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臨床心理士関連の倫理綱領が少なくとも2つ存在している件

心理学倫理問題事例集

14/12/02のエントリ、日本臨床心理士会の倫理綱領にこの項目ってありましたっけ?ではそのタイトル通り、日本臨床心理士会の倫理綱領を取り上げてみたわけですが…

一般社団法人 日本臨床心理士会倫理綱領(※PDF注意)

実は「臨床心理士 倫理綱領」でググってみると、もう一つ似たようなのが出てくるのですよ。

ご存知でしたか?

それがこちら。

臨床心理士倫理綱領(※PDF注意)

公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会による倫理綱領です。

確かに日本臨床心理士会と日本臨床心理士資格認定協会は全く別の組織です。

日本臨床心理士会は、平成元年11月1日、財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定する「臨床心理士」資格取得者の全国職能団体として組織化されました。

設立趣旨 – 一般社団法人 日本臨床心理士会より

当協会の主な事業は、臨床心理士の資格認定の実施です。ほかにも、臨床心理士の養成システムの充実・発展に向けた取り組み、臨床心理士の資質向上や活動に関する支援、一般市民のための普及啓発など、事業は多岐にわたります。

事業内容 – 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会より

前者は臨床心理士の全国職能団体であり、後者は臨床心理士の資格認定実施を主な事業とする団体です。

職能団体として倫理綱領は当然必要でしょうし、資格認定をする上でも倫理綱領ってのは重要だと思います。でも、それらを一つに統一することは出来なかったのでしょうか?

これら2つの倫理綱領、中身は大体同じです。そりゃそうですよね。同じ職種(資格)の倫理綱領なわけで、相互に矛盾が生じていたとしたらそれは大問題です。

ただ、例えば前回のエントリで取り上げた「日本臨床心理士会倫理綱領」の「相互啓発及び倫理違反への対応」に該当する項目は、資格認定協会の「臨床心理士倫理綱領」にはありません。強いて言えば、第9条<倫理の遵守>「臨床心理士は本倫理綱領を十分に理解し、違反することがないように相互の間でつねに注意しなければならない」の「相互の間で」辺りが近いかな?という感じでしょうか。

でも職能団体と認定機関で異なる倫理綱領が存在するというのは、やはり違和感しか感じません。

何とかならないものかなあ…と私が思い悩んだところでどうにもならない訳でして、とりあえず問題提起として記事にしてみた次第であります。

皆様はどうお考えでしょうか?こんな瑣末なことに引っかかっているのは私だけなのでしょうか?

ご意見いただけると幸いでございます。

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コメント/トラックバック (1件)

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  1. 倫理綱領が認定協会版と日本臨床心理士会版の2つ存在しているという状態には、自分も以前からすっきりしない感じを抱いております。加えて言えば、自分は自分の活動する都道府県の地元臨床心理士会にも所属していますので、少なくとも私にとっては、遵守する倫理綱領が少なくとも3つは存在していることになります。(都道府県単位の臨床心理士会では、独自の倫理規程・倫理綱領を定めていないところも少なからずあるとは仄聞しますが。)
    エントリで言及されている二者について、カバーする範囲を考えた場合には、認定協会の定める倫理綱領の方がカバー範囲は広いわけですよね。認定協会によって臨床心理士として認定される以上は、すべての臨床心理士が対象となるわけですので。一方で日本臨床心理士会は、職能団体といえどもそこに加入しないと臨床心理士として活動できないよ、という類いの組織ではないわけですので、未加入者も存在して自ずとカバー範囲は狭くなってきます。
    より確実に臨床心理士を対象として倫理綱領の縛りをかけていく(という表現が適切かはさておき)とすると、内容を精査・改訂した上で認定協会版に一本化してしまう方がすっきりするよなあというふうに思ったりもします。でも、そもそも認定協会と日本臨床心理士会とが組織として独立していることを考えると、両組織が相互に干渉し合わずに独立した倫理規程を有している方が組織運営という意味では健全なようにも感じますし、悩ましいですなあ。ジレンマ。
    というふうに臨床心理士の職業倫理について頭を悩ませている人よりも、はなから関心が無くてジレンマのジの字も無いような人の方が、職業倫理という点では実は危ない存在だとも思うワケですが。まあこれは自分の確証バイアスの産物だと思いたいものです。


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  • 某総合病院精神科勤務の臨床心理士であり臨床心理学者(自称)。なんだかんだで2児の父。妻との仲もそれなりに良好
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