- 2007-11-26 (月) 12:30
- 心理・精神医学本
先日参加した日本ロールシャッハ学会の大会でも他の学会同様、書籍コーナーというのがありまして。
日頃からそれなりにロールシャッハ関連の書籍はチェックしているので、目新しいものはそれほどなかったりするのですが、それ以外の本で気になったのがこちら(のシリーズ?)。
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セラピストが個々のクライエントを理解し治療するために行うパーソナリティの査定や把握の仕方は、その後の心理療法作業に大きな影響を与える。本書は、精神分析的な診断の考え方の基本を示すとともに、パーソナリティ構造についての精神分析的概念を肯定的に説明し、診断の定式化をうまく行うことが臨床的にいかに有用であるかを示そうとする。ソーシャルワークと心理学を学ぶ学生、精神科の医師、看護師、カウンセラー、精神分析の訓練生に。
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本書は、精神分析とはどういうものであるかを、精神保健の専門家ではあるが、精神分析療法を自ら行った経験のない人たちに伝えるために、著者がタビストック・クリニックで行なった連続講義の記録。精神分析の理論や歴史についても、それぞれの章で解説されてはいるが、主眼はまさに、精神分析という生の経験がどんなものであるか、その雰囲気を伝えようとしたきわめてユニークな本である。精神分析を体験的に理解する緒として最適な書。
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本書は、前著『パーソナリティ障害の診断と治療』からさらに発展し、「診断をいかに意味あるものにするか」という視点に焦点を当てて書き上げられた一書である。診断面接で得た膨大な情報を、セラピストがクライエント一人ひとりの心理的問題の複雑さや微妙さを無視することなく、まさにその人だけに当てはまる全体的な精神力動的フォーミュレーションを紡ぎ出してゆけるよう、8つの構成概念を示して詳細かつ具体的に解説する。
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これまで精神分析の世界では、ナルシシズムは一般に「自分自身を愛の対象とする状態」と定義されてきた、しかし著者は、逆に愛の対象とされなかったもの・拒まれたものに焦点を当てることで、ナルシシズムにとらわれた状態とはどういうものか、なぜそういうことが起こってくるのか、そこからの回復はどのように起こるのかについて、新たな理論を提唱する。本書は、豊かな臨床経験をもとに、主として精神療法家を対象に行った講義の記録である。
ってな感じで教科書的な本ではありますが、だからこそ私みたいな初学者でも理解できるようなレベルで大事なことがしっかりと書かれておりますよ。
というわけでお勧めなのですが…このシリーズの監訳者である成田善弘氏がらみで気になる新刊(というか、出たのは8月ってことで私が見つけられなかっただけのことであり…)を見つけました。これでござんす。
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『ふり返って思うこと――再版にあたって――』より
この小冊子は事情があってしばらく絶版になっていたが,このたび金剛出版の御好意によりふたたび陽の目をみることになった。私にとって心にかかっていた念願の一つが実現されたわけである。本書の初版は1981年に精神科選書の一冊として診療新社から出版された。当時名古屋大学医学部精神医学教室の教授であった笠原嘉先生が,まったく無名であった私に執筆の機会を与えてくださったもので,40歳を目前にして私がはじめて書いた本である。
今から25年以上前の本が再版ですよ…ってことはそれだけの価値ある本ってことですよ。
本書出版後まもなく下坂先生は「精神療法」誌に書評を書いてくださった(精神療法,8(3):296-298, 1982)そのおわりのところを引用することをお許し願いたい。
「さいきんどの大学でも新入局員のためのクルズスをやっている。この本は新入局員のためのクルズスのテキストとして最適な本ではなかろうか。そして一読された方は精神療法の食わずぎらいの方々にもぜひ本書をすすめてほしい。本書はそういう食わずぎらいをなおす効果のある清涼の気を十分見せている名著である」
新人医師のクルズス(小グループでの講義)にぴったりってことは、つまり精神医療に関わる人としては最低限のポイントがおさえられているはず。目次を見ただけでも実践的な内容であることはわかりますよ。
ってな感じで、興味のある方はどぞー。
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