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【ブーム?】発達障害関連本が多すぎてフォローできていない件【バブル?】

昨日のCBT本の件に続き、本日は発達障害関連本についてです。

どちらも売れるんだろうし、必要なのはわかるんですよね。売れるということはつまり、必要だと思っている人が多いということでしょう。

しかし「それにしても多すぎやしないか?」と。

CBT関連本は11月・12月の2ヶ月で10冊ということでしたが、さてさてこちらはいかがでしょうか?

今回も発行日?発売日?順で見ていきたいと思います。

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「問題のある人」「迷惑な人」を特定する社会のあり方、特定の人たちにとって過剰に生きにくい社会のあり方にこそ問題は潜んでいる。他者との葛藤をノイズとしか考えられない生き方、寛容を忘れかけている社会のあり方にメスを入れ、発達障がい者を生きにくくさせているものとは何かを考えるために、発達を関係の物語として捉え、人間と文化との相互作用こそが教育だという観点を導入する教育学の新たな模索。

出版社の紹介ページはこちら。

物語としての発達/文化を介した教育 達障がいの社会モデルのための教育学序説生活書院

ご覧の通り、心理学本ではなく教育学書です。個人的にあまりその視点はなかったということで、新鮮だったのであえてとりあげてみました。
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自閉症スペクトラムの子どもたちは聴覚よりも視覚的な理解力が大きい。この特性を生かし、視覚的手法を用いてコミュニケーションを支援する方法を解説した。豊富な写真やイラストでさまざまな視覚的支援具を紹介し、その活用方法も具体的、実践的な例を用いて述べた。「見本と例」では、問題と解決策が提示されており、実際の困った場面でどのように視覚的支援を用いれば効果的か、具体的にわかる。読者との対話のように多くの疑問に答える形式で書かれており、読みやすい。『自閉症スペクトラムと問題行動』の姉妹編。

出版社の紹介ページはこちら。

自閉症スペクトラムとコミュニケーション星和書店

出来の悪いWISCやWAISの所見なんかを読むと、しばしば「視覚より言語が弱い」「視覚的支援が有効」的なことが書いてあったりして「じゃあ、具体的に何をしろと?」なんて思ったりするわけなんですが、そういうアレな所見を書いちゃうような人は一度読んでみるのが吉かと。

知ったからと言ってそのツールを支援に使えるとは限りませんが、何かの参考にはなるんじゃないかと思います。
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発達障害の父を持つ10歳の少女が贈る、小さなハートのメッセージ詩集。東日本大震災と父の発達障害の診断のショック。そんな状況のなか、彼女ができることは、心に咲いた沢山のメッセージを、困っている、つらい思いをしている方々へ届け、笑顔を咲かせたいと願うことだった。みんなの元気に、みんなの笑顔に。10歳の少女のシンプルな言葉が、心に真っすぐに届きます。

出版社の紹介ページはこちら。

元気と笑顔を咲かせよう文芸社

専門書ではなく10歳の女の子による詩集です。父親が当事者の自助グループを運営しているということで、広い意味では関連本かなということでご紹介。
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人とのやり取りが苦手だったり、こだわりが強かったり、発達障害とは病気なのだろうか?その原因や特徴、対処法などをよく知れば、誰のうちにもそれらがあることに気づくだろう。

出版社の紹介ページはこちら。

ぼくらの中の発達障害筑摩書房

こちらは思春期・青年期精神医学の専門家による入門向けの新書です。お値段もお手頃なので初学者や一般の方におすすめ。
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仕事のケアレスミスが多い、片付けができない、空気が読めない…。性格や努力不足では片付けられないこの脳の病気のすべてがわかる本

出版社の紹介ページはこちら。

心のお医者さんに聞いてみよう それって「大人の発達障害」かも?(大和出版

これまた一般向けですね。「大人の発達障害」はやっぱりきてる感じがします。「ブーム」って言い方はアレですけども。
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本書は、発達障害の特性をわかりやすく解説し、思春期を迎えた本人、家族、教師それぞれの立場に応じた適切な対応のしかたをイラストとともにきめ細かに紹介しました。思春期に多い悩みとそれを乗り越えるためのヒントを豊富に掲載しています。進学・就職の選択肢や支援機関についても紹介しています。

