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教師が臨床心理士資格を取得するということ

公開日: : 臨床心理学

知り合いに何人か現職の教員(大学教員にあらず。小・中・高校の先生のこと)で臨床心理士資格を持っている方がいます。多くは内地留学(現職教員(公務員)が給料をもらいながら大学院に通うシステム)を利用して大学院で修士論文を書き上げ、その後臨床心理士資格を取得された方々です。
で、学校心理学に関する知識は素人に毛が生えた程度でしかない私は、基本的に教師が心理士資格をとったところであんまり意味がないのではないかと思っています。教師が臨床心理士資格を持っていたからといって、教師である限りはSCはできないし(もし教師という役割とスクールカウンセラーという役割が同時に成立するという人間がいたとしたら、その人は臨床心理学の専門家として失格だと思います)、お題目のような「カウンセリングマインド」という言葉にそれほど大きな意味があるようにも思えません(てかそういうことを言っている人を見る度にどんどんうさんくささが強まるばかりです)。
そんな批判的視点から、知り合いの心理士資格持ちの教師にこんな質問をぶつけてみました。
「なんで臨床心理士の資格をとろうと思ったのですか?」と。
そこで返ってきた回答が…



「生徒を病院に連れて行くよう親を説得しやすくなるから…と校長から言われて」
とのことでした。
その方の名誉のために言わせてもらえば、その方自身はちゃんと勉強したいという気持ちを持っている方で、修論も本当は別にやりたい内容があったとのことですが、「教師」で「内地留学」という縛りがあったため、本当にやりたい内容の論文はできなかったとのことです(ってのも大変おかしな話ではありますが)。私が言うところのSCの構造的問題についても理解してくれていますし(初心者がSCをやっちゃいけないとか)、上記の発言は多分に自嘲を含んだものであったというのは私の気のせいではないと思います。
「生徒を病院に連れて行くよう親を説得しやすくなる」ということを限りなく好意的に曲解してみれば、「連携をよりスムーズに行うため」という解釈もできないわけでもないですが…恐らくはそういうことではなく単純にやっかい払いをしやすくなるということなのではないでしょうか。で、そのために教師に臨床心理士資格を取得される…と。
なんつーか大変効率の悪い話だと思いますよ。でも可能な限り学校内部で問題を処理したいってことなのかもしれません。
………………
心理学というか研究のために必要な論理的・科学的な思考を身につけることは教師にとってプラスになるとは思います。それによって問題解決場面で安易な精神論に走ることもなくなるでしょうし、単純な因果論(「親の育て方が悪い」とか「他の教師が悪い」とか)で片づけるようなこともなくなるかもしれません。
でも、それだったら別に資格は必要ないんじゃないですか?
………………
ま、そんなこんなで資格認定協会も底抜けのバカではありませんから、現職の教員が心理士資格を取得することには慎重な姿勢をとっているようでして、そういう方が「面接で落とされた」というケースもいくつか存じております。実際個人面接を担当することは難しいでしょうし、SVを受けるといってもなかなか定期的な機会を作るのは大変なことでしょう。
それでも実際に資格を「とってしまった」ケースをやはりたくさん存じております。そういう人達のその後というのは、実際のところどうなんでしょうね?
………………
教師が臨床心理士資格を取得する(それなりに妥当な)理由が未だつかめません。詳しい方がいらっしゃったら是非とも教えてください。「心理学を学ぶ・心理学的研究をする理由」ではなく、あくまでも「資格を取得する理由」です。
私はtakashiさんお薦めのこの本でちょっくら勉強でもしてみますかね。

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2006/04/17 | 臨床心理学

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コメント/トラックバック (37件)

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  1. 私は教員ではありませんし、直接この件についての行政効力を持たないので、資格取得をすすめる本当の理由はわかりませんが・・・。
    カウンセリング指導員教諭、通級指導教室の指導教諭や教育センターのようなところの研究主事あたりが資格を持っているとメリットがあります。
    学校臨床に関するさまざまな規定に「医師か臨床心理士、またはそれに準ずるもの」と記された部分があります。最近では「準ずるもの」が省かれ、医師か臨床心理士でないとできないことがでてきました。そのことの是非はともかくとして、地方には医師も臨床心理士も少なく、不都合が大変多いところです。機関連携を進めることと同時進行で、校内(教委内)での解決能力の向上が求められています。
    重ね重ね申しますが、これらついての是非はともかく、教師の臨床心理士資格取得の背景の一つでしょう。
    余談ですが、ある県では、今年度の教員採用試験で特別枠として臨床心理士枠を設けます。いわゆる「有識者」のみなさんが検討された結果の枠だと思いますが、受験倍率がどのくらいになるのか気になっているところです。

