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【絵本と】『こどもの心理臨床』【解説】

先日の日本精神分析学会第57回大会の会場でも、他の心理・精神医学系学会と同様、書籍コーナーはなかなかの盛況でございました。

その中でワタクシのココロをがっしりと捉えたのがこちらのシリーズ。


ちなみにこちらはボックスセット全9巻18冊でAmazonさん価格が31500円となっております。

一見「高っけえ!」と思われるかもしれませんが、この内容の充実度を考えると、特に子どもに関わる機会の多い方にとってはリーズナブルな価格と言えるかもですよ。

ちなみに楽天さんにあったボックスの表紙?の画像はこちら。


教師、心理職、わが子の健やかな成長を願う親に向けた心理学書シリーズ。現代の子どもが抱える様々な問題を絵本と解説書で支援する。各巻は解説書と絵本がセットになっており、絵本の物語を読みきかせることで、子どもとの効果的なコミュニケーションを実現させる。「恐れ」「怒り」「憎しみ」「不安」「大切な人を失った悲しみ」「自信がもてない」「心を固く閉ざす」など、つらく困難な感情に苦しむ子どもに対する様々なアプローチや支援の技術を、最新の心理学・精神医学の学説をもとに提供する。子どもとの関係に行き詰まったときのヒントも満載し、子どもが密かに隠している心の問題を早急に見つけ出す時にも力を発揮する。


出版社の紹介ページはこちら。

子どもの心理臨床(全9巻/18冊) – 株式会社 誠信書房

そういや当ブログでも最近こちらの絵本を紹介させていただきましたが


とみながよしき作・しむらはるの絵『災害後のこころのケアのために かばくんのきもち──絵本で学ぶストレスマネジメント1』(11/09/01)

あれですかね。最近、絵本流行ってるんですかね?

とにかくこのシリーズ、どれも一度は読んでみたい感じですよ。それぞれ「子どもの発達上きわめて重要な問題」が取り上げられております。

もちろんセット販売だけでなく、1冊ずつでの購入も可能です。

内面に強い不安を抱えた子どもは混乱した世界で不安定になっている。あるいは他から見て心配なほど「いい子」にしている子どもは本来の生命力を見失っている。彼らが生命力を再発見して生き始める手助けをする方法を示す。

周りがすべてゆらゆらする「ゆらゆら君」と四角四面な「まっすぐ君」は、のっそりさんのヒントのお陰で公園にある魔法の水たまり を見つける。そこで魔法の言葉を唱えて飛び込むと・・。 抜け出せなかった自分の殻を破る。


世界が安全でないと感じて心配しすぎる子どもは何もかもひどく怖がっている。大人の世界で自分がちっぽけで無力だと感じておとなしく何も言わずにいる子どもが自己主張をする手助けをするための課題や知恵が収載。

かみつきモンに脅されてウィーニーはキーキーガーガーする穴に落っこちた。たくさんの生き物に馬鹿にされて落ち込むが、ウィップホップとボギーがやって来て、マフィンを探しに行くことに・・・。友達の大切さを知るお話。


いつも頑張って勇敢に振る舞って自分の感情を押し殺している子ども。彼らは封じ込めていた感情でがんじがらめになって周りの人を傷つけ始める。自分の感情を表現する方法や人に気持ちを伝える方法を具体的に教える。

おれさまテッドやごっつんボットにいじめられても悲しみを服に詰め込んで我慢するへっちゃら君。とうとう詰め込みすぎて動けなくなり、かしこ鳥にヒントをもらって涙を流すと・・。「いや!」と言える大切さを知る話。


本来は優しくて柔和なはずの子どもが深く傷ついたばかりに心に壁をめぐらせて弱いものいじめをするようになる。強くなったはずが世界が暗くて心が岩のように堅くなる。ふたたび喜びのある世界を取り戻す方法を教える。

優しいプーミンはひどく傷つけられ、二度と痛みを感じないようにえっへん3兄弟の真似をしてコートの下に心の壁を作る。怖いもの無しになったプーミンは代りに仲間を失ってしまう。心を閉じた子どもが壁を取除いていく話。


大好きだったひとを失ったり、離ればなれになって苦しんでいる子どもは悲しみに打ちひしがれ心の傷を克服できないままになっている。発達段階にも影響する悲しみを周囲の大人が寄り添ってあげるためのヒントが満載。

浜辺のドラゴンのエリックは海が大好き。毎日魚や貝と戯れていたが、ある日海が引いて二度と戻ってこなかった。悲しみにくれて泣き暮らすが、岩間に咲いた花に希望を見つけていく。悲しみに心を砕かれた子どもの話。


あまりにもたくさん落胆するような出来事が続き、強い辱めを受けた子どもは自分で自分が好きになれない。他人のひどい扱いが正当だと感じてしまう子ども達に自分自身の価値に気づき、友達や仲間を見つける方法を示唆。

ルビーは自分のことが大嫌いな女の子。学校でもみんなにいじめられ、ごみバケツに入っていると安心できる。ところが新任の給食のトッドおばさんはルビーを誉めてくれた。温かな大人に出会って自尊心を取り戻す子どもの話。


人を傷つけたり殴ったり怒鳴ったりする子どもや、平気で残酷なことが出来る子どもは発達に問題がある場合もある。そのような罪悪感のない子どもには、触れることや治療が必要になる。子どもを嫌うのではなく理解する方法。

