- 2007-03-30 (金) 8:15
- 臨床心理学
昨日のエントリのコメント欄にて、4月より大学院生になるみやこさんからのコメントをいただきましたよ。全文コピペします。
こんにちは、初コメです。この春からM1になる者で、いつも拝読させていただいております。
エントリと関係ない質問になってしまいますが、ロテさんは心理系の院生が「取得or勉強しておいた方が良い資格」についてどう思われますか?
私は去年、秋入試で合格した後に「このままではいわゆる『新・社会人』を経験しないので一般常識に欠けるのではないか・・・」という恐怖にかられ、秘書検定2級と医療事務を取得しました。卒論を書きながら心療内科のクラークとしても働き、最低限の接客マナーについてはどうにかこなせていると思います。
しかしそれでも、一般企業の就職活動のために資格をとったりたくさんの面接を経験したりしている同級生に比べると、「心理学バカ」というか、社会の歯車として何か足りない気がするのです。
今年はM1とますます忙しくなるでしょうが、何か心理学以外で勉強しておいた方が良いことがあれば、是非並行して進めていきたいと思っています。
何かアドバイスがあればよろしくお願いいたします、長文乱文すみませんでした;
慢性ネタ切れ症候群な今日このごろにおきましては、大変ナイスなネタ振り、ありがとうございます>みやこさん
みやこさんのコメントを読んでいて、私が大学院に入学した頃のことをふと思い出しました。
一番最初、先輩にこう言われたんですよね。
「大学院という職場に就職したつもりでいなさい」
と。
その時、私にはどういうことなのかわからなかったんですよ。その言葉の意味が。だから私は大学院で不適応を起こしたんじゃないかなと思っております。
これは大学院によって事情が違うと思いますし、研究室単位でもまた色々なのでしょうけれども、少なくとも私が所属していた大学院、研究室ではかなりそんな雰囲気だったと思います。
ただでさえ忙しい大学院生活の中で、色々と雑用が回ってくる。研究室の運営のために色々やることがあったり、あるいは自分たちで自主的に勉強会なんかをやったりするとそれでまた忙しくなる…って感じで。
先日、私の出身大学院の学生さんとお話する機会があったのですが、やはり今も変わらず雑用その他で忙しいようです。でもまあ、そういう雑用をやってこそ快適な大学院生活が送れるってのもまた事実だと思うのですよね。そしてそういう雑用をちゃんとできない人間はコミュニティの中で適応しているとは言い難いような人が多いようなのです。
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さてさて、ここでみやこさんの質問に戻ります。
心理系の院生が「取得or勉強しておいた方が良い資格」についてどう思われますか?
なんで心理系の院生が資格を取る必要があるのか、正直わかんないです。
そんな暇があったら他にやるべきことは山のようにあると思うのですよ。
そもそも心理系の大学院ってのは、おおざっぱに言ってしまえば心理学に関する専門家を養成する機関であり、そういう意味では「心理学バカを養成する機関」でもあると思うのです。
やることをやった上で、つまり「心理学バカ」になりきった上で「何か資格とるべーか」と考えてみるのは別にかまいませんが、そんな余裕のある人はいないと思います。もし、そんな余裕のある学生がいたとしたら、その学生がものすごく優秀か、あるいはその大学院がヤバいかどちらかだと思います。
もし後者なのだとしたら、早急に対策を取る必要があるでしょう。大学院の外に出て(ってのは大学院を辞めろと言ってるわけではないです念のため)、修行する場所を探す必要があります。
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でもね、みやこさんの不安もわからないではないのです。
だって、普通に就職活動して就職した人ってのは春から社会人になるわけじゃないですか(って当たり前ですな)。それに比べて自分はまだ学生。「お給料をもらう」のではなく、逆に「学費を払い続ける」わけですから。学部時代の友だちと比べて自分だけおいていかれてるような気になってしまうかもしれません。
でもそれはもうどうしようもないことなのですよ。
だって好きなことをするために、好きなことを仕事にするために大学院に来たわけですから。ここで「心理学バカ」にならないともったいないですよ。
それは別に社会性の欠如に直結するわけではありません。最終的にちゃんと仕事しようと思ったら、上司だったり部下だったり同僚だったりとうまくやっていかなければいけないわけで。大学院も一つのコミュニティである以上(そして上で述べたように「大学院に就職した」という色彩が濃ければ濃いほど)、やはりそのコミュニティの中でうまくやっていくこと(それは物事をなあなあで済ませるということでは決してありません)が必要になってくるはずであり、それは社会に出た時に必要な社会性の下地になっていくと思うのです。
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その辺を踏まえた上で(大学院でやるべきことをちゃんとやった上で)まだ「何かやっていないと不安」と思うのであれば、公務員試験対策でもしてみたらいかがでしょうか?今からやっておけば、最終的にはかなりの差がつくんじゃないかと思いますよ…という私の認識は既に甘いかもしれません。昨今の公務員試験事情にはうといものですから。
「いや、そういうんじゃなくてなんか資格とりたいの!」とどうしてもおっしゃるのであれば、この本など参考にしてはいかがでしょうか?
