Home > 臨床心理学 > 修論でケース研究は何故ダメなのか~ジレケンさんへのマジレス

修論でケース研究は何故ダメなのか~ジレケンさんへのマジレス

05/09/02のエントリ、修論でケース研究?ふざけんな!~こんな大学院はダメダメだ!Vol3に対して、05/12/29にジレケンさんからこんなコメントいただきました。

16. Posted by ジレケン 2005年12月29日 22:49
良いじゃん良いじゃん,事例研究.
統計なんかで論文書くより事例(臨床)じゃん.だって俺ら臨床なんだもの.
何百人相手にセラピーするわけじゃないモン.
ケースを読む力が何より必要なんだモン.
「修論なんだから量的じゃなきゃ」なんて拘っていること実態がナンセンス.
事例と向き合うこと,できているのかな?
何ケース持ったことあんの?
サンプル集団の傾向みて臨床なの?
こう言いたい.
力強く言いたい.



え~と…

ちゃんと当該エントリを読んだ上でコメント書かれましたか?>ジレケンさん

ついでに私が紹介した過去ログは読んでいただけたのでしょうか?もし読んでいただけているのであれば、それを踏まえて反論していただきたいのですが…。
臨床心理士デスマさんがコメントされている内容とかなり重なってしまいますが

何百人相手にセラピーするわけじゃないモン.
ケースを読む力が何より必要なんだモン.

「ケースを読む力」の定義が気になるところではありますが、少なくとも適切なアセスメントを行い、そのアセスメントに基づき方針を決定するために必要な論理的思考が研究を行う上で必須のものであるということは断言できますし、臨床実践の中でそれが出来る人というのは数量的な研究も普通に出来ると思いますよ。そこで事例研究にこだわってしまうのは、(修士課程修了後も含めて)研究の幅を狭めてしまうことになりますよ。
しかし「何百人相手にセラピーするわけじゃない」ってどういう意味でしょうね?
そしてこれもデスマさんが指摘されていることですが、修士課程でどの程度の臨床能力が身につけられるというのでしょうか?たった2年間ですよ。その中でケースだけではなく最終的には修士論文の完成も目指さなければいけないわけです。「事例研究」というのは「事例報告」とは異なるものなのですよ。
※この辺は

心理臨床家のための「事例研究」の進め方心理臨床家のための「事例研究」の進め方
山本 力 鶴田 和美

北大路書房 2001-09
売り上げランキング : 79,639

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

臨床心理学研究の技法臨床心理学研究の技法
下山 晴彦

福村出版 2000-04
売り上げランキング : 64,663
おすすめ平均
Amazonで詳しく見る
by G-Tools
などの書籍を参照のこと。
ジレケンさんはその後のコメントで

良い結果・良い成果が出なけりゃ論文にまとめちゃいけないわけ?結果・成果が出ないなら,出なかったなりの考察をありのまま書けばいいじゃん.
良い結果・良い成果を修論の「事例研究」で書かなきゃならないっていう考えがおかしいって言ってんのが理解できないのかな?

と書かれていますが、そりゃ失敗事例でも別にいいんですけど、少なくともそれが事例「報告」ではなく事例「研究」であるのならば、単に考察すればいいってもんではなくて、新しい知見なりが必要なわけですよ。単に「自分の能力が足りなかったから失敗しました」では「研究」にはならないわけですよ。
こういう人には「事例研究をなめんな」と言いたいですね。「研究」として成立させるならば数量的に処理できる方が絶対に楽ですし、逆に「臨床だから事例研究」なんてのは短絡的な固執思考のように思われますよ。
…というのは、既にお薦めエントリに書いてあることですし、反論するのなら単にご自身の主張を機械的に繰り返すのではなく、これらのを踏まえて反論していただきたいと言っているのですよ。それをされていないから私は「ネタ」扱いしているのですよ。
以下、些末な内容になってしまいますが。

自分たちのやっていることが全て正しいと思わせるような発言が横行しているブログだと思いましたが,ここまで程度が低いとは,非常に残念でなりませんね.おまけに「ネタ」と一蹴するありさま.

別に自分のやっていること、言っていることが全て正しいとは思ってませんし、おかしいと思われたことに対しては是非反論していただきたいと常に思っていますよ。まともな反論をいただけること、それを元に自分の考えを深められる、あるいは変えられるということは自分のためになるわけですから。

> フォローありがとうございます。
> こういう人たちは淘汰されるでしょうから、
> まあ気にしないでいきましょうかね。
だぁから程度が低いっていってんの.
そういうぬるい一円にもならない仲間意識自体が日本における臨床の質を招くんだよ.ちょっとはお勉強できるんだろうから,考えなね.

