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【書くこととか】神経文字学【読むこととか】

公開日: : 心理・精神医学本

最近、長女がひらがなの読み書きに興味を持ち始めておりまして、なんかすごい勢いで手紙書いたりしてます。
そういうのを見てると「そういや学部の時、言語能力の発達…的なことを講義で教わったなぁ」「でも、あんまり覚えてないんだよなぁ」とか思ったりして、改めてそういうの勉強し直したいなんて思ったりするわけですよ(そういう意味では自分の子どもに感謝感激ですよ。ありがとう>娘)。
・・・・・・・・・・
んで話は変わりますが、ちょっと前にこんなニュースがありました。
国際学力調査:「理科に関心」最下位 数学的活用力も低下毎日jp

経済協力開発機構(OECD)は4日、57カ国・地域で約40万人の15歳男女(日本では高1)が参加した国際学力テスト「学習到達度調査」(PISA)の06年実施結果を発表した。学力テストで、日本は数学的活用力が前回(03年)の6位から10位となり、2位から6位に下げた科学的活用力と併せ大幅に低下した。また、理科学習に関するアンケートで関心・意欲を示す指標などが最下位になり、理科学習に極めて消極的な高校生の実態が初めて明らかになった。

理科学習への関心の低下は、なんつーかもったいない話というか…面白いと思うんだけどなぁ…>理科
ってのはとりあえずおいといて、こちらですよ。

学力テストでは「数学的活用力」「読解力」「科学的活用力」の3分野を、アンケートでは、理科学習への関心・意欲などを調べた。

読解力は前回と同じ498点だったが、順位を一つ下げ15位となった。

順位とかはどうでもいいんですが…「ここで言う『読解力』って何さ?」と疑問に思ったのですね。つか、普通考えるところの「読解力」って、その国・地域で使われている言語の特性の影響を強く受けるものなのではないでしょうか?仮に同じ文章を訳して使ったとしても、読みやすさなんてのは全然変わってくるんじゃないかと思うのですよ。
ってなわけで関連記事を探してたらこんなの見つけました。
学習到達度調査:日本人の学力さらに低下? 教育テスト研究センター理事に聞く毎日jp

--「読解力」は、「文章を読んで意味が分かる力」だけではないのですね。



「母語によるコミュニケーション能力の基礎」ととらえると分かりやすいかもしれません。どこの国でも一番大事にしている能力です。素材を読み解き、考えて伝える点では、3つの力は同じです。数学的知識や経験を使えば「数学的リテラシー」で、科学的知識や経験を活用すれば「科学的リテラシー」です。

…やっぱ言語特性は無視できないと思うんだけどなぁ…どうなんでしょ?
・・・・・・・・・・
…と前置きが大変長くなってしまいましたが、こんな本見つけたですよ。なかなか面白そうです。

神経文字学―読み書きの神経科学 神経文字学―読み書きの神経科学
岩田 誠

医学書院 2007-10
売り上げランキング : 98502

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Amazonに表紙画像アップされてませんので画像うぷ。
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出版社のサイトよりコピペ。

ヒトの文化を実現している読み書きの脳機構に迫る!



ヒトの文化を形成する社会的能力の1つ、文字操作の始まりは、今から5,000年ほど前。その後、文字の社会的意義、文字を操作する手段、そして文字の形態そのものも絶えず変化し、それに合わせて脳機構も変化を遂げてきたはずである。本書は文字を操作する脳内機構を、歴史的変遷をみながら、日本語特有の漢字仮名問題も含め、第一線の研究者がわかりやすく解説する。

というわけで、しっかりと「日本語特有の」問題を押さえた内容となっております…っても複雑に要素が絡み合った「(コミュニケーション能力を含む)読解力」ってところまではほとんど言及しておりませんが、少なくとも基礎的な部分での最新の知見を知るって意味ではなかなかの良書ではないかと。
…あ、でもこの編者の対談?が出版社のサイトに載っておりまして、やっぱり「コミュニケーション」への言及がなされております。
本書発行によせて-神経文字学への想い
さらに詩人谷川俊太郎による推薦文中身をちょこっと読めたりするページがあったりして、これはなかなか力の入った本なんじゃないかって感じがします。
仕事がらみでこういう神経学的・神経心理学的知識が必要な方は、当ブログの読者の中には結構いるんじゃないかと思いますが、そうでない人でも面白く読める本なんじゃないかと思ってご紹介した次第。
興味のある方は是非ともどぞー。

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  • 某総合病院精神科勤務の臨床心理士であり臨床心理学者(自称)。なんだかんだで2児の父。妻との仲もそれなりに良好
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