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リクルートホールディングスが、健康な人のためのメンタルヘルスケアサービス『RAPPORT(ラポール)』(β版)をリリース

公開日: : 臨床心理学

ラポール

こんなニュースを発見。

株式会社リクルートホールディングス(本社:東京都千代田区 代表取締役社長 兼 CEO:峰岸真澄)の実証研究機関であるメディアテクノロジーラボは、本日、メンタルヘルスケアサービス『RAPPORT(ラポール)』(β版)を2014年12月20日(土)までの期間限定でリリースいたしました。

■『RAPPORT(ラポール)』とは

『RAPPORT(ラポール)』とは、電話を使って実際に専門家によるオリジナル心理カウンセリング「TalkTherapy」が受けられるサービスです。
仕事でのストレス、職場での人間関係の悩み、誰にも言えないこと、自分でも気づかない「こころの扱い方」など、気軽にプロの心理カウンセラーに相談できます。
β版として期間限定で提供するサービス「TalkTherapy」は、メンタルクリニックなどで活用される認知行動療法を基盤にしたオリジナル心理カウンセリングです。
カウンセリングの1セッションは、50分5,000円。2014年12月20日(土)までの期間限定サービスを予定しています。

また、バウムテスト、色彩心理テスト、ストレス診断テストなどの心理検査を楽しく取り組むことで自分のストレス状態が診断できる「RAPPO診断」アプリを提供いたします。

ストレス・悩み相談はプロの心理カウンセリング|ラポール

「色彩心理テスト」とか、かなり怪しげなワードも出て来てますね。

あと「TalkTherapy」ってのも怪しいですね。「メンタルクリニックなどで活用される認知行動療法を基礎にしたオリジナル心理カウンセリング」とのことですが、寡聞にして存じ上げません。単に私が不勉強なだけかもしれませんが。

さらに引用してみますよ。

■『RAPPORT(ラポール)』3つの特徴

1)健康な人を対象にした心理カウンセリング
これまでの心理カウンセリングでは、うつ病患者や精神疾患をすでに患った方を中心に行われてきました。
『RAPPORT(ラポール)』が挑戦するのは、通常の医療機関で行われるカウンセリングとは違う、日々を頑張る人を元気にするためのカウンセリングです。
目の前の「ストレス対処」の先に目標を設定し“新しい自分発見”に向かうお手伝いをします。

2)全員実務経験が豊富なカウンセラー
『RAPPORT(ラポール)』では、心理学、カウンセリング理論を学び、豊富な実践経験があるカウンセラーを厳選しています。
カウンセラー個人の価値観や経験を押し付けることはありません。
※初期サービスでは、臨床心理士・精神保健福祉士・産業カウンセラーの資格保持者のみを採用しています。

3)1セッション5,000円/50分
通常のカウンセリングでは、カウンセラーのスキルや経験によって料金が変わり、カウンセリングが長引くことによって料金が高くなるということもあります。
『RAPPORT(ラポール)』では、50分のカウンセリングが設計され、1セッションごとに、成果が出るカウンセリングを目指しています。

「健康な人を対象にした心理カウンセリング」というのは、目のつけどころはいいかもしれません。

ただ、そうなってくると大きな問題が出てきます。

公式サイトの「ケース」の項目にはこんな注意書きがあります。

※現在、精神科・心療内科に通院中の方、抗精神病薬・抗うつ薬などを服薬中の方はご利用いただけません。

えーと、もし精神科・心療内科に通院中の方がカウンセリングを受けることを希望されたらどうするのでしょうか?

「通院していること」の証明は簡単ですが、「通院していないこと」の証明をしてもらう必要があると思うわけなのですが、それって悪魔の証明そのものですよね。

そして上で書いた「大きな問題」。ネットカウンセリング全般にも言えることですが、問題は「どのようにアセスメントするのか?」です。

通常、「セラピー」」「心理療法」というからにはその前提としてアセスメントが必須です。アセスメントの結果次第では、医療機関にリファーする必要が出てくるかもしれません。

しかし、ネットや電話を使った遠隔カウンセリングで、どうやってある程度妥当なアセスメントをするのか、私には皆目見当がつきません。

場合によっては、本当は医療機関への受診が必要な病態水準のクライエントであることに気づかず、「健康な人」として不毛な、時に有害なカウンセリングを続けてしまう可能性もありますよ。

極めて危険な気がするのですよ。

その辺り、どのように対処するおつもりなのでしょうかね?あるいはそういった可能性は全く考えていないのでしょうか?

まあ「2014年12月20日(土)までの期間限定サービスを予定しています」ということなので、その後は知らぬ存ぜぬで通すことができるってことなのかもしれませんが。

ホント最近、この手のサービス、雨後の筍のようにボコボコと出て来てる気がします。今回は特に背後にあるのがリクルートホールディングスという大資本なわけなんですが、何なんでしょうか?金の臭いがするんでしょうか?

興味がある方は利用してみてもいいんじゃないでしょうか。「実証研究」としてどんな結果が出るのか、個人的には結構興味がありますですよ。

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コメント/トラックバック (1件)

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  1. ちょっとコメントさせていただきます。
    私はこの『RAPPORT(ラポール)』とは何の関係もありませんが、このようなビジネスにはとても興味があります。
    極論ですが、このサービス提供者側が、「通院していないこと」の証明をそもそもする必要はないと思います。心理療法という言葉は使っていないようですが、セラピーという言葉にロテ職人さんは引っかかっていると思います。セラピーではなく、コーチングという言葉を使えば解決するものと思いますか? ライトなサービスですので、しっかりしたアセスメントができないのは仕方ないと思います。ですが、その欠点以上に、このようなサービスのニーズがあり、役に立つ可能性を感じます。セラピーと謳うからには相応の責任を負わなければならないというのももっともですが、終始臨床面からの批判をされておられ、専門家の目から見てどうすればこのような主旨のサービス(健康な人向けのカウンセリング、ライトなサービス)を、専門家から見てもよいサービスといえるものにできるかというところも聞いてみたかったです。


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  • 某総合病院精神科勤務の臨床心理士であり臨床心理学者(自称)。なんだかんだで2児の父。妻との仲もそれなりに良好
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