  2. >教師が臨床心理士資格を取得する(それ
    >なりに妥当な)理由が未だつかめません
    うーん、受験資格があるのであれば、取るのに妥協な理由がいるとはあまり思えないです。もちろん、(エントリーで出てた)アフォな理由であれば落とせばいいですが、それは教師だけに限ったことではないですから。
    将来的に開業されるかもしれないし、心理職との連携や、学校内でのコンサルテーションもより円滑にいくと思いますし。心理職の発言も学校に通りやすくなると思いますし。おまけに、学校で臨床心理士が仕事をし続けることができるためにも、「教師という」だけで排除すべきではないかと思います。
    というか、仮にも財団法人である認定協会が、試験において「教師だから」という理由で落としたら不利にするのは重大な人権問題です。もし教師側が然るところに抗議をすれば、おそらく100%認定協会の負けです。

  3. カウンセラーをしています。
    前に前にゆっくりでもいいので進んで行きましょう8^^8

  4. 教師と臨床心理士

    ロテ職人さんのところのブログで、
    「教師が臨床心理士資格を取得するということ」
    と言う、記事がアップされていますね。
     私自身は、院生時…

  5. 教師と臨床心理士

    ロテ職人さんのところのブログで、
    「教師が臨床心理士資格を取得するということ」
    と言う、記事がアップされていますね。
     私自身は、院生時…

  6. あー、すみません。TB二重に送ってしまいました。一つ、削除してください。お手数をおかけします。

  7. ロテ職人さんこんばんは。初めてコメントさせていただきます。
    私は高等学校で教育相談担当の教諭です。いわゆる教育センターで行うカウンセリング研修というのは一通り受講しています。現在も事例検討などで大学の先生の元には通って学んでいます。
    もちろん臨床心理士ではありません。
    実は、現在の勤務校では受診を勧めるのに今のところそんなに苦労したことはありません。(これからあるのかな~)
    検診やら健康相談に普段から来校してくれる学校医もおりますし、なにより、それ以前に生徒にかかわっている教諭と保護者(もちろん生徒本人も)との信頼関係が出来ているかどうかのほうが、重要な気がしました。
    勤務校にはSCはおりませんが、資格のある方の存在というよりも、受診が必要かどうかの見極めをある程度教員が出来るか否かなのかなと感じています。
    学校では教育的配慮は出来てもきちんとした構造を保って治療的なアプローチをすることはとても難しい面があると考えています。

  8. 私は養護学校の教員をしております。現在はまだ学部において心理学を学んでいるところですが、将来的には臨床心理士資格を得たいと考えています。
    と申しますのも、現在障害を持つ生徒の学校では特別支援教育の名の下、学校に在籍している児童生徒の教育に当たる役割と学校内外の子どもや保護者、教師等に心理的な相談、援助、コンサルテーションなどを行う役割のものなどに分かれて業務を行うようになりつつあります。
    後者においては、これまで経験豊富な教員がその役割を担ってきましたが、その内容が多角化し、専門的な知識も要求されるようになってきているため、生半可な対応ではいけなくなっていると感じています。
    本来はこの部分に精神科医師やSCなどと連携しながら行われるのが望ましいのでしょうが、実際には障害のことを理解しつつ、対応できる人が限られてしまい、相談を受けるのも数ヶ月先、仕方なしに学校に頼っている現状もあります。
    その意味で特別支援教育に関わる分野の教員においては臨床心理士資格が必要な人もいるのではないでしょうか。

  9. [時事問題][心理学小話]教師にどんどん臨床心理士資格を取ってもらえばいい/とらせたらいい。

    [http://blog.rote.jp/:title]のロテ職人さんが、現職の教師が臨床心理資格を取ることについて“否定的”、ないし“やや否定的”?に…

  10. >市教委の臨床心理士さん
    コメントありがとうございます。
    本気で教えていただきたいのですが
    > カウンセリング指導員教諭、通級指導教室の指導教諭や
    > 教育センターのようなところの研究主事あたりが
    > 資格を持っているとメリットがあります。
    というのは具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?資格を持っていないと従事できない仕事があるということでしょうか?
    あと何度もおっしゃっている
    > これらついての是非
    に関する市教委の臨床心理士さんの「個人的見解」もおうかがいしたいところです(というかむしろそこが一番おうかがいしたいです)。

