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心理学・精神医学ニュース@080509

なんか忙しくて更新もままならなかったりする今日この頃なんで、とりあえず軽めの更新で。
こんなニュースがありましたよ。
カウンセラー不足 : 高知 : 地域読売新聞

31人、校外の対応困難



香南市の市営住宅で4月、女子中学生が硫化水素で自殺した問題で、県議会総務委員会は8日、臨時の委員会を開き、県教委から説明を受けるとともに、今後の対応などを話し合った。県教委は、臨床心理士の資格を持って活動しているスクールカウンセラーが県内に23人しかおらず、学校現場で必要とされているカウンセラーが不足している現状を報告した。



県教委は、女子中学生が自殺した原因についてはまだ判明していないとした。委員からは、児童・生徒の相談に応じるスクールカウンセラーの配置状況について質問があり、県教委の担当者は「臨床心理士の資格を持っているか、取得しようとしている31人が、スクールカウンセラーとして92校に配置されている」と説明。カウンセラーが毎週、学校を訪れるのが難しい現状を訴えた。

都心部では希望者が多すぎてSCできなかったりする…みたいなことも生じつつある昨今、まだまだ地方は厳しい状況なのですよね…と地方在住のワタクシも実感しております。
逆に言えば、地方ではまだまだ就職先は確保可能だということなのですが…量的にも質的にも地域間格差が出てきそうですよね。


こういう現状に対して臨床心理士会として何か対応できないのでしょうか?
新しく家庭を持ったりすると色々大変になってくると思いますが、大学院修了したばかりの若い人なら身軽でしょうし、「就職先が確保できるとなればどこでも行きたい」って人は少なからずいるんじゃないでしょうか。専門職の就職情報を職能団体で広く共有し、さらに地方における研修機会を意図的に増やすことで、今後さらに加速すると予想される地域間格差の解消にある程度繋がるのではないかと思ったりします。

カウンセラーの配置が不十分な理由については、「県内で臨床心理士の資格を持つ人が少なく、教諭を大学院に通わせて資格を取らせるにも、欠員を補充しなければならないという現場の声もある」とした。

カウンセラーが不足しているから「教諭を大学院に通わせて資格を取らせる」って何か本末転倒だと思いますよ。教師は教師の仕事があるし、両立できるならとうの昔にスクールカウンセラーは教師だらけになっているわけで。

また、女子中学生が1年生の12月ごろから不登校になっていたことに関連し、県教委は、県内の小中学校の不登校児童・生徒が2006年度に894人いたことを明らかにした。



女子中学生が通っていた中学校にも、以前からスクールカウンセラーが訪れていたが、校内でカウンセリングを行うため、学校に来ない生徒への対応が困難だったことを説明。今年度から導入した、臨床心理士の資格を持たないソーシャルワーカーなら、校外でのケアが可能との考えを示した。

ここ。すげえ唐突にスクールソーシャルワーカーの話になってません?資格のあるなしが問題なのではないだろうし、さらに職種の違いの問題でもないように思います。結局は柔軟な対応ができるかSCかどうかってことが重要なのでしょう。
…え?お前はそういう対応できるのかって?
私はそんな能力高くないのでSC出来ないですと常々言っておりますが、何か?
絶対数の少なさという問題は当然あるのでしょうが、だからと言ってスクールソーシャルワーカーとして人員を増やせば何とかなるって問題じゃないと思うのです。
…なんかSSW制度もSC制度の二の舞になりそうな気がしないでもない今日この頃です。

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コメント (Close):7

RIEK 08-05-14 (水) 20:47

>校内でカウンセリングを行うため、学校に来ない生徒への対応が困難だったことを説明。
 この発言に基づけば,高知のSCは不登校対策は範疇外ということなんでしょうか。不登校児ってのは学校に来ないから不登校児なんですが,学校に来ない子どもに対して対応できないというのであれば,つまり不登校児に対しては,たまたま本人が学校に来てくれない限り対応できないと理解していいんですかね。
 

RIEK 08-05-14 (水) 21:00

>「就職先が確保できるとなればどこでも行きたい」って人は少なからずいるんじゃないでしょうか
 
 今SCは1校週8時間で5万円くらいとしましょうか(時給6千円として)。
 1年52週で260万ですが,休み中・テスト期間中は仕事ないでしょう。社会保障もなく,有休もなく,住居も格安の公務員宿舎は借りられず自分で民間のアパートを借りるほかない。出費はかなりになるでしょう。
 3校掛け持ちすれば年収780万程度ですので普通に生活できますけど,来年どうなるか保証もないんじゃ…
 あと赴任旅費とかどうなるんでしょうか。非常勤職員のために赴任旅費を出すってのは、官公庁では法的根拠も前例もないのでできません。また出したとしても,何で臨床心理士だけ特別扱いなんだという話になりかねません。