私は自分の言いたいようなことをデスマさんがおっしゃってくれて私がレスする手間が省けたので「フォローありがとうございました」と書かせていただきましたが、これを「ぬるい一円にもならない仲間意識」とおっしゃっているのでしょうか?
デスマさんと私の意見・考え方は似通っている部分もありますが(なので「同一人物扱い」するアフォな方もたまにいますけど…そんな面倒くさいことしないですよ)、意見が異なる部分では何度か議論していますし、このコメント1つをとって「ぬるい一円にもならない仲間意識」と言われましても困ってしまうわけで…。
お勉強はできないですけど、日々の仕事は自分なりにこなしているつもりのロテ職人でございますよ。こんな感じで今後ともよろしくお願いいたします>ジレケンさん&皆様

という意見に賛同される方もされない方もポチッとクリックしていただけるとうれしいですよ→人気Blogランキング

ランキング参加中!クリックお願いします→人気ブログランキングへ にほんブログ村 科学ブログ 人文・社会科学へ

コメント (Close):12

臨床心理士デスマ 06-01-03 (火) 2:24

もう疲れてきたので、
どっちでもいいです。
もう少し根拠を明示した上で、論旨を展開してくれないと、
意味が分かりません。
話し合っても時間のムダなので、もういいです。
こっちに得るところが全く無い。

臨床心理士になりたい 06-01-03 (火) 2:43

事例研究の是非

修論で事例研究はどうなのか?
参考記事(ロテ職人の臨床心理学的Blog)
修論でケース研究?ふざけんな!~こんな大学院はダメダメだ!Vol3
修論でケース研究は何故ダメなのか~ジレむc
私もデスマさんと同じ意見です…
…なーんて書くとまた
> ぬるい一円にもならない仲間意識
とか
> みなさん、やけに仲良しそうだから。
> ジレケンさん潰しでもしてるみたい。
なーんて言われてしまうのかもしれませんがw

どんぐり 06-01-03 (火) 2:55

はじめまして、院試に向けて目下勉強中のどんぐりと申します。
ロテ職人さんのブログはためになるので、最近ちょこちょこ見させてもらっています。
自分なりに思うことがあったのでトラックバックさせてもらいました。
修論で事例研究はありか、というは大学院を目指している身としてすごく興味のあることですので。
いろんな人の意見が聞きたいというのが正直なところです。

ロテ職人 06-01-04 (水) 12:13

>デスマさん
> もう少し根拠を明示した上で、論旨を展開してくれないと、
> 意味が分かりません。
そうなんですよね。
だからこちらもとりあえず読んで欲しいエントリを列挙したわけですが…たぶん読んでないんだろうなぁ…。
読んだ上であのコメントなら、救いようがないと思います。

ロテ職人 06-01-04 (水) 12:14

>どんぐりさん
> 修論で事例研究はありか、というは
> 大学院を目指している身として
> すごく興味のあることですので。
> いろんな人の意見が聞きたいというのが
> 正直なところです。
私もそう思います。
「まともな意見であれば」ですけどね。

あおぞらのこころ―blog 06-01-04 (水) 19:24

修論…量的研究? 質的研究? 事例研究?

どうも、修論作成中のBluesです。
ちなみに修論は量的研究です。
立てたスケジュールが破綻し、ただいま必死の状況です(苦笑)
そんな中、軽く現実逃避。
さて、久しぶりのエントリーはちょっと堅めです。
某所にて質的研究がいいのか量的研究という話がありまし…
私もデスマさんと同じ意見です…
…なーんて書くとまた
> ぬるい一円にもならない仲間意識
とか
> みなさん、やけに仲良しそうだから。
> ジレケンさん潰しでもしてるみたい。
なーんて言われてしまうのかもしれませんがw

hohohoi 06-01-07 (土) 21:55

ジレケンさんって人のみかたは誰もいないのね。
言い方はカチンとくるとこが多々あるけど、修論で事例をうたっている人、少なくともジレケンさんだけね。
私自身、ナシではないと思うからこそ、頑張ってほしいです。
みなさん、やけに仲良しそうだから。ジレケンさん潰しでもしてるみたい。

afcp@今回の件は傍観者 06-01-08 (日) 9:21

hohohoiさん
そのように思われるのであれば、それこそあなたが味方になって修論事例研究擁護の論陣を張られればよいと思うのですが。ここの人たちは確かに仲良しですが、ロジカルに反論すれば必ず応えてくれると思いますよ。
ジレケンさんがこれまでに提示されている材料だけでは、たとえここに出入りしている人たちが仲良しでなくても、議論の中で袋だたきにあってしまうと思いますよ。

H・Becker 06-01-08 (日) 11:38

多少は擁護的なこと書きましょうか(笑)
修士レベルで個別事例の研究ってのはおこがましいと思うのは他の方と一緒だけど、事例研究比較とかは有りかなと思います。すなわち、先人達の行った事例研究の共通点を抽出し一般化できるか考察するようなものであって、で、数少ない自分のケース体験との照合してみるというようなものであれば、ということですかね。
個人的には、新しい知見を産み出そうという知的作業であれば、必ずしも定量的研究である必要はないと思います。僕自身は臨床心理学史・思想史で修論出して修了していますよ。法学や史学的な記述的・解釈学的な営みも、社会学のフィールドワークのような定性的分析も、きちんとした手順を踏んだものであれば学術的な業績として評価されてしかるべき、というのはおそらく他の方も同意してくれると思います。