  11. >takashiさん
    そういえば以前も全く同じような議論になったことがあったなぁとエントリをアップしてから思い出しました(いつどこででしたっけ?)。
    > 受験資格があるのであれば、
    > 取るのに妥協な理由がいるとはあまり思えないです。
    確かに…考えてみたら、私も妥当な理由があって資格取得したというよりも、「取得しない明確な理由がなかった」という方が妥当だったかもしれません。
    > 「教師という」だけで排除すべきではないかと思います。
    私は「教師という」だけで排除すべきだと言っているわけではありません(これも前に言いましたね)。教師が資格取得して役に立つのかどうか…ということを問題にしたいわけです。
    ですので教師が臨床心理士資格を取得することで
    > 心理職との連携や、学校内でのコンサルテーションも
    > より円滑にいく
    > 心理職の発言も学校に通りやすくなる
    ということが実際に起こるのであれば、それは大変結構なことなのではないかと思います。
    逆に教師が臨床心理士資格を取得することで何か問題が生じる可能性は皆無なのでしょうか?その辺を考えたいと思っているのですが…
    marikocoachさんがおっしゃっている
    > 学校では教育的配慮は出来ても
    > きちんとした構造を保って治療的なアプローチをすることは
    > とても難しい面があると考えています。
    というのはここにいる方々にとっては恐らく共通の見解なのではないかと思いますが、こういうことをしようとしてしまう教員っていないですか?
    いなければ別にいいんですけど。

  12. >marikocoachさん
    はじめまして。コメントありがとうございます。
    > 実は、現在の勤務校では受診を勧めるのに
    > 今のところそんなに苦労したことはありません。
    この辺、教師・生徒・保護者の関係性の問題はもちろんありますが、それぞれの偏見というか精神科(敢えて限定してみます)に対する考え方の相違なども重要なのではないかと思ったりしますがいかがでしょうか?

  13. おはようございます。どうも、ごぶさたしております(^^)
    今回の記事とコメントを読ませていただいて、ふと、過去に身近なところで仕事をしていた教員で、妙にカウンセリングやら心理療法やらに心酔?していらした方がいたなぁ・・・と思い出しました。
    その方は、一般の教諭では無かったんですが、「生徒の問題への介入」という名目で、生徒と担任との間にもどんどん割り込んで来てくれて(^^;関係を揺さぶってくれたりしました(汗)。
    ぼくの目から見ると、その方は、ご自分が抱えている自信のなさ・疎外感・不全感・・・等を拭い去るために、必死に、「カウンセラー的役割」をとることで、職場内でのご自分のアイデンティティを維持していらしたように見えました(これは、ぼくの投影かもしれませんが(笑))。
    ロテ職人さんが、危惧していらっしゃるポイントとは、ずれている話になってしまったかもしれませんが、ぼくは、何か、「臨床心理士資格」を取得しようとする方の何割かは、その資格の持つ(ように見える)ステイタス?のようなものにひかれて、取得をめざす方もいらっしゃるのかな?という気がしました。
    (ぼく自身は取るつもりはありませんが、もし自分が取ろうとしたら、そういう部分が無きにしもあらずかなぁ・・・という気がしましたので(^^;)

  14. >sawapiさん
    はじめまして。コメントありがとうございます。
    そういえば以前、児童精神科医であるA Fledgling Child Psychiatrist(http://homepage3.nifty.com/afcp/B408387254)のafcpさんとお話していたときに、経験豊富な養護学校の教員の方々にほんの少し専門的な教育をするだけで大きな戦力になのではないか…という話が出たことを思い出しました(…という話でしたよね?>afcpさん)。
    そういう意識を持ってらっしゃる方が長い臨床経験で培った知識・技術を専門的な知識・技術と統合させることで、ものすごく有効な臨床実践が出来そう…な気もします。
    理想論かもしれませんが、そういう目標を持たれて勉強されている方がいらっしゃることはたいせつだと思います。