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んー…でも個人的には「取るべき資格」ってのはないと思いますが…。
どんなもんでしょうね?>読者の皆様
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コメント (Close):6
- お局 07-03-31 (土) 8:10
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大学院時代、ある高名な先生の行動に驚きの連続でした。心理学を教える立場だから人への配慮ができる・・だというのは学生側の妄想だったのかもしれません。
うしろに学生がいるのがわかっているのに何の配慮もなく扉の手を離して学生が扉に当たるのは日常茶飯事。
「おはようございます。」と言ってもまず返事は絶対しないのはこの先生。
でも大学の先生だからなんとかなっているんですよね。専門○○と言われようとそれを極めてしまえば、それはそれでいいような気もします。
社会常識は本や勉強で身につくものではなく、置かれた職場環境の中から自分が頭を打ってそこから学んでいけばいいような気もします。だから今は遠慮なく専門を極めてください。 - デイケアメンバー 07-03-31 (土) 15:23
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「お局」さん!デイケアの責任者である心理士さんが、まさにそんな先生みたいだった場合、患者はどうしたらいいんですかね!?デイケアの「先生」だからなんとかなっているのでしょうか・・。(患者さんはおとなしい方が多いですから)でも、私は本当に困っているんです。私が今まで働いていたとき、常識と信じていた感覚がまったく通じず、「なぜ、そんな心ない言動ばかりされるのか」と傷つくことばかりで、それが原因でますます体調も悪化・・。「失礼だ」とも受け取れる振る舞いに直接抗議をしても、ピンとこられないようで、まるで私が「言いがかり」をつけてるような・・。ドクターに訴えてもあきらめムード。
だいたい、素朴な疑問として、どうして心理士さんがデイケアをしきっているんでしょうか。(OTや看護士は必要だと思いますが)手芸やトランプしてるだけですし、心理が生かされているとは思えません。心理学を勉強されたこととその方のコミュニケーションスキルがリンクしてるとも思えませんし(涙)。素人考えですが、社会人経験のある見識のある一般人に精神病の知識を習得してもらい、デイケアのスタッフとしてはいってもらった方が余程、いいのではないか、と・・。不満はつのりますが、他のコミュニティも見当たらず困っています。ご意見をお聞かせください。
私はたくさんの心理士さんと面識があるわけではないので、「常識のある心理士」さんがこれを読んで気分をがいされたらごめんなさい。 - お局 07-03-31 (土) 23:52
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・・・なんだか大変そうですね。前述の先生は「大学教授」だからなんとかなっているだけですよ。きっと高校教諭や中学教諭なら父兄や同僚、生徒から総スカンでしょう。会社員なんて絶対できないと思います。
デイケアのことはよくわかりませんが、チームワークで動く仕事だから、鈍感な人が仕切るならば、まわりはホントに疲れるでしょうね。
社会人経験のある見識のある一般人に精神病の知識を習得してもらい、デイケアのスタッフとしてはいってもらった方が余程いい・・という意見は一理あるように思います。社会人経験は本当に貴重ですよね。 - みやこ 07-04-03 (火) 1:05
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エントリーとして取り上げていただいたのに、コメントが遅くなってしまって申し訳ありません。
こうして上げていただいたことによって、
私は、私が書き上げた1つの質問が、実は2点の欲求から発生していたことに気付きました。
・「資格」と書いたのは、単に自分の専門以外の勉強をすることが好きなので「どうせなら何か履歴書に書ける勉強の方が良い」と考えた幼稚な欲求
・自分の大学院のマスター&ドクターの一部(むしろ多数)が、あまりにプライドの高いただの心理学バカなので、どんなに専門家として優秀な人間でも「あんな風にはなりたくない」という欲求(むしろ「不安」ですね)
この際、前者については今はどうでもよいのかもしれません。どう考えても心理の院生は忙しすぎるので。
