- 2009-09-30 (水) 12:45
- 資格問題
またまたシンポジウム報告の続き。
なんかちゃんとまとめれば1回分の分量で済むような気がするのですが、内容的な歪曲が生じないように、と考えると自分の文章作成能力ではこの程度が限界だったりします。
ですので「もう飽きちゃった」って人はいるかもしれませんが、ご容赦くださいませ。
さて、3番手のシンポジストは跡見学園女子大学・日本心理臨床学会理事長の鶴光代氏です。
ちなみに鶴氏の発表資料のタイトルは「臨床心理職国家資格推進連絡協議会関連の動き」ということで、連絡協(簡単に言うと「臨床心理士側」。心理臨床学会の呼びかけにより15学会・団体が参加)の立場からの内容でした。
まず冒頭、「何の情報も明確になっていないこと」についての謝罪がありました。会員からそういったような抗議というか意見があったそうで。
でも実際のところ、全心協のニュースレターでは6月の時点で、資格問題の動きについては相当詳細に書かれているわけで…
全心協NEWS_No.60巻頭言 動き始めた資格化
それが例えば心理臨床学会とか日本臨床心理士会に同じようなことができない理由はないっすよね?いや、確かに7月31日づけで発行された心理士会雑誌の資格関連の記事には色々な動きは載っているのですが、ネット上の情報が更新されてないってのはどうなんでしょ?
この時代、ネットは無視ですか?そういう意味では諸学会連合のページも心理学検定関連の情報以外はほとんど更新されてませんわな。何で?
日本心理学諸学会連合 更新情報
でまあ、その謝罪の後には実は1年半くらい前から様々な活動をしていて(隠密活動か?)、一般社団法人化の後も理事会としては継続審議していた、との内容が話されました。
んで、平成21年5月10日の第8回連絡協議会で以下の4つの資格案を参加学会・団体が持ち帰り検討することとなり…
資格の大枠:
1) 二資格一法案 (現状で実現に努力)
2) 二資格一法案 (当面このまま、連合での公式話し合いを待つ。)
3) 一資格一法案 学部卒と大学院修了の2種類の資格、汎用資格
4) 一資格一法案 大学院卒のみ一種類、汎用資格
名称 : 臨床心理士
心理士(士)
心理関係者の意見の一致が重要
21年7月17日の第9回連絡協議会では、参加15学会・団体の、賛成11(書面1含む)、反対0、保留3、その他意見1、で「1資格1法案に向けて検討する」ことに決定したとのこと。
そして、諸学会連合あてに、医療心理師国家資格推進協議会(推進協)と連名で、資格内容について以下の要望を出したそうで。
1. 今のままの2資格1法案では実現性が低いので、連合としても、2資格1法案をベースにした1資格1法案の方向で、両協議会をサポートしていただきたい。
2. 1資格1法案では、次の4点についての検討が重要となる。
・心理職としてひとつの資格(領域汎用性の資格)。
・資格名は、○○心理士、心理士(心理師)等を検討。
・学部と大学院が連動した教育システムとする。
・医療機関においては医師の指示を受ける資格とする。
個人的にここで重要なポイントであると感じるのは「学部と大学院が連動した教育システムとする」ってところでしょうか。鶴氏はこれに関して「学部で所定の心理学を修め、大学院で臨床心理学を」という補足をしておりました。
これなら諸学会連合も納得ですよね。基礎系のアカポスが(以下自粛
21年7月17日の第10回協議会では、上記要望内容を追認すると同時に、一資格のカリキュラム検討ワークグループを作り、カリキュラム案の作成に入ったとのこと。
…ちょっと気が早くね?…とも思ったんですが、この時点では2種類の資格、つまり学部卒でも取れるような形でも考えていたそうな。で、23日(って学会後すぐに9月23日?)の連絡協で1資格の資格案の方針で再検討入るとのことでした。このカリキュラム案では「広く合意が取れるよう」な形を目指している…というのも、外に大きな声では言えないけど(ってブログにアップしたら俺、消される?)、臨床心理学の関係団体のリーダーシップを取れるように…と。
まあ、確かにそれなりのカリキュラム案が具体的に出来ていれば、リーダーシップは取りやすいですわな。ワタクシ的にはリーダーシップ云々はどうでもいいんですが、どんなカリキュラム案になるのかがかなり気になるます。…でも、このままの流れだと、ワタクシ的な理想であるところの「大学院では研究と臨床心理学の基礎教育重視、修了後に関してはいわゆる卒後研修の充実を図る」みたいな方向には間違ってもいかなそうな悪寒。
参考:私の考える理想の臨床心理士養成課程Vol.3(06/08/16)
さらに鶴氏は冒頭の謝罪に関連して「何の情報も流さないのはおかしい」という意見に対して「はっきりした態度決定が出来るまで」はそうした情報提供が難しいということを繰り返してました。そりゃそうなんだけどね。でも、決定した時点で新しい情報は知りたいと思う人は多いんじゃないかと思うけどなあ。
最後に具体的な話として10月12日の臨時理事会にてさらに具体的に2資格1法案をベースとした1資格1法案の可能性について検討していく…とのことでした。
うーむ…。
リーダーシップうんぬんに関しては、確かにどこかがリーダーシップをとっていかなきゃなかなか進まない話ですし、たたき台として具体的なカリキュラム案を作るってのは良いことだとは思います。んでもって、それが大きな声では言えない話なのもわかります。…と同時に「だったら話さなきゃいいんじゃね?」とも思ったり。
しかしカリキュラム案は非常に気になります…既に専門職大学院とかもあったりするからなあ…大学院教育に関しては、それに近い形で押し切られていくのかな…という不安がありつつ、次のシンポジストである大塚御大のお話に続くわけでございます。
何かワタクシの誤認でしたり、抜け落ちている点などありましたら、ご指摘いただけるとありがたいです。また、「こういう話してたらお前消されるよ?」的な恫喝は恐いんですが、忠告でしたら素直に受け取るかもしれませんし、しないかもしれません。
続きはこちら→【日心臨09参加記録】資格関連委員会企画シンポジウム『国資格問題について』その4
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コメント (Close):1
- 六月 09-09-30 (水) 21:41
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ロテ様
飽きるどころか今回でまたいっそう盛り上がってますよ,この話題。少なくとも私は。
>21年7月17日の第10回協議会では、上記要望内容を追認すると同時に、一資格のカリキュラム検討ワークグループを作り、カリキュラム案の作成に入ったとのこと。
・・・これ「学部+大学院」の連動したカリキュラムということだと思うのですが,非常に気になるところです。
イニシアチブを発揮されるのは結構ですが,臨床心理士を育てるのに都合よい学部カリキュラムにされそうで不安を感じます。おまけにやけに仕事が早いのも怪しい。でてきたカリキュラムによっては,諸学会連合(ひいては健全な学部カリキュラムを現在検討している先生方)が黙っちゃいないだろうなあ。