  15. >10月さん
    いつもブログの方は拝見させていただいております。お元気そうでなによりですw
    > 去に身近なところで仕事をしていた教員で、
    > 妙にカウンセリングやら心理療法やらに
    > 心酔?していらした方がいたなぁ・・・
    そーそー!私もそういう人を見たことがあるのですよ。出来もしない介入を無茶な形でしようとする人!
    > ご自分が抱えている自信のなさ・疎外感・不全感・・・等を
    > 拭い去るために、必死に、「カウンセラー的役割」をとることで、
    > 職場内でのご自分のアイデンティティを維持していらしたように見えました。
    そー!まさにそういう感じですよ。
    「資格をとること」だったり「(臨床心理学・学校心理学を)勉強していること(研究に非ず)」だったりが目的化してしまうような人もいるんじゃないかなぁと思ったりするですよ。
    それはもちろん、教師に限らない話だとは思いますが、もしそういう人が教師だった場合、実害は非常に大きいのではないかと思うのです。

  16. sawapiさん、ロテ職人さん
    確かに以前ロテ職人さんとお話ししていた時に、そんな話になりましたね。
    養護学校の、特にベテランの先生方は、実践にあたってのノウハウはお持ちです。しかし残念ながら、その知識があまり体系化されていないのが弱点です。
    一人の子どもと一年以上つきあうのであれば、その子の特徴を見ながら、ゆっくり関わり方を探っていけばよいのですが、特別支援教育で求められているような役割、何回か出かけていって、限られた情報からコメントやアドバイスをするような役割では、もう少し別の整理の仕方が必要になってきます。極論をすれば医師の見かたに近い切り取り方をしなければならないのではないかと想像します。
    特別支援教育コーディネーターや、特別別支援学校の「外回り」教員であるためには、大学や大学院であらためて勉強するということは、とても有用だと思います。sawapiさんのような方がもっと増えてきて、一緒に仕事ができるといいですねえ。

  17. 資格って、「他者にわかりやすく示す」ための手段ですから。
    「心理学の勉強を、ちょっとたくさんやっている教員だ」ということを
    わかりやすく情報として示そうとするなら、資格取得はメリット大だと思いますよ。
    保護者側も相談者を選択する際の判断する手がかりに利用する場合があるでしょう。
    「資格を取った=理解が深い・仕事ができる」ではない、ということとは
    まったく別の話としてね。
    理解が深いか、仕事ができるか、というのは
    学んだ内容や質やそのほかモロモロのことでしょう。
    それこそそれは、「教員が心理学を学ぶメリットとは」という話になってきます。
    資格を取る=表札を手に入れる、ということなのではないかと。
    ま、そんなに認知されてる資格でもないんで、
    臨床検査技師と間違われることも、未だにありますけどね~。

  18. ロテ職人さんからの返信に対する返信は時間があるときにゆっくり書かせて下さい。
    とりあえず一つ。
    教師に臨床心理士(として)の仕事をさせたいというよりも、臨床心理士に教師の領域の仕事をさせたいという意図があるんです。
    どういうことかというと、臨床心理士資格を保持した教員を現場に置くことは考えていません(ウチだけかもしれませんけど)。臨床心理士が指導主事や研究主事の仕事を兼務してくれれば助かる、という考え方があります。
    くわしくはまたあとで。とりあえず。

  19. [時事問題][心理学小話]心理療法を勉強した、資格を取った教師が問題となるとき

    心理職として仕事をしているものにとって、教師が心理療法・カウンセリングを勉強したり、さらには臨床心理士や学校心理士の資格を取得することは、大方否定的には…

  20. >afcpさん
    コメントありがとうございます。
    > sawapiさんのような方がもっと増えてきて、
    > 一緒に仕事ができるといいですねえ。
    そうなんですよね~。こういう方だったらいいんですけどねぇ…。takashiさんからTBいただいたエントリにあるような方も少なからずいるのが何とも。
    というか、afcpさんも臨床心理学をかじった困った教員に会ったことないですか?
    >千尋さん
    > 資格って、「他者にわかりやすく示す」ための
    > 手段ですから。
    「資格そのもの」だとそういうことになりますよね。「ある程度勉強した」という印ってところでしょうか。
    > 学んだ内容や質やそのほかモロモロのことでしょう。
    結局はそこになるんでしょうかね。
    いや、たまに「臨床心理士資格をとることが目的」になっている人もいるような気がしてしまいまして、それは完全に手段が目的化してるんじゃねーかなーと思ったり。