H・Becker 06-01-08 (日) 11:38

ただし、「出来ない」のと、最低限出来る能力があるが「今回はしない」のでは雲泥の差なのには留意です。自分の場合、M1の時の学内紀要論文とM2の時の学会発表(紀要の焼き直し)はバリバリの定量的な手法で書きました。で、その上で修論は定量的研究にしないことにしようと考えたわけでして。臨床活動に必要ないから論理実証科学的な視点を身につける必要が無いとジレケンさんが考えているのであれば(考えていそうですが^^;)、それは勘違いも甚だしいと思いますよ。科学的裏付けを失った臨床活動は、それはもはや臨床心理の営みではありません。

デスマ 06-01-08 (日) 23:23

上記の、afcpさんとH\Beckerさんのご発言に、
基本的にすべて同意します。

ロテ職人 06-01-09 (月) 0:15

私もデスマさんと同じ意見です…
…なーんて書くとまた
> ぬるい一円にもならない仲間意識
とか
> みなさん、やけに仲良しそうだから。
> ジレケンさん潰しでもしてるみたい。
なーんて言われてしまうのかもしれませんがw

Home > 臨床心理学 > 修論でケース研究は何故ダメなのか~ジレケンさんへのマジレス

ブログ内検索
RSS 臨床心理学ニュース
2011年売れ筋ランキング
Amazon.co.jp 経由で購入可能です

第 1 位

精神科臨床における心理アセスメント入門

津川 律子

精神科臨床における心理アセスメント入門

昨年に引き続き第1位獲得。単なる所見の書き方とは一線を画したアセスメントがらみの本。精神科臨床に携わる人だけではなく、どんな分野においても言える内容が盛りだくさんな一冊かと。筆者の豊富な臨床実践に根ざした良書という感じ。

第 2 位

発達障害とパーソナリティ障害―新たなる邂逅 (現代のエスプリ no. 527)

石川 元 (編集)

やっぱり発達障害関連本は強い。こちらは特に精神病理学の観点から語られており、興味深いです。Amazon.co.jpではプレミア価格がついてしまっているのが残念。

第 3 位

日本版WAIS‐3の解釈事例と臨床研究

藤田 和弘 (編集), 大六 一志 (編集), 山中 克夫 (編集), 前川 久男 (編集)

WAISを使う全ての人に

第 4 位

心理学の「現在」がわかるブックガイド

越智啓太(著) 徳田英次(著) 荷方邦夫(著) 望月聡(著) 服部環(著・監修)

個人的には学部生、特に1・2年の時に読んでおいて欲しい本。この中から将来に繋がる分野が見つかったりすることもあるんじゃないかと思います。もちろん一般の方や大学院生にもお勧めです

第 5 位

面接法

熊倉 伸宏

面接法

面接法の基礎が書かれている本。精神科の研修医も必携の本だったりします。非常に基礎的かつ実践的な内容でお薦めです。

第 6 位

こころの治療薬ハンドブック 第7版

山口登 (編集), 酒井隆 (編集), 宮本聖也 (編集), 吉尾隆 (編集), 諸川由美代 (編集)

こころの治療薬ハンドブック 第7版

何度でも言いますが薬の知識は必要です。てか、学校臨床専門の人も必須だと思います。院生も実習の段階で持っていた方が良い本。

第 7 位

エッセンシャルズ 心理アセスメントレポートの書き方

Elizabeth O. Lichtenberger

エッセンシャルズ 心理アセスメントレポートの書き方

需要の高いアセスメントがらみの一冊。訳本ではありますが、所見の書き方の実例が載ってて参考になること間違いなし。

第 8 位

女子アナ・吏良の海上自衛隊メンタルヘルス奮闘記

山下 吏良

女子アナ・吏良の海上自衛隊メンタルヘルス奮闘記

少なくとも臨床心理職の職域が拡大されつつあり、それと同時にそれなりに認められつつあるのだろうなぁと思わされる一冊。未読なので感想は言えませんが、読んでみたいとは思っておりますです。

第 9 位

子どもの心と学校臨床(第2号)特集:学校の中の発達障害の子ども:クラスに発達障害のある子もいるというあたりまえの現実の中で

辻井 正次(著・編集)

昨年もお世話になりました、遠見書房さんの雑誌。小学生の子どもを持つ親として個人的にも読みたい一冊。

第 9 位

新・臨床心理士になるために[平成23年版]

(財)日本臨床心理士資格認定協会 (監修, 編集)

資格試験を受ける人には必須の一冊。来年度受験者用も出るかと思いますが早めに準備をしておきたいという方は是非どうぞ
ブログステータス


RSSリーダーで購読する

Google Readerへ追加

Subscribe with livedoor Reader
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 科学ブログ 人文・社会科学へ
にほんブログ村



あわせて読みたいブログパーツ
フィードメーター - ロテ職人の臨床心理学的Blog

スカウター : ロテ職人の臨床心理学的Blog



ケータイ閲覧用

Return to page top