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大学院の学外実習でケース持たせるのってどうなの?その2

一昨日のエントリ、大学院の学外実習でケース持たせるのってどうなの?に対して、現役大学院生であり、実習先で面接のケースを担当しているDECOllated by statisticsDecoさんからメールフォームにてコメントいただきました。コメントありがとうございます>Decoさん
あ、相変わらず当ブログのコメント投稿システムの調子が悪いらしく、結構な頻度でコメント投稿できなかったりします。ので、その場合にはお手数ですが、メールフォームからコメントいただけたらと思います。
さて、当事者からの貴重なコメントだと思いますので、このエントリで取り上げさせていただきますよ。

どうも。実習先でケースを持ってる院生のDecoです。これについては普段から色々思いまくりなので,それを知って頂ければと思い,コメントします。



もちろん怖いですし,不安でたまりません。学内ケースよりもその気持ちは断然強いです。そして,指導教員から「忙しいから外勤のケースはSVできない」と言われたときの絶望感と申し訳なさは相当なものでした。そんなんでやって良いのかよ!って,当事者としても思いましたよ。結局ケースのコンサルならしてもらえることになりましたけどね。

ですよねえ。そりゃ怖いだろうし、不安だろうと思いますよ。学内ケースが「ホームゲーム」だとしたら、外勤先(実習先)ってのは完全「アウェー」でしょうから。ある程度常識のある指導教員だったら、「外勤のケースのSVはできない」と言われるのは当然でしょうし。

一方で,ラッキー!とは思わないにしろ,経験を積むチャンスだとも思っています。こちらの経験に患者さんを付き合わせるのはどうなんだ,という思いもあり,誰のためのケースなんだよっても,やっぱり思います。それが消えることはこの1年間無かったですね。

ケースを持たない場合であっても、「現場見学」ではなく患者 or クライエントと直接接触する「現場実習」ならば、「誰のための」という問題は必ずつきまとうところでしょうね。それは実習生を受け入れる立場である私なんかも考えざるをえないところです。
そしてどうしたってこの仕事をやっていく限りは「経験」がないとどうしようもないというのもまた事実なんですよね。最初からベテランな心理臨床家は存在しないわけですから。
と考えると、ホント「仕方がない」としか言えないような側面もあるわけなんですよねえ。うーむ。

で,ですが,チャンスだなんだと言っても,怖さや不安や申し訳なさの方が大きいですから,ケースの依頼があった時点で,主治医と時間をかけて話し合い方針などを確認する,病態重く自分の手に負えなさそうなケースとか,行動化や自殺等のリスクが確認されているケースなどは断る(事が多い),その上で担当することになったらコンサル,外部SV,常に主治医と相談する等,極々当たり前の事しかしてませんけど,せめてもの務めとしてそれらをしています。あと「何かあったときの責任」についても,主治医と話し合いますよ。

あーこの辺、すげえ大事なことが色々含まれているように思いますよ。
まず面接依頼を出してきた主治医との関係性ですよね。きちんと話し合いができるのか、そして無理だと思ったときにちゃんと断ることができるのか。その辺ができないような関係ならば、面接依頼が出された時点でダメダメな感じになっちゃいそうです。
そして、「自分の手に負えなさそう」という辺りは、患者 or クライエントに対するアセスメントもそうですが、自分自身の能力に関するある程度妥当なアセスメントも必要になってくるわけで。その点ができていない実習生に対してはやっぱり面接依頼しちゃあいかんでしょうねえ。

面接でも,枠の話をする際に,基本的に自分の所属については伝えます。その点について話し合うこともありますし,それも踏まえて最終的に継続するかどうかは基本的に相手にお任せしています。その結果,継続に至らなかったケースもいくらかあります。もちろん所属だけがその要因だったとは思わないですけどね。こっちとしては中立性とかスクリーン云々とか言ってる場合じゃないですし,倫理面だけでなく,そもそも治療関係を考えた上でもそういった事をオープンにしておく方が良いかなと思って,そうしています。

やっぱ自分の身分を伝えるんですね。そりゃあそうですよねえ。もし自分が患者の立場だったら、そうしてもらった方がやっぱりいいです。

当然のことながら,軽い気持ちでなどできるはずがありません。かといって,与えられる機会を右から左にしたいとも思いません。なので,卑しくもそうしてお会いする以上,こちらの怖さや不安や申し訳なさに自分が飲み込まれないよう,できる限りの事を尽くして,お会いしようと努めています。それが事足りているかと言われると,足りてないに決まっているんですけれど,せめてもの務めとしてそうしています。

ここで一つ問題というか気になるところは「Decoさんが博士後期課程所属、つまり学生ではあるけれども修士課程を既に修了している」というところだったりします(確かそうでしたよね?>Decoさん)。
立場としては学生ではあるものの、修士課程修了後に就職した人と大差ないわけですよ。詳しい要件については微妙ですが(調べればわかるんですが、今ちょっとめんどくさい)、おそらく在学中に臨床心理士の資格も取得するのでしょう。
せっかくコメントいただいておいて何なんですが、私が問題だと思うのは「修士課程に所属する学生に面接のケースを持たせること」だったのでした。
とは言え、現在実習中の方のご意見、非常に参考になりました。
Decoさんも

実習生の側としては,こんな事を考えたり思ったりしながらやっています。他の立場の方々が考えたり思ったりしている事も知りたいです。

とのことですが、私も同意見です。
元エントリには実習を受ける側の(と思われる)人からのコメントもいただいておりますが、引き続き様々な立場の方からのコメントお待ちしております。

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コメント (Close):2

deco 08-06-11 (水) 11:23

どうもです。ご指摘頂きました通り,今年で博士後期2年目になります。臨床心理士も,受験していないだけで,受験資格は昨年度からあります。ですので,
>せっかくコメントいただいておいて何なんですが、私が問題だと思うのは「修士課程に所属する学生に面接のケースを持たせること」だったのでした。
コメントを送ってから,これの事を仰ってるのではないかと思い,「あぁ,先走り…ぼーやだからか…」とか思っていました。文脈読み違いました。すいません。
他の大学院がどうなってるか,多くは知らないのですが,僕の研究室では,M1,2でSVerや博士後期の院生が実施する検査や査定面接に陪席する,SVer陪席の上での検査実施,等を行う「現場実習」があります。この段階で継続ケースを持つ,という選択肢は,まずあり得ないですね。そもそもそういう段階に無いので。
僕がコメントした内容は,博士前期2年で,一応ですがそういった現場実習,学内研修等を終えた後の事でした。むしろ自分を「実習生」扱いしたことに対して,「この学生気分は何なの?」と自己嫌悪です。お給料ももらってるわけですからねぇ。

ロテ職人 08-06-12 (木) 7:30

>decoさん
再コメントありがとうございます。
> 文脈読み違いました。すいません。
いえいえ。私もちゃんとその辺を明言しなかったのがいけなかったわけですから。こちらこそごめんなさいです。
それにdecoさんの「学生さん」でありながら「現場でお金をもらっている」という立場の、いろいろな意味での微妙さもわかりますし、すごく参考になる意見だと思います。
> むしろ自分を「実習生」扱いしたことに対して,
> 「この学生気分は何なの?」と自己嫌悪です。
> お給料ももらってるわけですからねぇ。
まあ、その辺に関してはじっくり内省していただくということでw
いや、マジメにそう思います。

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