  21. >市教委の臨床心理士さん
    > ロテ職人さんからの返信に対する返信は
    > 時間があるときにゆっくり書かせて下さい。
    はいはい~。ゆっくりお待ちしております。
    > 教師に臨床心理士(として)の仕事をさせたいというよりも、
    > 臨床心理士に教師の領域の仕事をさせたいという
    > 意図があるんです。
    大変興味深いところです。ご意見楽しみに待ってます。

  22. 私は学校教員で臨床心理士の有資格者です。
    月に1~2度来られる外部のカウンセラーだけでは対応できないほど、現場は日々サポートを必要としています。
    ほんとうはSCに毎日でも来てもらいたい。でも日本の学校システムのなかではそれは無理なのです。
    それなら毎日出勤している常勤の強みを生かして、自分自身がそれなりの力量を持てば、生徒や同僚にプラスになるのではないか。それが資格取得の大きな理由です。
    もちろん学校の中の立場は教師です。心理に他の教師よりは少し詳しい人という立場の一介の教師です。
    資格があるということで、心理学系の新科目を開講できることになりました。資格がなければこれは難しかったかもしれません。

  23. >ゆうこさん
    コメントありがとうございます。
    > 月に1~2度来られる外部のカウンセラーだけでは対応できないほど、
    > 現場は日々サポートを必要としています。
    そうだろうということは容易に想像できます。
    > それなら毎日出勤している常勤の強みを生かして、
    > 自分自身がそれなりの力量を持てば、
    > 生徒や同僚にプラスになるのではないか。
    > それが資格取得の大きな理由です。
    で、何かプラスになりましたか?
    > 心理学系の新科目
    えーと…これは高校での話でしょうか?高校の授業で心理学系の新科目が必要なのですか?その意義とは?

  24. 大分前にコメントさせていただいたことのある者です。
    興味のあるエントリーなのでコメントさせていただきます。
    今日、偶然にも研究室の仲間とこの問題
    (教師が臨床心理士の資格を取得することの意義や理由)
    について話し合っていました。
    私はまだM1で、机上の空論(?)のようなものになってしまうのかもしれませんが、
    授業や本を読んでいて思っていることは
    教師とSCの役割は違う
    ということです。
    教師じゃない立場だからこそできる介入があるし、それがSC(学校に関わる臨床心理士)には求められていると思います。
    資格を取るということは臨床心理士としての役割も担いますよということを標榜することになると思います。
    教師としての役割と臨床心理士としての役割を一人の人間が担うことは不可能だと思うし、でも、資格を取ることによって「両方の役割ができます、しますよ~」ということをアピールしてしまうというデメリットの方が大きいように思います。
    生徒の側としては恐らく、一人の人間が別の役割を持つことによって混乱してしまうこともあるのではないかと思います。
    これが私の考えるデメリットです。

  25. >ゆうこさん
    なんだか勝手に勘違いして
    >> 心理学系の新科目
    >
    > えーと…これは高校での話でしょうか?
    > 高校の授業で心理学系の新科目が必要なのですか?
    > その意義とは?
    と書いてしまいましたが(何故高校?)、いわゆる「総合的な学習の時間」というやつを使うのでしょうか?
    詳しく教えていただけるとありがたいです。

  26. >あーちゃんさん
    > 教師とSCの役割は違う
    そうそう。問題はまさにここにあり、そして当の教師がそれを理解しているかどうかにあると思うのです。
    > 資格を取るということは
    > 臨床心理士としての役割も担いますよということを
    > 標榜することになると思います。
    恐らく臨床心理学を修めた「優秀な」「デキる」教師は、「あえてその役割を担いませんよ」というメッセージを送ることのできる人なのではないかと個人的には思うのです。
    > 教師としての役割と臨床心理士としての役割を
    > 一人の人間が担うことは不可能だと思う
    臨床実践(学校臨床に限らず)において必要不可欠な「関係性」ということを考えると、これは当然でしょうね。
    そんな視点から市教委の臨床心理士さんとゆうこさんのコメント待ちであります。