出版社の紹介ページはこちら。

図解 よくわかる思春期の発達障害ナツメ社

ナツメ社の『図解 よくわかる』シリーズですね。やはり一般向けですが、このシリーズ、意外に評判がよかったり…と言ってもこの本の実物を見たわけではないので責任を持ってお勧めはできないです。はい。
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感覚統合は、感覚と感情・脳と体をつなぐ重要な機能です。感覚統合は、体を動かしたり、いろいろな感覚を体験する日常生活の中で発達します。

・苦手な部分の発達を促しましょう。

・子どもに合わせてあそびを選ぶ
感触のちがいに気付くあそび、姿勢を保つあそび、手足を一緒に動かすあそび/ほか

・親子で楽しむ室内あそび
触ってかんがえるあそび、揺れる乗り物あそび、バランスあそび/ほか

・環境への対応力を高める外あそび
砂場あそび、缶ぽっくりあそび、木登りあそび/ ほか

・いまからはじめる生活の工夫

出版社のページはこちら…ですが、まだ紹介ページはないかもです。

合同出版

作業療法士である著者による、保育関連本ですかね。ワタクシはなかなか馴染みのない領域だったりしますのでちょっと読んでみたかったり。
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職場で実力を出し切れないのには理由がある! 学校時代は問題がなくても、職場ではトラブル、失敗ばかり。自分では気づきにくい、誰もが少しずつ持っている発達障害的な要素を知り、自分の働くスタイルをつくるにはどうすればよいか。
社会性の障害である発達障害の人が抱える問題を、障害受容ではなく自分の特性として理解し、自分を生かす働き方が身につく本。豊富な事例で、つまづきと改善方法が分かる。自分では一生懸命にやっているのに、なぜか周りの評価が低い人に読んでほしい。得意を生かして自分を生かす働き方はきっと見つかる!

出版社の紹介ページはこちら。

発達障害に気づかなかったあなたが自分らしく働き続ける方法すばる舎

こちらも当事者向けの本ですね。Kindle版も同時発売っぽいです。
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「しばらく様子を見ましょう」「現状を受け入れてください」。「発達障害」と診断された子の親は、専門家からそんな言葉をかけられる。しかし、これは大いに問題がある。適切な「教育・学習」を通して「教わる力」を身につけさせれば、発達の遅れは大きく改善するのだから。カギは、「教える難しさ」というハンディを乗り越える意志を持つこと。約七〇〇人の子どもを教えてきた実績を基に語る、本当に子どものためになる教育論。

出版社の紹介ページはこちら。

誤解だらけの「発達障害」新潮社

著者の名前聞いたことないなー…と思って見ると、著者は「約七〇〇人の子どもに接してきた私塾の代表」だそうで…ノーコメントですが、とりあえず特におすすめはしないです。読んでないけど。なんとなく。…紹介文はそれなりにまともな感じなんですけど…ね。
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定評のある懇切なガイドブックの最新版。あなたにピッタシの学びの場が必ず見つかります。発達障害、ゆとり教育のセミナー収録。

出版社の紹介ページはこちら。

発達障害・不登校のための新しい学びの場2013日本評論社

へー、こんな本あるんですね。不勉強なもので全く知りませんでした。参考になるかもしれませんが、とりあえず実際に見てみないと…ってところはあるかもですね。情報収集をしてる人には是非ともというところで。
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大人のアスペルガー症候群に効果的な認知行動療法

アスペルガー症候群が知られる以前に成長し成人となり、アスペルガー症候群やそれによる二次障害で苦しんでいる当事者に、認知行動療法(CBT)を中心とする援助を提供するための包括的なガイド。発達障害、とりわけアスペルガー症候群の特性を取り入れたCBTのケースフォーミュレーションを図式化して提案、セラピストはこの図を念頭に置くことで実際の治療現場で実用的なケースフォーミュレーションが可能になる。具体的な事例も豊富で、アスペルガー症候群を持つ人に対するCBTが学べる。