ハティは島に住む乱暴で意地悪な女の子。人に悪態をついているうちに独りぼっちになってしまった。するとさざ波が慰めてくれ貝やカニと友達になり海の向うの世界に行く。意地悪な女の子が内省して優しさを取り戻す話。


誰かに執着してその人以外の人が目に入らず周りの人間の善意が見えなくなっている子どもがいる。愛してくれない人に愛されようとすることをやめて、真に豊かな人間関係に気づくように子どもを導くための知恵が満載。

一度だけにっこりしてくれたお月様が忘れられずに、それからずっと毎晩毎晩座って、お月様が微笑むのを待ち続けているカエル君。年寄りカラスの忠告で振り向いてやっと仲間に気づく。自分を見失っている子どもの話。


今の状況がつらすぎて夢がもてない子ども。将来の夢を叶えるためには、まず夢をみることから始めなくてはならない。普通の子どもの人生にも夢が叶うことを教えて実現に向けて努力するための様々なアドバイスが満載。

ニューピーは普通のお豆の人生で終わりたくないと思っている夢見るお豆。夢を諦めずに実現のためにトラックから転がり出る。スイトピーやいろいろなものに出会ってお店を開く夢を実現する。努力する子どものための話。


…でコピペ終了、と。疲れたぜ。

このシリーズの対象読者は「臨床心理士(スクールカウンセラー・児童相談所カウンセラー)」「教師・養護教諭」「小児科医・精神科医」「社会福祉関係者」「保護者」ってことですので、このブログを読んでらっしゃるほとんどの方は関係するんじゃないかと思います。

一冊ずつでしたらそんなでもないですし、とりあえず興味がある部分の「絵本」「解説書」をセットで購入されるのがよいかと。

興味がある方は是非ともポチっとどぞー。

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コメント (Close):1

ネピリム 11-11-23 (水) 0:46

長いっすw
読むのも疲れちゃいました@@w

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2011年売れ筋ランキング
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第 1 位

精神科臨床における
心理アセスメント入門

津川 律子

精神科臨床における心理アセスメント入門

昨年に引き続き第1位獲得。単なる所見の書き方とは一線を画したアセスメントがらみの本。精神科臨床に携わる人だけではなく、どんな分野においても言える内容が盛りだくさんな一冊かと。筆者の豊富な臨床実践に根ざした良書という感じ。

第 2 位

発達障害とパーソナリティ障害―
新たなる邂逅
(現代のエスプリ no. 527)

石川 元 (編集)

やっぱり発達障害関連本は強い。こちらは特に精神病理学の観点から語られており、興味深いです。Amazon.co.jpではプレミア価格がついてしまっているのが残念。

第 3 位

日本版WAIS‐3の解釈事例と
臨床研究

藤田 和弘 (編集), 大六 一志 (編集), 山中 克夫 (編集), 前川 久男 (編集)

WAISを使う全ての人に

第 4 位

心理学の「現在」がわかる
ブックガイド

越智啓太(著) 徳田英次(著) 荷方邦夫(著) 望月聡(著) 服部環(著・監修)

個人的には学部生、特に1・2年の時に読んでおいて欲しい本。この中から将来に繋がる分野が見つかったりすることもあるんじゃないかと思います。もちろん一般の方や大学院生にもお勧めです

第 5 位

面接法

熊倉 伸宏

面接法

面接法の基礎が書かれている本。精神科の研修医も必携の本だったりします。非常に基礎的かつ実践的な内容でお薦めです。

第 6 位

こころの治療薬ハンドブック 第7版

山口登 (編集), 酒井隆 (編集), 宮本聖也 (編集), 吉尾隆 (編集), 諸川由美代 (編集)

こころの治療薬ハンドブック 第7版


最新版は第8版です
こころの治療薬ハンドブック 第8版
山口 登 (編集), 酒井 隆 (編集), 宮本 聖也 (編集), 吉尾 隆 (編集), 諸川 由実代 (編集)

何度でも言いますが薬の知識は必要です。てか、学校臨床専門の人も必須だと思います。院生も実習の段階で持っていた方が良い本。

第 7 位

エッセンシャルズ
心理アセスメントレポートの書き方

Elizabeth O. Lichtenberger

エッセンシャルズ 心理アセスメントレポートの書き方

需要の高いアセスメントがらみの一冊。訳本ではありますが、所見の書き方の実例が載ってて参考になること間違いなし。

第 8 位

女子アナ・吏良の
海上自衛隊メンタルヘルス奮闘記

山下 吏良

女子アナ・吏良の海上自衛隊メンタルヘルス奮闘記

少なくとも臨床心理職の職域が拡大されつつあり、それと同時にそれなりに認められつつあるのだろうなぁと思わされる一冊。未読なので感想は言えませんが、読んでみたいとは思っておりますです。

第 9 位

子どもの心と学校臨床(第2号)
特集:学校の中の発達障害の子ども
:クラスに発達障害のある子も
いるという
あたりまえの現実の中で

辻井 正次(著・編集)

昨年もお世話になりました、遠見書房さんの雑誌。小学生の子どもを持つ親として個人的にも読みたい一冊。

第 9 位

新・臨床心理士になるために
[平成23年版]

(財)日本臨床心理士資格認定協会 (監修, 編集)

資格試験を受ける人には必須の一冊。来年度受験者用も出るかと思いますが早めに準備をしておきたいという方は是非どうぞ
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