  27. どうも。なんだか書きっぱなしなので、少し返信させていただきます。
    まずは、カ指や通級指導教諭、研究主事が資格取得することのメリットについて。
    最初のコメントでも述べましたが、資格取得することで「医師か臨床心理士」と明記されている部分の仕事ができるようになります。具体的に挙げるのは面倒なんですが、たとえば、地域によると思いますが、研修の講師、アセスメント(就学指導関連の正式文書にあたるもの)などを外注せずに済みます。
    この場合のメリットは、サービスを与える側のメリットであり(手間が省ける)、サービスを受ける相談者側のメリットになるかどうかは別の話ですね。
    >> これらついての是非
    つまり、教員と臨床心理士の二足のわらじについての是非について。
    >に関する市教委の臨床心理士さんの「個人的見解」もおうかがいしたいところです(というかむしろそこが一番おうかがいしたいです)。
    すみません。勝手な言い草ですが勘弁して下さい。私はここでは身近で起こっている事実のみを述べさせていただきます。
    とりあえず。続きはまた後で。

  28. 臨床心理士=心理学にちょっと詳しいひと、と考えているのかで
    臨床心理士=個人心理療法の専門家、と考えているのか、
    意見が違いそうな気もしてきました。
    心理学にちょっと詳しい教育の専門家として臨床心理士な教員を見るか、
    個人心理療法を学んだ教育の専門家として臨床心理士な教員を見るか、
    前者ならアリだし後者ならムダな感じがします。
    アリとかなんとかいいながら、
    私は昔心理学を学びたがった某素敵な教員に
    「んなことしたら、先生の持ち味が消えます。台無しになります。
    心理学を知らないから先生は素敵なんです」と言ったことがあります。
    素敵な先生が、心理学なんぞに首つっこんで
    持ち味も素敵さもお役立ち度も減ってしまう場合は
    人的資源と税金の無駄遣いである、と思います。
    無能な先生が、心理学なんぞに首つっこんで
    マシになったような気になって
    ますますイタい人になってしまう場合は
    純粋に税金の無駄遣いである、と思います。
    心理学を学ぶことで素敵度が増す人かどうかのアセスメントは
    前提条件として必要かも。

  29. >臨床心理士=心理学にちょっと詳しいひと、と考えているのかで
    >臨床心理士=個人心理療法の専門家、と考えているのか、
    臨床心理士=心理学にちょっと詳しいひと、と考えているのか、
    臨床心理士=個人心理療法の専門家、と考えているのかで、
    の間違いです。

  30. ゆうこです。わたしは高校教諭です。
    まず心理系の科目ですが、総合学習ではなく「心理学○○」という独立した科目です。2単位ものの通年科目です。指導要録にも載ります。
    私の考える臨床心理士の資格を持つ教員の役割は、外部の専門家と学校をうまくつなぐコーディネーターであり、SCのいらっしゃらない期間をつなぐサポーターであり、授業の中でさりげなく心理について語れる人というイメージです。
    でもこれだったら臨床心理士でなくても学校心理士や臨床発達心理士でも認定カウンセラーでもできますね。
    実際上級カウンセラーを取って同じような役割をしている人も他校で多く知っています。
    私は臨床心理士しか受からなかったので心理系の資格はこれだけです。
    で、臨床心理士としての力量はと聞かれれば、これは限りなく底辺に近いです。
    だって今はケースすら持っていないしスーパーバイズも受けていませんから。ホント全然駄目です。
    でもこんなレベルの低さでも、学校という場ではひっぱりだこなわけです。担任が次々と相談にやってきます。生徒の家庭内暴力・不登校・リスカ・自殺未遂・・・など何もおこらない日はないくらいです。40人を抱えている担任は一人で対応するには限界があります。
    本当はこんな重たいケースは外部の専門家に頼りたい。でも周りの先生方からみれば私は専門家に映っているようで、その期待と自分の実力とのギャップに日々悩みながら、仕事をしています。
    本当は心理の専門家が授業なしで常勤でいてくれれば一番いいのです。
    知り合いの心理学の高校の先生で、誰にでも箱庭をさせてしまう方がいるのですが、もし統合失調症の初期の生徒がして、収拾がつかないくらい枠からはみでてしまったらどうするんだろう・・・といつも思っています。
    教師が生半可な知識で心理学に手を出すのはある意味怖いです。
    それと最近、軽度発達障害ブームで「みなさん、WISCをみなさんの学校で買って、みなさんができるようになって、検査の具体的な結果で保護者を説得しましょう。」という動きがあるのも怖い。心理検査など生徒相手に素人がやってはいかん!と思うのです。それとなんでもかんでもADHDにしてもいかん!と思います。すぐLDとかアスペとかレッテルを貼りたがります。
    そんなこんなで学校現場の心理学の間違った暴走を止めるのも有資格者のひとつの役割かとも最近思います(笑)。

