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人の命を扱っているのだということに対する自覚を

インターネット情報サイト『エキサイト』がこんなサービスを始めたそうな。
エキサイトカウンセラー
takashiさんのさいころじすと日記の昨日のエントリ、[時事問題][心理学小話]エキサイトカウンセラー!?やpsy-pubさんの心理学の本(仮題)の本日のエントリ、一蓮托生なんで言わせてもらえば。などいくつかのブログでは既に言及されていることですし、二番煎じな内容になってしまうかもしれませんが、敢えて言わせてください。
気軽にカウンセリングを受けられる環境を作るのは勝手ですが、気軽にカウンセラーになれてしまう環境を作るのはいかがなものでしょうか?
そして
対面ではないカウンセリングの難しさを件のサイトのカウンセラーの方々は理解されているのでしょうか?


なんて書くと、「気軽にカウンセリングしようなんて思っていない」という反論があるかもしれません。
件のサイトのカウンセラーが所属している日本心理専門士協会という団体があるらしいのですが、そちらのサイトを見てみると…

FAQ(よくある質問と回答)


最終学歴が 中卒/高卒/専門学校卒 でもカウンセラーになれますか?


大切なのは、学歴ではなく学力です。

ですので、大学を出ていなくてもカウンセラーになる道はあります。

カウンセラーになりたいと真剣に望む方には、知識に実践的な力をプラスした心理カウンセラーになって頂きますし、そうすることが心理カウンセラーの普及であると考えています。

そのための課題は決して楽ではありませんが、精一杯サポートさせて頂きますので、強い志を持って頑張って欲しいと思います。

えーと…「やる気」があって「学力」があるのであれば、何で大学院くらい出ないんでしょうか?psy-pubさんもおっしゃっていますが、大卒であれば最短で2年ですよ。ある程度の学力があってやる気があれば、奨学金だって取れるでしょうし、その程度の勉強もしないでカウンセラーになろうなんて考えが甘くないですか?
で、メールカウンセリング・ネットカウンセリング関連のエントリでも既に述べていることなのですが、私が危惧しているのは「電話でのカウンセリングで果たして重篤な精神疾患を持ったクライエントのスクリーニングができるのか?」あるいは「そうしたクライエントにどう対応するのか?」ということだったりします。
参考エントリ
本日の(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル (((( @mixi@050630(05/06/30)
メールカウンセリングやチャットカウンセリング(05/07/15)
ネットカウンセリングについて改めてまとめてみる(05/12/20)
そこが一番知りたいところなのですが…>日本オンラインカウンセリング協会様(06/02/17)
前述の日本心理専門士協会のサイトのカウンセラー養成講座のページを見ると、カウンセラー養成のカリキュラムが書かれております。それなりに時間をかけてトレーニングはしているようなのですが…例えば「精神病理」なんてのは1コマしかやってません。
2年間の実務研修があるということも書かれておりますが、恐らく精神科での実習などはないでしょう(実際にやっているのであればご指摘ください)。
重篤な精神疾患を持ったクライエントに関わった経験がないまま、電話カウンセリングに携わるなんて、少なくとも私は恐ろしくてできません。
だって
カウンセラーっていうのはある意味でクライエントの命を握っているんですよ。
電話越しでは気づかない何かを見落としたせいで、クライエントが自ら命を落とす可能性だってあるんですよ。
件のサイトのカウンセラーの皆様はその点をご理解されているのでしょうか?
「私は経験があるから電話越しでも精神疾患を持っているかどうかはわかる」と断言される方がいるとしたら、恐らくその人はエセ専門家か、そうでなければ人知を超越した特殊能力を持っている人なのでしょう。
誤解しないでいただきたいのは、私は「臨床心理士じゃないからダメ」という話をしたいのではないということです。
これは対人援助職に就いている人、対人援助職を目指す人全てに言いたいことなのですが「人の命を扱っているのだということに対する自覚を持ってもらいたい」のです。
それは医療機関だろうとそうでなかろうと変わりはありません。
自戒を込めつつ…。
参考ページ
ITmedia Biz.ID:オンラインサービスも“心の時代”――エキサイトカウンセラー
エキサイト広報・プレスリリース : 12月12日:ストレスや悩みの多い社会で、ITを活用した新サービス 『エキサイトカウンセラー』を開始!

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コメント (Close):4

☆☆ 06-12-13 (水) 21:58

なんだか・・・・。
結局カウンセラーって誰でもなれちゃうんですね・・・。複雑です・・・。

takashi 06-12-14 (木) 0:33

「結局、お前が癒されたいんだろ!」って言いたい輩が多いので—-そういう意味ではロテ職人さんの問いは愚問なんだろうなあ、彼らには。

セーイチ 06-12-14 (木) 11:34

>「結局、お前が癒されたいんだろ!」
しかし、ここでのカウンセラーであれ、臨床心理士であれ、しっかりとトレーニングを積んでいる心理臨床家であれ、多かれ少なかれこういう気持ちはあるんじゃないかなって思います。
この仕事をしていて、こういう気持ちが全くないという人のほうが変な感じもします。
ただ、重要なのは、こういう気持ちがあることを自覚しておいて、あまりそれが前面に出ないようにコントロールできていることが大事なのかなって思います。

さんちゃん 06-12-15 (金) 0:38

>この仕事をしていて、こういう気持ちが全くないという人のほうが変な感じもします。
同感です。私は「こういう気持ち(いわゆる逆転位感情の観察)」をコントロールするというより薄めて、かつ、カウンセリングのよしあし(起こっていることの観察)と切り分ける訓練を十分に積まないとと思っています。自戒をこめつつw
ただtakashiさんの言わんとすることもわかるです。適任でないカウンセラーの「自分が癒されたい」モチベーションや優先度は明らかにクライエントを傷つける類のものを指すんでしょう。。。
顔写真が並んでいる光景を見ると、単に愚痴を聞いてくれるお酒を出さないバーやスナックのマスターが店を出しているだけ、にも見えます。
カウンセラーは技術者なのか芸術家なのかとかも考えさせられました。
一方、今年私はプロセスワークのセミナーで、ラーメン店でバイトをして貧しいなか子供を育てながら、数人で構成される、共依存やDVや摂食障害の自助グループを数カ所でボランティアで開いているという女性に出会いました。
彼女のモチベーションはたとえ自身の共依存や癒されたい感から来ているとしても、それだけではない、感動できるものに思えました。
とても自由な、一人で待っていて終了時間間際にふらりと参加者が来る、ようなときもある会だそうです。
私自身、心理の勉強を始めた頃に、交流分析で著名な杉田峰康先生のWSで、「だいたい心の世界に興味を持つこと自体、自分の心に問題を持っているってことですから」と言われたのを聴いてすごく安心した経験があります。
また、インターネットが使えて、かつカウンセリングを申し込んできた、こと自体が「重篤な精神疾患ではない」というスクリーニングになっている可能性があります。
例えは悪いかもしれませんが、「禁煙外来」に申し込んで来た人は、すでに禁煙させやすい。
下手をすると怖いのは人格障害にあたる方々への対応の方ではないかと思いました。
さらに話は飛びますが前大阪市助役の女性が諭され導かれたという男性(後に養父)のように、お金と関係なく(男女関係はまたムツカシですがw)人を成長させられる役割のひともあってよいと思います。
結局いくら金額を取ってやるか、が問題なのかも。またこのシステムを立ち上げたプロデューサーが、自身も夫婦カウンセリングを受けながら、その体験からネットビジネスとして考えたあたりがなんかさもしくかつ
情けないと個人的には思いました。

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