心理・精神医学本

「スペクトラム」って言われてしまうと返す言葉はなかったりするんだけどとりあえず面白そう

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最近チェックしていなかったんですが、気づいたら『現代のエスプリ』の最新巻が出てました。
個人的には「スペクトラム」を連発する臨床家に会った時には俺シグナル(何か危険を察知した時に頭の中で鳴るような気がする)が警報を発したりするわけですが、それはそれで興味深いことであるわけで。

スペクトラムとしての軽度発達障害 1 (1) スペクトラムとしての軽度発達障害 1 (1)
石川 元

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編集が石川元氏ということで、以前ご紹介したこの辺の流れになりますかね。

アスペルガー症候群を究める I  現代のエスプリ (No.464) アスペルガー症候群を究める I 現代のエスプリ (No.464)
石川 元

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アスペルガー症候群を究める II  現代のエスプリ (No.465) アスペルガー症候群を究める II 現代のエスプリ (No.465)
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目次を見る限り、かなり面白そうです。

【目次】
■座談会/「軽度発達障害」は教育と医療とのインターフェイスになりうるか
(上野一彦/横山浩之/中根 晃/石川 元)
■スペクトラムと呼ばれるファントム
・統合失調症スペクトラム障害の「スペクトラム」とは何か (阿部隆明)
・自閉症スペクトラム障害説―援助対象が「スペクトラム」でなければならない理由 (佐々木正美)
・スペクトラムとしてのチック障害(斉藤卓弥)
・重ね着症候群と軽度発達障害(衣笠隆幸)
■微細脳損傷―言語性・非言語性学習障害―軽度発達障害は纏綿たる奔流か
・微細脳損傷・微細脳機能障害の今日的意義 (星野仁彦)
・DAMP症候群と軽度発達障害 (平林伸一)
・「軽度発達障害」という「診断」を設定することで発見されるもの、隠蔽されるもの (生地 新)
・ADHDは発達障害か? (原 仁)
・いわゆる軽度発達障害に境界知能/軽度知的障害を加えるかどうかと言う背景 (小枝達也)
・LD・ADHDを発達障害に含めない見解について (磯部 潮)
・なぜ軽度発達障害という名称が用いられないのか (島 治伸)
・発達障碍とは何か―関係発達の視点による「軽度」の再検討 (鯨岡 峻)
・インターネットにおける軽度発達障害 (吉川佳余)
■マージナルな知力
・通常の学級において不適応を来す境界知能・軽度発達障害(1)―学業上の問題 (長尾圭造)
・通常の学級において不適応を来す境界知能・軽度発達障害(2)―クラスメートとの問題 (長尾圭造・北畑 歩)
・高校・短大・大学での軽度発達障害の現状及び対応策 (佐藤克敏)
・通常の学級を卒業し運転免許も取得している―成人後に顕在化した発達障害について (市橋香代)
■関連障害と近接領域
・子どものうつと軽度発達障害 (傳田健三)
・てんかん/異常脳波と軽度発達障害 (川崎葉子)
・摂食障害と軽度発達障害 (井口敏之)
・軽度発達障害と児童虐待との微妙な位置関係 (田中康雄)
・反抗挑戦性障害/行為障害と軽度発達障害 (原田 謙)
・不登校と軽度発達障害―アスペルガー障害を中心に (塩川宏郷)
・青年期のひきこもりと発達障害 (小林真理子・近藤直司)
■矯正から学ぶ
・少年犯罪と軽度発達障害―家裁調査官の視点から (藤川洋子)
・発達的な視点を導入した矯正教育の取り組み (品川裕香)

教育・医療に関わらず、心理臨床家ならば読んでおきたい一冊ではないかと。
「スペクトラムって何?」という私と同レベルの人も、日頃の臨床実践の中でバリバリ発達障害に関わっている人も、それぞれの視点で新たな知見が得られるのではないかと思いますよ。
私は購入決定です。

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