  31. なんだか書き出すと止まりません。
    書くことで自分の中の学校教育相談体制の不満がますます噴出してくるようです。よろしければ学校現場の生の声としてお聞きください。
    1)まだ終結していないケース(本校生徒)の事例研究を全体の職員研修会で使っていた。守秘義務の感覚が学校教員にはないのかもしれない。こんな研修会はしてはいけないと校長に文句を言ったが聞き入れてもらえず強行実施。
    こんなの生徒の親が知ったら「学校なんかに相談するんじゃなかった・・。」って思うよ絶対。A子とかB子とか書いても誰のことだかわかる人にはすぐわかるし、親の職業ももうバレバレ。配布書類の扱いもいいかげんでヒヤヒヤものでした。
    2)停学や謹慎になった生徒に必ずカウンセリングを義務付ける・・という提案。カウンセリングなど無理やり受けさせるものはないと思うのだが。
    3)廊下で会った生徒に「今度カウンセリング受けにおいでよ。」随時営業する教育相談担当者。これって絶対変だと思っていた・・・・・。カウンセリング室にいつも閑古鳥が鳴いていたのは、生徒の教師を見る目が正常だからだったと思う。当時の担当者なら誰も相談したくなかったと思う。心理マニア・・というかメンタル系の病気で休んでいた間に通信教育で勉強していた先生。担任が出来ないから教育相談係になっていた。本当は両方出来る人が担当者になれば学級運営のしんどさも理解してあげられると思うのだが実際のところ、教育相談は窓際系のポジションの学校多し。
    4)さっきも書きましたが教師が学校で生徒に心理テストをすることが望ましいとする傾向。これからどんどんWISCが学校備品で入ってくると思います。一体誰がどこでするつもりなんだろうか???マニュアル本を片手にいきなり実施するのは絶対にやめてほしい。
    5)学校現場では、カウンセリングと二者面談と教育相談の区別がないこと。これが混乱の元凶。
    6)SCが院卒の若い子であること。ほとんど臨床経験のないまま学校にやってくる。コンサルテーションもトンチンカンなことを言っているのが本人がまるでわかっていない。本当は心理職の経験者がSCをするべきだと思う。資格があるからと言ってみんながみんな力量があるわけではないので(自分も含めて)。
    ・・・・書き出すと止まりません。学校も色々な矛盾を抱えながら頑張っています。ありがとうございました。

  32. そらです
    私は中学教員で、臨床心理士資格を持っています。私はすごく役に立っていると思っています。もちろん、SCが行う臨床は全く行っていません。それは、大学院時代は、鑪先生門下(鑪先生大好きです)で、試行カウンセリングから始まり、心理臨床家の手引きを座右とし、精神分析的心理療法のトレーニングを受け、週1回のカンファレンス、学外の先生のスーパーバイズを受けたからです。当然、教師と心理療法はするべきでないと思っています。
    でも、総合学習の選択学習でフロイトやユングの紹介をしたり、防衛や逆転移を例を挙げたり、人間関係トレーニングを行ったりして、心理学的支援をすることで、興味を持ってくれる生徒もいます。
    心への侵襲性に気をつけることや、押し付けないことに特に留意できるのは、やはり臨床心理士めざして、本気で取り組んできたからだと私は思っています。
    いろんな面接を受けてきましたが、臨床心理士試験の2次面接で、「カウンセラーに向いています。」と言ってくださったことは忘れません。
    ゆうこさんと私も同様、学校での教育相談体制は同じような不満はあります。
    でも、自分のできる範囲で、悩みながら、臨床家との倫理を守りやっていきたと思っています。