ロテ職人 08-05-15 (木) 12:40

>RIEKさん
コメントありがとうございます。
>> 校内でカウンセリングを行うため、学校に来ない生徒への対応が
>>困難だったことを説明。
>
> この発言に基づけば,高知のSCは不登校対策は
> 範疇外ということなんでしょうか。
そうなんですよねえ。
これ、県教委が「説明」しているんですよね。…と考えると、必ずしも高知のSCがどうこうって話でもないかもしれませんが、それでもなんだかなぁな感じですよね。

RIEK 08-05-16 (金) 0:10

 レスありがとうございます。
 本来はSCも必要に応じて家庭訪問なり何なりすればいい。まあ、不登校児の場合は,学校関係者の家庭訪問を嫌う子も多いので一概には言えませんが。
 好意的に解釈すれば,週8時間勤務では,ともかく学校に来ている保健室登校の子どもたちの対応でいっぱいで,家庭訪問までしている時間がなかったということになるんでしょうが。 
 

ロテ職人 08-05-22 (木) 7:47

>RIEKさん
コメント返信遅れてしまい申し訳ありません。
> 1年52週で260万ですが,休み中・テスト期間中は仕事ないでしょう。
> 社会保障もなく,有休もなく,住居も格安の公務員宿舎は借りられず
> 自分で民間のアパートを借りるほかない。
> 出費はかなりになるでしょう。
> あと赴任旅費とかどうなるんでしょうか。
あー、以前も同じようなことを書いて誰か(ひょっとしてRIEKさん?)から同じようなツッコミを入れていただいたような記憶がorz
なんかこの手の話題を取り上げる時に、私の頭の中では「常勤化」が前提になってしまっているような気がします。
そこが一番重要なポイントであり、現在ネックになっている点だったりするわけですが。
どうも「常勤の病院職」のイメージが頭から抜けてないみたいです。その辺をちゃんと切り替えないといけないんだよなぁ。
逆に言えば、常勤の病院職についてはそれなりに情報の共有がなされている気もしますが、それもまだ完全じゃないと思うのですよね。
どの分野でもそうなのかもしれませんが、地域格差の問題は結構深刻だと思うので、少しでも解消できる策があればいいんじゃないかあと思う次第でありました。

RIEK 08-05-23 (金) 1:30

 コメントありがとうございます。
 やっぱり,常勤化を予定していない専門職というのは奇態なものです。
 雇用されないでも開業で生活できる立場でない限り,給料は多少安くてもいいから常勤で雇われなければ,自分の生活もままならないし,それ故によいサービスも提供できません。
 非常勤以外に職のない有資格者を大量生産する現行制度は非常に問題です。
 文部科学省内でも,もともと非教員の心理専門家を学校に導入しようという主張は少数派で,教員をオンザジョブトレーニングによって学校カウンセラーにしようという主張が多数派だったそうです。
 後者の方法は,専門性の観点から批判もあるのは分かります。しかし,SCの生活という現実的な問題を考えると,限られた予算の枠内でやって行かなくてはならない以上,やむを得なかったのかなと思います。
 実際のところ,学校現場で本格的な心理療法を必要とする子どもたちは決して多いわけではないと思います。
 今までの研究でも,不登校を心理的要因によって説明する試みは決して成功しているとは言えないわけです。長くなるのでいったん切ります。

DON 08-09-10 (水) 10:56

そもそも不登校の子供に学校の中だけにいて対応出来る訳がないではありませんか!臨床心理士になる方が教師になるより容易であるという現実を考えてください。レベルが低すぎるのです。
 このところキャリアウーマンでわざわざ企業を辞めて米国に留学し、心理学を修めてて帰国し、臨床心理士の取得を目指している学生さんがいます。そして米国では臨床心理士の社会的地位が高いのに何故我が国での地位が低いかという質問をうけました。
 私は地位が低いのは結果にすぎず、実際は技術が低くて使い物にならないだけの話だと説明しました。
 臨床心理士の学校への派遣は良いことなのでしょうが現状のように知識も技術もない者を学校に派遣しても臨床心理士の社会的評価を下げるだけの話です。現に派遣制度が出来てから不登校児が減ったのですか?不登校の期間が短縮したのですか?
 今なされていることは税金の浪費にすぎないのです。これではSSWの制度を作って経費を削減しようというのは自然の流れではないのですか?

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