臨床心理学

心理学系大学院の選び方 - 選択のための情報収集の方法

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新大学生〜大学3年生向けシリーズの第5弾となります。過去ログはこちら。

心理学系大学院への進学を考える大学生の皆さんへー学部時代をどう過ごしますか? その1(13/04/12)
心理学系大学院への進学を考える大学生の皆さんへー学部時代をどう過ごしますか? その2(13/04/15)
心理学系大学院への進学を考える大学生の皆さんへー学部時代をどう過ごしますか? その3(13/04/15)
大学院進学?一般企業に就職?(13/04/18)

既に何度か述べていますが、臨床心理士の資格を取得するためには財団法人 日本臨床心理士資格認定協会による指定大学院または専門職大学院の課程を修了する必要があります。

指定大学院・専門職大学院 臨床心理学専攻(コース)一覧日本臨床心理士資格認定協会

上記リンクをご覧いただければおわかりかと思いますが、かなり多いですよね。昨年8月の時点で167のコースがあるわけです。

これらの加え、臨床心理士資格取得を考えず純粋に研究目的で(大学院の本来の姿はむしろそちらですけれども)進学しようと思ったら、さらに選択肢は増えるわけです。

さて、これら膨大な選択肢の中からどうやって進学先を選びましょうか?

これから「選択のための情報収集の方法」と「選択の際の考え方」という2つの点について考えていきたいと思います。

まず今回は「選択のための情報収集の方法」について。

中の人に聴いてみよう

選択のための情報収集、その最強の方法は「中の人に聴いてみる」、これに尽きると思います。

現在、大学進学同様に大学院進学に関しても様々な書籍・雑誌が出ています。

“大学院進学”の検索結果 - amazon.co.jp

しかしどんなに詳細に書かれた書籍を参照するよりも、その大学院の教員であったり、あるいは院生に話を聴いた方が内部の実情がわかるはずです。

きちんと事前に「見学したい」「話を聞きたい」旨を伝えた上でアポイントをとって行けば、少なくとも嫌がられることはないでしょうし、指導してもらいたいと思う教員だけではなく院生にも話を聴くことができれば、進学後のイメージも作りやすいのではないかと思います。

最近では受験前に事前の相談が必須になっている大学院もあるようですし(そりゃあいきなり面識もない学生が受験して筆記の点数的に合格してしまったら大学院側も困るでしょう)、外部からの見学者のためのシステムが出来ているところもあるかもしれません。

中の人とアポイントを取るために

以前「教員と仲良くなる」という話題で、学内の教員に関してメールはもちろんですがtwitterやfacebookなどのSNSの普及によって格段にアクセスしやすくなっているという話をしました。これは自分が所属している以外の大学の教員、あるいは学生についても同じことが言えると思います。本当に便利な時代になったと思います。

中の人と繋がるためにそうしたネット上のツールを使うことはもちろんですが、もっと手っ取り早い方法として、今現在所属している大学で指導してもらっている教員が進学を希望している、あるいは迷っている大学院(の教員)と何らかの繋がりを持っていないか尋ねてみるという方法もあるでしょう。

あなたが「他の大学の教員に紹介してもそれほど問題ない」と思われている学生でない限りは、もしその教員が何らかのつてを持っている場合は快く教えてくれるでしょうし、万が一「まずい学生」と思われているのだとしたら、なんか適当に断ってくれるのではないかと思います。「いやー、残念ながらつてはないなあ」的な感じで。

もちろん何らかの理由で断られたからと言って、そのことが「あなたがまずい学生である」ことを意味するのではありません。気にせずに他の方法を探しましょう。

学会や学外の勉強会・研修会に積極的に参加してみよう

学部生の段階で学会の年次大会等に参加するというのは、なかなか敷居が高いかもしれません。ただ、大学院進学を考えているのであれば一度体験してみるのもいいと思います。その場合、学会によっては学部生の参加は認められていないこともあるので、事前に確認が必要するのが望ましいです。

学会に参加できたら、気になっている大学院の教員や院生の発表を聴きに行ってみましょう。勇気を出してそこで声をかけることで、何らかの繋がりを作ることができるかもしれません。

あるいは学部生も参加可の学外の勉強会・研修会に参加することで、色々なつてが出来る場合もあります。

いずれにしてもかなりアクティブに動く必要はあるでしょうけれども、学会・勉強家・研修会の場で様々な知識が得られたり色々考える体験が出来るという他に、様々な人的繋がりが出来たとしたらそれはとても喜ばしいことだと思います…というか、学会なんかは本来そういう場でもあると思います。

そして、そうした繋がりが出来たとしたら、進学先の実情に関する情報だけではなく、その繋がり自体が今後の研究者・臨床家としての自分を作る上でとても貴重なものとなるでしょう。

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以上、「選択のための情報収集の方法」については「中の人に聴くのが最強」というのが結論であり、そのためのルートはいくつかあるということで。

次回はこうして得られた情報を元に、どうやって最終的に進学先(受験する大学院)を選ぶか、「選択の際の考え方」について述べたいと思います。

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