出版社の紹介ページはこちら。

成人アスペルガー症候群の認知行動療法星和書店

昨日も紹介したやつです。これは売れると思いますし、必要な人多いでしょう。
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幼稚園時代から周囲に溶け込めず、ずっといじめられてきた。社会人になってからも失敗ばかりで、自分はダメ人間なのかと思い悩み、孤独で、うつにもなった。だが、成人してから発達障害の診断を受け、それまでの生きづらさの理由を突きとめる。手探りで当事者組織を立ち上げ、その活動に希望を見出した著者が、発達障害のある人の苦しさや悩みを伝え、理解を深めたいと、これまでのいじめられ体験をつづった。

出版社の紹介ページはこちら。

発達障害 ヘンな子と言われつづけて明石書店

明石書店さんお得意?の当事者本ですね。何匹目のどじょう?という気もしますが、それでも当事者の体験というのは読ませる力があると思います。
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保育所や幼稚園、障害児通園施設などですぐに活用できる、知的・発達障害児の保育事例集。健常児と一緒に遊ぶ集団保育から、小学校入学前の準備や療育支援まで扱っている。

出版社のサイトには個別の紹介ページはありませんが、新刊案内のところに詳細が掲載されております。

新刊案内福村出版

保育本ですね。やはり現場においては需要が高いということでしょうね。
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発達障害の早期発見や療育を始める機会として重要視されている早期スクリーニングについて,それぞれのツールの具体的な目的や手法,また実際にスクリーニングを行うシステムや取り組み,療育における基本的な手法や支援などのノウハウを平易に解説.日常診療や健診で乳幼児期~小学校低学年にあたる子どもを診る機会のある小児科医,内科医はもちろん,看護師や保健師などのメディカルスタッフにも役に立つ一冊.

出版社の紹介ページはこちら。

発達障害 早めの気づきとその対応中外医学社

ちょっと一般向けっぽい装丁(と個人的には思っちゃったん)ですが、豪華な執筆陣による専門家向けの本です。価格も安く設定されており「売れる本」だと思います。関連領域でのアセスメントの機会が多い方には是非!といったところでしょうか。
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通常の学級でできる!発達障害の生きづらさへの支援
反社会的行為につながりかねない二次障害を防ぐために、子どもの自尊感情を高め、教師との信頼関係を築くことが発達障害のある子には特に重要です。教室で問題行動がおこる前に!個別の支援をまたずに、1(教師)対40(子ども)で日々できる取り組みを紹介しました。

出版社の紹介ページはこちら。

発達障害の子どもを二次障害から守る!あったか絆づくり ―問題行動を防ぐ!ほめ方・しかり方、かかわり方―明治図書出版

これ、「弁護士と教師」のコラボレーションによる異色の発達障害本です。著者の一人は寝屋川事件の担当弁護士とのこと。ちょっと読んでみたいです。

参考:寝屋川教職員殺傷事件 地裁判決A Forward-looking Child Psychiatrist
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障害のある人が学校卒業後、自ら自立して生活できるよう生活スキルをわかりやすくまとめた。1みんなの体験から学ぶ2ひとり暮らし便利帳33つの「もしもストーリー」4支援の大切なキーワードの4章構成。大好評、『知的障害や自閉症の人たちのための「見てわかるビジネスマナー集」』と同様、障害のある人がイラストを見て理解できるように作成。

未刊行のこちらの本、出版社のサイトに紹介ページはまだないです。

ジアース教育新社

当事者向けの実践本ってところですかね。学校卒業後ということで成人対象ということになりますか。
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さて、そんなわけで11月・12月だけで計16冊でした。主として心理学領域での利用を想定した専門書だけではなく、教育、保育、そして当事者本なども含むので昨日よりもさらに多くなったのではないかと思います。

こうして見ていくと「自分の業務にはそれほど関係ないけどちょっと読んでみたい本」が意外に多いことに気づきました。それと同時に、やっぱり2ヶ月で16冊ってさすがに多いよなあとも思ったり。バブル…まではいかないでしょうけど、それなりには売れるのだろう、と。

興味のある方にとっては何か参考になれば幸いでございます。

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