  33. >千尋さん
    > 心理学にちょっと詳しい教育の専門家として臨床心理士な教員を見るか、
    > 個人心理療法を学んだ教育の専門家として臨床心理士な教員を見るか、
    > 前者ならアリだし後者ならムダな感じがします。
    個人的には「後者がムダ」には全面的に同意します。前者も「条件つき」で同意です。
    > 心理学にちょっと詳しい教育の専門家
    に何ができるのか、そういう人たちが何をやろうとしているのかによってはかなり「ムダ」になると思います。
    …と考えた時に、そうした人たちが「ちょっと詳しい」程度の知識・技術をどのように教育現場で活かしていくのか、想像するのが難しかったりするのです。
    少なくとも周りの人が「心理学の専門家」と思っていたりすると、色々やりにくいんじゃないかなぁと思ったり。

  34. >ゆうこさん
    丁寧なコメントありがとうございます。「心理学の授業」に関してはエントリの方で書きましたので、その他の部分で。
    > これだったら臨床心理士でなくても
    > 学校心理士や臨床発達心理士でも
    > 認定カウンセラーでもできますね。
    資格自体に関してはそうですね。この場合、あんまり資格がどうこうとかは関係ないかもしれません。
    一つ疑問に思ったのですが、ゆうこさんの職場、SCは毎日ではないにせよ来てはいるんですよね?SCはどんな感じで動いているのでしょうか?
    もしSCが効果的に機能しているのであれば、ゆうこさんの負担はそこまで大きくはならないのではないかと思うのですが…いかがでしょうか?というか、この辺はSC経験者及び現役SCの方にもおうかがいしたいところです。
    ゆうこさんがおっしゃるような「現状」はもっぱら医療現場しか知らない私ですらしばしば耳にする問題です。
    そんな場面があるからこそなおさら「SCはどうしているの?」と疑問に思ってしまいます。

  35. >そらさん
    コメントありがとうございました。
    勝手にエントリの方で扱ってしまいました。事後承諾になってしまい申し訳ありません。
    正直、そらさんにとってはいい気持ちにはなれないような内容かもしれませんが、可能であればコメントお待ちしております。
    私も鑪先生は大変好きです。

  36. 一つ疑問に思ったのですが、ゆうこさんの職場、SCは毎日ではないにせよ来てはいるんですよね?SCはどんな感じで動いているのでしょうか?
    ・・・についての答えです。高校は月に1回3時間だけ・・・みたいなところが多いです。現場は1ヶ月も待ってられないのですぐに動いてほしい教師たちがこちらに流れてくるという感じです。
    実際に生死に関わるような問題が先日ありました。これを月1回のSCに任せていてはこの生徒は1ヵ月後どうなっているかわかりません。
    それと必ずしもSCは臨床心理士ではないので精神科領域に弱く医療機関につなぐ面で弱いかなと感じています。(症状を見抜けていない)。SCのお得意な「受容と共感」だけで治せる筈はないので。

  37. >少なくとも周りの人が「心理学の専門家」と思っていたりすると、色々やりにくいんじゃないかなぁと思ったり。
    これは、資格云々ではなく当事者の表現の問題ですよね。
    「私(俺)は教員なだけではなく心理学の専門家だぜイェイ!」と振る舞うか、
    「ちょっと心理学をかじりましたが、私の専門は教育であり、
    私は誇り高き教育者です」と振舞うか。
    周囲の目というのは後からついてきます。
    心理士資格なんぞとったらやりにくくなるのは当然ありうることです。
    それくらいは計算していてしかるべきことですよね。
    自分の能力を越えて専門家ぶったり、
    周りの評価に振り回されて足元がぐらついたりするというのは、
    心理士資格しか持っていない者にも起きます。
    これは指導が甘い、試験も甘い、というだけのことであって、
    教員が心理士資格を取ることの是非とは基本的に関係はないのでは?
    有能な教員が、さらに心理学を学ぶことについては私は肯定的に見ています。
    有能な教員って結構多い、と感じてもいます。
    学校内で教職と心理職を兼任できるとは思いませんし、それは、期待しません。
    しかし、教員としての活動に違った視点を持ち込み
    よりよい教育に生かすことには役に立つでしょう。
    その際、何も臨床心理学である必要はないと思いますが、
    目立つ資格があって目指しやすい臨床心理学であっても良いかと。
    臨床心理士が脳について勉強したところで、
    手術ができるようになるわけでもなければ投薬ができるようになるわけでもありません。
    しかし心理士が心理士として活動する、
    その内容をよりよいものにするためには役立ちます。
    それと同じように私は考えています。


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