コメントにレスしつつスクールソーシャルワーカーについてもう少し考えてみる その3

公開日: : スクールカウンセラー

すっかり忘れてしまっていたこのシリーズですが、未読の方、まずは過去ログをどぞー。
ついに来ましたよスクールソーシャルワーカーが(08/01/09)
コメントにレスしつつスクールソーシャルワーカーについてもう少し考えてみる その1(08/02/26)
これを「危機かもしれない」と感じることが出来るのは素晴らしいこと(08/02/26)
コメントにレスしつつスクールソーシャルワーカーについてもう少し考えてみる その2(08/02/27)
ではまずDonさんのコメントから。

まさに歓迎です。臨床心理士協会が横暴なのは競争相手がないからです。わたしはスクールカウンセラーの派遣が始まった第1期からある県の高校に臨床心理士として派遣されていましたが、いわば底辺校といわれる高等学校のスクールカウンセラーは5年や10年の臨床経験の人たちがこなせるところではありませんでした。

「横暴」かどうかはわかりませんし、「横暴」と言えるほど力を持っていると個人的には思えませんが、とりあえず競争相手がいるのはいいことですよね…とここまで書いて思ったんですが、SCにとってSSWは「競争相手」ということになるのでしょうか?個人的にはそれぞれの立場を保ったまま共生していくか、どちらかがどちらかの機能を統合していくかという形になるのではないかと思うのですよね(まあ、それを「競争」と言ってしまえばそれまでなのですが)。
精神医療の現場が医師・看護師・PSW・心理士…みたいな感じで「チーム医療」の体制を作っているのと同様に、教師・養護教諭・SC・SSWみたいな感じで「チーム教育」の体制を整えるってことになるんじゃないか…なんてことも妄想してたりします。そもそも今まで教師の負担って大きすぎたと思いますし、だからこそ教師のメンタルヘルスってのが近年大きな問題になってきているのではないかと。
うーん。やっぱり「競争」ってのはあんまりしっくり来なかったりしますし、そういう捉え方をしているうち(SSW制度が始まってSCの仕事がなくなるんじゃないか?みたいな危惧をしているうち)は、結局その当人に能力がないことを自ら露呈してるんじゃね?とか思ったりもします。

事実臨床心理士を中、高にスクールカウンセラーとして派遣し始めて以来不登校も増加の一途を辿り(中略)真剣に臨床心理士の理論や技術の向上を目指してほしいとおもいます。

まあ、とりあえず落ちつきましょうよ。私も誤字・脱字は多いので人のことは言えませんが、コメントやエントリを投稿する前に一呼吸おいてご自分の文章を読み返すことをお勧めいたします。
で、DonさんはSSWに大きな期待をされているようですが、そこまで劇的に状況が変わるかどうか、私は実は半信半疑だったりします。上記過去ログでも述べているように、現実的に使えるSSWの養成は簡単にはできないでしょうし、下手すると臨床心理士バブルと同じようなスクールソーシャルワーカーバブルが起こる可能性は十分に考えられます。大した訓練も受けないままとりあえず資格を持っただけの経験に乏しいSSWが大量に輩出されて、結果としてSSWの社会的評価が下がる…みたいな。
私も協会の動きに対しては正直どうよ?と思う部分も無いわけではないのですが、CP(SC)側・SSW側双方の今後の動向に関しては長期的な視野を持って見ていくべきなのではないかと思っております。
あんままとまりませんが「とりあえず落ちつこうぜ」ってことでしょうか。
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では次、ダノンさんのコメントです。

とりあえず、スクールソーシャルワーカーの業務として考えられるのは給食費未納問題への介入やモンスターペアレントと呼ばれる親との調整とかそのあたりなのでは?

あーたしかにその辺「も」あるかもですね。
ふと思い出したのですが、私が知ってるある病院ではワーカーさんの業務のほとんどが「いかにして患者から治療費を取りっぱぐれないか」ってことに費やされておりました。確かに究極的にはそういうことでありそのために色んな社会資源を使ったりってことになるのだと思いますが、んでもやっぱりそれだけじゃないですよね。
ダノンさんがおっしゃっているのは主として親に対する介入が仕事になるという予想ですが、少なくとも日本スクールソーシャルワーク協会ではSSWも業務をもっと幅広いものとして考えてるみたいです。
[SSWAJ]SSWとは?
つか、SCとどう違うんだ?って話だったりも。
・・・・・・・・・・
こんな感じで整理されてきたのか、さらに混乱しているのか微妙なところではありますが、このシリーズまだまだ続きます。

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コメント/トラックバック (2件)

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  1.  私もSSW導入によって事態が劇的に変化するわけではないと思います。
     一般に生徒指導上の3大問題といえば不登校・非行・いじめとされてます。
     このうち不登校と非行とは,官庁統計のデータを見ると,1960年代前半と1970年代後半以降に増加しているわけです。
     で、1960年代前半(高度経済成長期)は,子供たちはみんな学校に行くんだという社会通念が出来上がったころです。
     それ以前は,田植えだの村の鎮守のお祭りのほうが学校よりも大事で,そういうときは学校は休んで当然だったのです。
     1970年代後半は,高校進学率が90%を超え,学校に行かないという生き方は事実上考えられなくなった時代です。
     つまり,非行と不登校とは,思春期の子供たちを学校に囲い込むシステムの原理的な問題の現われで,このシステムがある限り一定の割合で出現せざるを得ないものです。

  2.  またまた登場、ダノンです。
     昨日、SSWの募集要項を知人が取り寄せたので内容を聞いてみました。
     これは地域にもよるのかもしれませんが、その方の県では虐待の疑われる児童・生徒とその家族への介入・調整が大きな柱になるようです。
     となると、児童生徒はもちろんですが、家族への介入の必要が出てきそうですね。そして非常に骨の折れる仕事になりそうですね。
     ただ、この制度、自給換算にすればSCよりは給料はよくないですが、週4日30時間くらいの勤務となり、社会的な保障もある点でSCとは異なる配置の仕方になっています。まだ試験段階でもあるためでしょうが、大勢を配置するのではなく、中核都市に配置し、その周辺に巡回する形のようです。
     話がずれるのですが、私はSCもこのように常勤のような形で雇用することが今後のSCの展開において重要だと思うのです。きちんと給料はいいですが、社会的な保障に乏しい状態では経験豊富な良い人材がSCをする気にならない可能性が高いからです。
     SSWのこの先の展開がとても興味深いです。


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  • 某総合病院精神科勤務の臨床心理士であり臨床心理学者(自称)。なんだかんだで2児の父。妻との仲もそれなりに良好
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