しかし後者については本当に真剣に考えています。
名刺交換1つまともに出来ないのに「自分は優秀な研究者の卵」という顕示欲のある先輩に嫌悪感を抱いてしまうのです。
しかし私も同じ穴のムジナ、いつか彼らのように心理学「しか」出来ない、社会人としては何かが欠けた人間になってしまうのかもしれません。
自分の研究や仕事が認められれば嬉しい、それはわかるのですが・・・。
こんなことを考えるようになったのは、おそらくカウンセリングルームで働き始めてからだと思います。
その職場には20名ほどのカウンセラー(臨床心理士資格の有無は様々。全員が海外の心理系大学院修了者です)がいて
クライエントさんが自由に担当のカウンセラーを選べるシステムになっています。
そこでクラークとして事務処理をしていてわかってしまったのが、、
「社会人経験の有無」で、クライエントさんのリピート率が全く違うということなのです。
(そもそも導入の時点で、「社会人経験のある方を」と指名・指定してくるお客様も少なくありません)。
やはり、ルームを経営している会社との折り合いの付け方も、
クライエントさんを「お客様」としてきちんと尊重して扱う態度も、
一人の人間としてのクラークとの接し方にしても、
年数はどうあれ「社会人経験」があるカウンセラーの方が圧倒的に『上手い』と感じます。
カウンセラーだから、臨床心理士の資格者だから、だから「人格者じゃなければいけない」などとは思いません。
しかし、社会の歯車として一定のライン、「ここだけは常識」というポイントを押さえられていないのが、ストレートマスター・ドクターに多い気がしてなりません。
上記コメントで、お局さんは
>専門○○と言われようとそれを極めてしまえば、それはそれでいいような気もします
とおっしゃって下さいましたが、やはり「専門○○」のまま社会に出ては色々とまずいと思うのですが・・・。
自分が気付かないうちに、自らが所属するコミュニティに迷惑をかける存在になりたくはないのです。
長文乱文で意図が伝わりにくく申し訳ありませんが、
・社会人経験は貴重だとわかっている
→しかし「社会人経験」はすっとばしてしまった
→では院の間に、「心理学」以外に、何か頑張れることはないか(自分の好きな勉強だけで社会性が身につくとは思えません)
という質問なのでした。
もしよろしければ、ロテさん以外でも、いま現場で働いておられる大先輩達がどのように「社会人」としての礼儀や常識を身につけたのかお伺いさせていただきたく思います。
最後になりますが、ロテさんの日記というスペースを借りてこのように長文を書き込んでしまったことをお詫び申し上げます・・・>ロテ職人様 - のの 07-04-04 (水) 9:15
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みやこ様へ
はじめまして。みやこさんが感じておられることは、私も学生時代、感じておりました。
ただ、大学院に入ると、色々と本当に忙しく、私の場合、心理学を役立てられる職に、非常勤で就いていたこともあり、あっという間の大学院時代でした。
そして社会に出てみて、私が感じることは、その職場・その職場にそれぞれの「常識」があるな、ということです。
ですので、初めての職場では、‘常識アンテナ’をしばらく張り巡らせておくのも大事な仕事の一つだと思います。
本当に大まかなことでお返事にはならないかもしれないですが、教育・医療・福祉・司法と
大きく4つにムリヤリ分けてみても、常識は違うでしょう。
「たくさんの経験を積みたい!」「私は、あんな人にはなりたくない」「私は、ああいう人になりたい!」などなど、いろいろな気持ちをもって、これから歩んでいかれたら……と思います。 - もんちゃん 07-04-06 (金) 0:10
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はじめてコメントします。皆様はじめまして。
私は学部からストレートにDまで行った心理バカです(我ながら思う・・・)。その間、非常勤の仕事はぽつぽつしていたのですが、常勤経験はまるでナシです。
実は、さる4月2日から、28歳にして遅ればせの社会人デビューです。某医療福祉センターで常勤の心理職になったのです。自分では、まずまず上手くやれているつもり・・・でも、客観的に見たり、みやこさんから見たりしたら、社会常識のない人なのかもしれませんね・・・ひやひや。気をつけないと。
ますます、ヤバいと思われそうなんですが、参考になればと思い告白しますと、私はD1まで原付免許しか持っていませんでした。やばいでしょ?
