- 2006-07-12 (水) 8:15
- 臨床心理学
06/07/07のエントリ、「食育」が気になる その3の続き。
関連過去ログはこちら。未読の方はまずこちらから。
・「食育」が気になる(05/10/13)
・「食育」が気になる その2(05/10/14)
・離乳食の頃(05/10/14)
・抑うつ傾向および学校不適応と食行動の関連?(05/10/17)
・「食育」が気になる その3(06/07/07)
予告通り「朝ごはん実行委員会」による<小学生の朝食絵画調査>へのツッコミです。
で、そもそも「朝ごはん実行委員会」とはなんぞや?というお話ですが…
「朝ごはん実行委員会とは」より
■JA全中・JA全農では、「朝ごはん実行委員会」を発足させ朝ごはんの啓発活動を行なっています。
朝ごはんに関する情報提供、広報活動、流通業界への働きかけなどが柱。
食糧庁(現‐農林水産省総合食料局食糧部)とJAでは、増加傾向にある朝食の欠食率を改善し、日本人が育んできた米食を中心とした朝ごはん摂食を促進するため、平成12年5月、「朝ごはん実行委員会」を発足させ、朝ごはんの啓発活動を開始しました。
近年、日本人の食をめぐる環境は、栄養バランスの悪化、ライフスタイルに起因する生活習慣病などの増加、孤食や朝食抜きの日常化など、様々な問題が指摘されています。このような栄養、食事、食生活の各段階での問題のほかに、季節感や地域性の希薄な食料が毎年多く輸入される一方で、多くの食料が廃棄されているという流通・消費面の問題点もあります。
それらの深刻な問題の解決の糸口として、私たち日本人が昔から食べ続けている“米”を中心とした朝ごはんの重要性に、今一度着目したいと思います。「お米・ごはん食」は、良質なでんぷん質を含み、それ自体の味が薄いことから他の食物をつなぎ、栄養バランスをリードする働きを持つこと、家庭生活の中で食事作法やふれあいを育み、わが国の風土・文化と結びついて定着してきました。
また、朝ごはんには睡眠で低下した血糖値と体温を上げ、一日の活動の準備を整え、体内リズムのペースメーカーになるという生理面の効用のほか、家族とのコミュニケーションの場という役割も見逃せません。
このような現状において、朝ごはん実行委員会では、個人の栄養バランスを保ち、家庭や社会をつなぎ、風土・環境を守ってきたキーフードである“米”とそれを中心とした朝ごはんの役割を再発見し、しかも、現代にあった食生活を提言するため、さまざまな活動をしています。
委員会では、ごはんと朝ごはんを多面的に見つめるニュースレター「朝ごはん実行委員会ニュース」の発行、調査活動、マスメディアでの広報活動をおこなうほか、「朝ごはん」関連の新商品の販売促進、メニュー提案と販売などの自主的な取り組みを流通業界に協力要請し、売場からの啓発にも力を入れています。
平成17年10月より、朝時間を上手に活用する新しいライフスタイルを「朝組」と定義し宣言する、新しい啓発キャンペーンを実施しています。
…「別に『パン食』でもいいじゃん」とか「朝にシリアルとかダメ?」ってツッコミはしてはいけないのだと思います。何か生産者団体の思惑が見事に食育に結びついた一例という感じではありますが…
…ではここから本題に入りたいと思います。チェケラですよ。
●調査概要
◆調査名:小学生の朝食絵画調査
◆調査方法:現実の朝食で主食が「ごはん」の子どもと「パン」の子どもがほぼ同数になるようスクリーニングをかけたうえで、1か所に集まってもらい調査を実施。簡単なアンケートに回答後、『現実の朝食』『理想の朝食』の2枚の絵画を作成。
いきなりですが「パン派」と「ごはん派」に分ける意図は何?と聞きたくなります。てか(隠された)意図はわかるんですが、調査上それがどんな仮説に繋がるのかが問題かと。「いや…なんとなく」って理由で不必要な調査項目を入れるのはやめましょう(って卒論レベルの話ですがな)。
でわたくし的に考えると「ごはん派」「パン派」の違いって、もちろん嗜好の問題はあるわけですが、も一つ大きなものとしては「準備の手間の差」ってのがあるのではないかと思うですよ。当たり前の話ですが、ご飯は炊くのに時間がかかるし、朝食で米を食べたいと思ったら準備がある程度必要です。それに比べてパンだったらトーストするのにそんなに時間がかかるわけでもないし、時間がなければそのまま食べてもいいですしね。
だから何か仮説に繋げるにはその辺を問題にする必要があり、例えば「母親が仕事をしているかどうか」といったような設問なんか入れた方がいいのではないかと思うですよ。…でもその辺を主張すると今度は「女性が働くということ」という問題になってくるし、必ずしも米・ごはん食の推進には繋がらないし難しいところですよね。
…なんつーか、そもそも調査の発端として「米・ごはん食推進」に繋げる必要があるってところで無理があるような気がするのですよね。せっかくお金を出して、それで「米・ごはん食よりもパン食!」って結論が出たら困るでしょうから、そうならないような調査を目指す…その時点で目的は歪んでしまっており、必然的に結果も歪んだものになってしまうのではないかと思うですよ。
前置きが長くなりましたが、ここから具体的な調査内容に入っていきます。
◆調査対象者:首都圏に居住する小学校5~6 年生(男女50人)と、その母親(*母親はアンケートのみ回答)
◆調査詳細:B4 サイズの画用紙2枚と2Bえんぴつ2本、消しゴム、クレヨン12色を各子どもに配布。絵を描く順序は、初めに『現実の朝食』、その後『理想の朝食』。絵を描く時間は、2枚で1時間30分程度。描いた絵の解説となるコメント(誰と、どこで、何を食べているのか。その時どんな気持ちだったか)も記入してもらった。
心理アセスメントの中で描画をちゃんと使っている人ならわかると思いますが、基本的に描画というのは検査者-被検者という関係性の中で描かれるものであり、個別で施行するからこそ解釈が可能になるものなのですよね。で、もし研究目的などで集団で実施する必要がある場合には、できる限り量的解釈のみにとどめておかなければならないのではないかと思うのです。じゃないと解釈する側の言いたい放題になってしまいますから。
この時点で何かオチが見えてしまっているような気もしますが。
で、調査対象を5-6年生にしたのは何故なのでしょうか?ひょっとしてそれ以前の学年だと問題が出にくいから?…なーんて穿った見方をしたくなってしまう私はきっとひねくれ者なのでしょう。てか、何で調査対象が小学校5-6年なのか、その理由は明示してほしいところです。
あと調査を依頼している側はそれなりにお金も持ってそうなわけですし、もっと対象者数を増やしてもいいんじゃないかとも思います。別にたくさんいりゃあいいってものでもありませんが、でも描画の数量的分析をするのであれば…ねぇ?ここからも描画の事例検討的な解釈をすることは無理だと思われるのですが。
そしてここから調査結果になるわけですが…
…長くなってきたので続きはまた次回。
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コメント (Close):3
- 中猫 06-07-13 (木) 4:54
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噴飯!
- ロテ職人 06-07-14 (金) 8:03
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うまい!>噴飯
- コリマ 09-03-26 (木) 21:48
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健康者ではパンよりも白米の方が食後血糖値、インスリン値が低いことが確認されています。また、欠食も耐糖能が低下します。
ご飯推奨は別に生産者団体の思惑ではないと思いますが。














