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自分の持っているケースについて不特定多数が閲覧可能なブログ上で言及すること

倫理
photo credit: stephenccwu via photopin cc

前にも似たようなことを書いたことがあったかもしれませんが、大事な話だと思うのでもう一度。

先日、とある心理士の方のブログで、ご自身が担当されているケースについて書かれた記事を拝見いたしました。

もちろん、クライエントの実名が書かれていたわけではありませんし、そのクライエントを特定することは不可能だと思います(余談ですが、その心理士の方の実名はある程度簡単に探し出すことはできましたし、そこから勤務先を検索することは可能でした)。

ただ、臨床心理職に就いている人間が、自身のケースについてネット上で発言するのは、ほぼ間違いなくアウトだと思います。

なぜアウトか?


答えは簡単です。「書かれたクライエントが嫌な思いをする可能性が高い」からです。

もちろん例外はあります。それは、当のクライエントにブログで扱うことの了承を得ている場合です。

ただ、そんなことって普通はありませんよね。学会発表でもなく、さらに個人を特定されるような情報も伏せてブログに書くのですから、恐らく書く側は「別に許可なんていらないだろう」と思っているのだと思います。

でも、考えてみてくださいよ。

いくら自分の個人情報が漏れないとは言え、自分の知らないところで、本来は守秘義務によって守られているはずの自分の相談している内容が、不特定多数の目に晒されるわけですよ。

それって単純に嫌じゃないですか?

そして、クライエントに知られたら間違いなく傷つくであろうことを想像することが出来ない心理職ってどうなんでしょうか?

ちなみに上記の「とある心理士のブログ」主には、メッセージをお送りし、問題の記事は削除していただくことが出来ました。反省されているようだし、とりあえずは良かったなあとは思います。

…でも、こういうことをするとまた「ネット自警団」的な感じで見られたりするし、場合によっては粘着されたりするので自分的に全く得することがなかったり。まあ、そこまで行ってしまうのは、特に悪質なケースに限定されますが。

ともあれ、自分はそういうことはないようにしたいものだなあと思いました。まる。

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コメント/トラックバック (2件)

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  1. 最近似たようなことが研究室であったので,少しだけ書かせて下さい。

    不特定多数の人が見ることができるブログやfacebookなどで,自身のケースをネット上で書くのは,確かに私もOUTだと思っています。管理人さんがおっしゃるとおり,確かに本人を特定するのは難しい場合でも,当のご本人が見ると「あれ,自分のこと?」と思われたら,もう完全にダメですよね。

    心理臨床学研究という学会誌がありますが,あれは普通の人は手に入らないようになっていますし,図書館などにはおいていない。なぜ公に公表できないのか,私はいつも不思議に思うのです。「本誌の特性から出品を禁じています」と学会誌の奥付のちかくに書かれていますが,「特性とは,秘匿性の高いものだから?」と思ってしまうわけです。だったらなぜ印刷物として公表できるのか?見られたらまずいものが書かれているのか,と勘ぐりたくもなります。
    この雑誌の研究は,大部分が事例研究で,しかもたぶん倫理委員会を通していないと思います(少なくとも倫理申請の記述が殆どの研究で見当たらない)。最近はまともな医学系の雑誌はすべて明示が義務づけられていますし,研究者はかなり厳しい倫理講習を受けています。
    臨床心理士の方って,研究倫理についてかなり疎いのでは,と思うことがよくあります。

    この管理人さんのブログに書かれていることは当たり前のことですが,正直こうした当たり前のことができていない人がたくさんいて悲しくなります。普通に飲み屋でケースのことを話したりとか。
    大学院では何を教えているのか!心理療法を教える前に,まず倫理だろう,と思うのは私だけでしょうか。

  2. 管理人さんの仰ることはごもっともだと思います。

    そこで一つ問題を定義させて下さい。

    「倫理」とは何のための倫理なのか?

    臨床心理士の倫理綱領には、一番肝腎のことが書かれていない。
    そう思うのは私だけなのでしょうか、、、、


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  • 某総合病院精神科勤務の臨床心理士であり臨床心理学者(自称)。なんだかんだで2児の父。妻との仲もそれなりに良好
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