その後、D2になって、非常勤のSCの仕事を頂き、赴任先の学区が超ド田舎で、家庭訪問先に行くのにチャリで片道40分(!)もかかっていたので普通自動車免許を取得しました(もちろんオートマ)。自分では、チャリ訪問を「ダイエット!」と楽観視していたのですが、先生方が「かわいそうに・・・」と気の毒がってくれて、それが申し訳なくて・・・。
私が自らの意思で、必要に駆られて取った資格は以上でやんす。寒い。
院生時代は、英語文献を読んだり、翻訳をしたり、海外で発表していたので、ためしにTOEICを受けてみたら、800点取れました。まわりの院生さんは、もっと高い得点を取っていたので、真剣に研究活動していたら、英語は得意になってくるものなんだな、と感じています。
TOEICのスコアは、わりと、どの職場に行っても重宝されました。たとえば、非常勤講師だと、英文購読の授業を任せてもらったり、臨床現場では、外国人のクライエントさんの対応を任せてもらったりと。
〆になりますが、私の経験から、学生時代は研究にのめりこめたほうが楽しいし、それに伴って、能力や資格がついてくるものだと感じます。楽しく研究できない気持ちなら、いっそのこと研究しないほうが、お金も減らないし、精神的健康にも良いと感じます。
それこそ、研究を楽しめなくて、ほかごとばかりして、研究にのめりこめない人が研究室にいても、研究室メンバーにとってお荷物な気がします。議論しても楽しくないです。
*臨床心理士の資格「だけ」必要な方の研究観&大学院観は、私、古い人間なもんでちょっとようわからんので、「研究」のコメントばかりでごめんなさいね。
名刺の出し方、挨拶、周囲との協力の仕方など、形式的な事柄は、本屋の「OLマナー」系のコーナーの本を熟読すれば、押さえどころはわかりますし(私はしてませんけど・・・ズボラ!)、それ以外の、職場の人間関係の円滑さ等は、大学院どうこうではなく、個人の心がけであったり、趣向の問題になってくる気がします。
相手とうまくやっていきたい気持ち、相手を大切に思う気持ちがあれば、自然と笑顔で挨拶もできるし、やさしい声かけもできるのでは。「迷惑をかけたくない」気持ちがあるなら、自分の仕事を精一杯頑張って、周りに’ほうれんそう’(「報告」「連絡」「相談)」)して、まわりに不理解を招かず、負担をかけないように。
きっと、
>名刺交換1つまともに出来ないのに「自分は優秀な研究者の卵」という顕示欲のある先輩
は、研究が大好きで、それでやっていきたくて必死で、それ以外のことの優先順位が低い方なのでしょう。たぶん、みやこさんとは物事の優先順位が違う方なのです。その人と、人生の趣向が違うんだな、と思えば、ちょっと楽かも。
>自由に担当のカウンセラーを選べるシステム
については、ロテさまと同じように感じました。
以上、長文になりました。すんません。ではまた、お邪魔させてください(職場でひとりきりの、新入心理士になって、ちょっと寂しいので・・・)。
















