それによってロールシャッハの研究が進むのであれば,
    むしろこういう批判は歓迎すべきものかと。内容はちとアレでしたがねぇ。

  15. TBありがとうございました。
    とにかくこの方面は素人ですので、
    『心理テストは~』も、書評かなにかで取り上げられていたので
    興味を引かれて読んだという程度でした。
    きちんと理解できないままに「そんなものかな」とか流して読んでいましたが、
    こちらの記事を拝見して、もう少しポイントを絞りつつ再読してみたいと思いました。
    とりあえず、多くの人が疑問を持たずに受け入れているものに対して
    一石を投じる、といった価値は認められましたけどね。

  16. >脂さん
    > あら,この本には弁別とはありませんでしたか(汗
    > 記憶違いでありました。
    > 診断とか弁別とか,こういう言葉の使い方については
    > まだまだ考えてみようと思います。
    「区別」という言葉を使うか、あるいは「当たる」「当たらない」となっています
    (「当たる」って…占いかよ)。
    > 批判に応える形で,ロールシャッハの価値を世の中に訴えていくことも
    > 可能でしょうし,それによってロールシャッハの研究が進むのであれば,
    > むしろこういう批判は歓迎すべきものかと。内容はちとアレでしたがねぇ。
    この本、結局は一般向けの本ですからね。
    専門書として出せばある程度妥当な批判を受けるから
    出せなかったんじゃないかと勘ぐってしまうですよ。

  17. >maolincaさん
    > とりあえず、多くの人が疑問を持たずに受け入れているものに対して
    > 一石を投じる、といった価値は認められましたけどね。
    そうですね。一般書としてはそうした面での価値は充分あると思います。
    ただ、専門書としてはこれまで言われていることの焼き直しであり
    実はあまり新鮮味はなかったりします。
    血液型やバーナム効果については常識的な話ですし。
    加えて、こうした内容を一般書として出版することの問題点も
    考えて欲しかったものだと思います。
    その問題点が何なのかはここでは書けないんですが…。

  18. 「心理テスト」はウソでした.

    「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た
    2005/日経BP社 村上宣寛
    >ロテ職人
    保険制度の問題がありますからね。
    そのためにアメリカでは精神分析が廃れたわけですし
    (それだけじゃないですけどね)。
    > なんか、指示しているか批判しているかわからないコメントですいません。
    いえいえ。事実ですしいいんじゃないでしょうか。
    今後とも当ブログともどもよろしくお願いします。

  19. 心理テスト

    心理テストの最新情報をチェック!ad2();         心理テ…
    >ロテ職人
    保険制度の問題がありますからね。
    そのためにアメリカでは精神分析が廃れたわけですし
    (それだけじゃないですけどね)。
    > なんか、指示しているか批判しているかわからないコメントですいません。
    いえいえ。事実ですしいいんじゃないでしょうか。
    今後とも当ブログともどもよろしくお願いします。

  20. 文化の差とか、教育の差とかいろいろあるんでしょうけど、少なくともアメリカのマジョリティー心理療法家はロテ使いませんね。マイナーです。
    行動科学的なものや、クライエントセンタード的なものがいまだはやっているというトレンドも関係ありますが、科学的に証明しにくいし使いにくい(司法や教育の場で)という理由で重視されません。異端児的というか。どうしようもなく理解が難しいとき、ロテでもやってみるか、という事例はありましたが。心理検査法の授業でロテは180分しか使わず、知能検査やMMPIなんかの方の実習、採点とレポートの書き方に多くの時間を割きます。
    (続)

  21. (↑の続き)
    個人的には、言語化が苦手なCLには一つの糸口かなって思いますし、異文化間比較という観点ではかなり面白いのでこういう投影法はなくならないでほしいと思います。ただ臨床のアセスメントツールとしてはやはりコストパフォーマンスが悪いですね。
    精神科医の受けている心理検査に関する教育(もしあれば、の話だけど)、診療得点、アセスをする人のプライドや満足感充足という点では相互にうまい汁を吸えるから決してなくならない心理検査の一つかな、と思います。
    なんか、指示しているか批判しているかわからないコメントですいません。

  22. >ロテ職人
    保険制度の問題がありますからね。
    そのためにアメリカでは精神分析が廃れたわけですし
    (それだけじゃないですけどね)。
    > なんか、指示しているか批判しているかわからないコメントですいません。
    いえいえ。事実ですしいいんじゃないでしょうか。
    今後とも当ブログともどもよろしくお願いします。

  23. ロールシャッハって・・・

     ロールシャッハ・テスト、インクを紙に垂らしたただのシミつきカード、それをどう見
    >ロテ職人
    保険制度の問題がありますからね。
    そのためにアメリカでは精神分析が廃れたわけですし
    (それだけじゃないですけどね)。
    > なんか、指示しているか批判しているかわからないコメントですいません。
    いえいえ。事実ですしいいんじゃないでしょうか。
    今後とも当ブログともどもよろしくお願いします。

  24. 「心理テスト」はウソでした。

    ■ちまたに いきのこっている「心理テスト」の非科学性を徹底的にあばいているのが、村上宣寛『「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た』(日経BP,2005)だ。■直感的に、あやしいとおもっていた違和感が 整理できてよかった。
    >ロテ職人
    保険制度の問題がありますからね。
    そのためにアメリカでは精神分析が廃れたわけですし
    (それだけじゃないですけどね)。
    > なんか、指示しているか批判しているかわからないコメントですいません。
    いえいえ。事実ですしいいんじゃないでしょうか。
    今後とも当ブログともどもよろしくお願いします。


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  • 某総合病院精神科勤務の臨床心理士であり臨床心理学者(自称)。なんだかんだで2児の父。妻との仲もそれなりに良好
心的変化を求めて
【ご恵贈】ハーグリーブス&ヴァーケヴカー 編・松木邦裕 監訳『心的変化を求めて: ベティ・ジョセフ精神分析ワークショップの軌跡』【感謝!】

ちょっと更新サボっておりましたが、ぼちぼち行きたいと思います。

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