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自分の時どうだったかを思い出しつつ「現場実習の意義」についてそろそろまとめてみる

なんか長くなってきましたこのシリーズ。そろそろまとめに入りたいと思います。過去ログ未読の方はまずはそちらをどぞー。
大学院生の実習で心理検査の陪席させる?(08/06/26)
現場実習における心理検査への陪席の問題について論じつつ「現場実習の意義って何だ?」ってことをもう一度考えてみる(08/07/28)
心理臨床家の養成における「現場実習の意義」についてさらに考えてみる(08/07/30)
で、タイトルにもあるように、自分の時はどうだったかなぁと思い出してみたわけですよ。
前にちょこっと書きましたが、私は運が良かったのか(今にして思えば微妙ですが…)、大学院1年目から精神科単科病院でパートで働かせてもらってました。週2回、9時-17時勤務で予診とったり、集団絵画療法(のまねごと)をやってみたり、作業療法に参加したり、SSTやったり。ほんとにたまーに心理検査をやったりすることもありましたが、基本そんな感じで。
時間が空いた時には病棟をブラブラして患者さんと話したり、おやつを分けてもらって一緒に食べたりしたり。それもものすごく勉強になりました。てか、様々な事情で社会的入院をせざるを得ない患者さんと色んな話をする中で、色々と考えさせられることがありました。
ホント、恵まれていたと思います。ただそれも、まだ院生の数が少なかった時代、「指定大学院」って制度ができる前夜くらいの話だったからでしょうねえ。同期の院生で臨床系は4人でしたから。だから私みたいなのでもそういう形での実習というか外勤ができたのだと思います。
で、前のエントリでも書いた「心理臨床家が働くってのはどういうことなのか」ですよ。もっと言えば「精神科で心理臨床家が働くってことはどういうことなのか」ってことですね。


この話もどっかに書いたかもしれませんが…その実習先というか外勤先の病院には、常勤の心理士が一人いました。若い女性だったんですがすごくやる気のある方で、どんよりした感じの単科精神科の中で何か効果的な介入はできないものかと色々と考えてらっしゃたのですよね。
それで色んなところで勉強して、トレーニングも受け、あるグループを立ち上げたのですよね。医師もまきこんで。それを見て私は「すげえな」と思いましたよ。そういう動きはなかなか自分にはできないな、と尊敬のまなざしで見ておりましたですよ。
ところが、実際にグループが動き出した後、それを看護師長さんのクレームがあったですよ。表現は違いますが要約すると「私たちは汚い仕事をしてるのに、なんでこんな小娘が偉そうに先生達とグループ活動してんの?いいとこどりじゃね?」と。
もちろん、事前に関係各所、医師はもちろん看護、事務にも話は通して、ちゃんとグループ活動に関する承認は受けていたんですよ。活動内容も前向きなものであり、少なくとも患者さんに対してそれほど悪い影響を及ぼすようなものではなかった…はず。それでもそういうことになっちゃったんです。
最終的にはその心理士さん、辞めさせられましたよ。師長が「あの子が辞めないなら私が辞める」と言ったら、そりゃあ辞めざるを得ないでしょう。心理士さんも不当解雇がらみの労働運動なんかについて色々調べていたみたいなんですが、実際にはなかなか動けないですよね。自分が関わっている患者さんが見ているところでビラ配りとかアジテーションじみたことなんてできないじゃないですか。
そして、その心理士さんの後任の常勤心理士はすぐに決まりました。職場環境とか仕事内容とかはともかく、常勤心理職であり社会保障・福利厚生がまがりなりにもあって、昇給、賞与もあるって働き口ですから、そりゃあそれなりには決まるでしょう。
で、この一連の出来事を見て、「精神科で心理臨床家が働くってことはどういうことなのか」を個人的にはすごく考えさせられましたし、こういう言い方は件の心理士さんには失礼かもしれませんがものすごく勉強になりました(てか、今でもその方を尊敬してます。元気かなあ…)。
ちなみに今考えてみると、上記ケースでは看護師さんをどうまきこんでいくかってのが重要だったのだと思います。少しグループ開始時期が遅れたとしても、単に周知徹底するだけではなく、実際にグループ活動に関わってもらう道を模索できたらよかったのかもしれません。
・・・・・・・・・・
で、今の私の職場環境ですが、そうとう恵まれているとは思いますよ。割と好きなように仕事できていて、働きやすいです。周囲からもそれなりに認められている…のかなあ。だといいなあ。…くらいの感じではありますが、それでも色々と思うところはありますよ。
前のエントリでいただいたmon-mamaさんのコメントにも

実習の意義を、患者さんへの直接的援助技法と、組織の中での働きとに分けるのは賛成です。



とかく面接や検査のテクニックばかりに気をとられてるプライドの高い実習生に会うと苦い気持ちになります。



心理士の仕事は「関係をつなぐこと」だと思うし、どちらも満たしてこそ実習の意義なのだと思います。

とありますが、その通りだと思います。精神科臨床の中で心理士単独で動けるはずはありませんし、それはどこの職場、どんな領域でもそうでしょう。独立開業した場合ですら、関係機関との連携は必要不可欠であり、そういう意味ではどんな領域を希望している人であっても、「精神科臨床の中での心理士の働き」について見てもらい、そして考えてもらうってことは重要だと思います。
で、その上で「じゃあ、直接的援助技法についてはどうすんの?」ってことですよね。それは実習の中で扱わないの?ってことはあるはずもなく。じゃあどうすりゃあいいのか。
長くなってきたのでまたまた続きます。内容はいくつか重複するかもしれませんが、次くらいでなんとかまとめたいと思います。

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