雑記

「議論において意見を撤回することは必要ない」という結論に至りました

投稿日:

レスが遅れてしまいましたが、ちょっと考え続けていたことなのでまとめてみたいと思います。
関連過去ログはこちら。
議論において「理由もなく」意見を撤回するのはどうかと思う。個人的には。(08/08/25)
「意見を撤回すること」についてさらに考えてみる(08/08/28)
そして元ネタとなったしっぽさんのしっぽのブログのエントリはこちら。
意見を撤回すること
「議論において「理由もなく」意見を撤回するのはどうかと思う。個人的には。」への返信
さて、エントリのタイトルにもありますが、ワタクシなりの現在の結論が「議論において意見を撤回することは特に必要ない」です。


で、実はしっぽのブログさんのところに別のブログから関連TBがついておりました。
議論における意見の撤回は簡単くっぱのブログ
そして、その中で既にしっぽさんの主張に対する反対意見が述べられているのでした。

相手からの反論に反論を返せないならば、自動的に意見を撤回させられた形になってしまうわけで、「撤回するべき」もへったくれもないのではないでしょうか。言い換えると、ある時点で反論が返せないならば、それ以降の反論を返すまでの間は、自分の意見に反論をした相手の主張を暫定的に認めている状態にあるという扱いになるわけです。相手から意見を撤回された側としては、それで十分でしょう。それ以上の何をいったい望むのでしょう。

議論における意見の撤回は簡単 - くっぱのブログ

はい。全くその通りだと思います。
が、私は別方向から上記結論を導き出しましたので、簡単にその辺を書いてみたいと思います。
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しっぽさんの最初のエントリではこのように書かれておりました。

議論はディベートゲームと違い、勝ち負けを決めるものではなく、お互いの意見の相違について意見を交換し、理解を深め、できれば新しい理論を作ることを目的とします。だから、議論で相手を言い負かすことに固執する人は、長期的な目的を見失い、結局悪い結果をもたらします。(短期的なディベートや売り込み、演説などには、この勝利スキルが必要な場合もありますが。)

しっぽのブログ: 意見を撤回すること

この前提に関しては(前にも書きましたが)全面的に同意します。
それに基づいてしっぽさんは

それで、そこまで知っていつつも、なんだかんだで議論に勝とうとしてしまう人が多いと思います。(特に頭が良くて議論に強い皆様)

それは「議論は勝ち負けではない」というのが抽象的な提言で、具体的な行為を示していないのが原因ではないかと。つまり、「勝ち負けではない」というのはどういうことか、が、分かりにくいのです。

それで僕は「意見を撤回する」というのをオススメしたいと思います。

しっぽのブログ: 意見を撤回すること

と最初の意見を展開していました。
そして、それに対して私は

んー。この点については異議ありです…というか、「議論の目的は勝ち負けを決めることではなく、お互いの意見を交換し、理解を深めることである」って提言は充分に「具体的な行為を示している」のではないかと思うです。

ロテ職人の臨床心理学的Blog: 議論において「理由もなく」意見を撤回するのはどうかと思う。個人的には。

と書いたのですが、しっぽさんの返答は

人間は、方向性や思想、定義によっては具体的行動を起こしにくいという特徴があります。頭では分かっていても行動に結び付かないことが多いのですね。

しっぽのブログ: 「議論において「理由もなく」意見を撤回するのはどうかと思う。個人的には。」への返信

ということで、「具体的行動」として「意見を撤回すること」を推奨した…とのことだったと思います。
でも「お互いの意見を交換し、理解を深めること」が目的なのだとしたら、そこに必要な具体的行動は「わからないことがあったら質問する」だけで充分なのではないでしょうか?
そこに付随するルールとしては「本筋から全く関係のない質問はしない」とか、まあいくつかあるかと思いますが、もっともシンプルなのは「わからないことがあったら質問する」「自分の意見に質問されたら答える」「答えられなければ答えない」くらいで充分議論は成立しますよね。
「質問だけで議論が成立するのか?」という疑問をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。その点に関してはくっぱさんのこの部分が答えになっております。

議論において相手に質問をする場合は、その質問には暗に主張が含まれている必要があります。議論は、反論の往復によって成立します。主張の含まれない質問には反論のしようがありません。

議論における意見の撤回は簡単 - くっぱのブログ

そうですね。その通りだと思います。
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そして、ここまできてようやく、私自身がなぜ「意見を撤回すること」に対して「理由を求めること」にこだわったのか、ようやくわかりました。それは単純に「なぜ意見を撤回したのか」がわからないからです。「わからないから質問する」という上記のルールに従っただけのことなのですよね。
逆の立場で、もし自分が議論の中で突然意見を撤回したとしたら、やっぱりその理由は聞いて欲しいかもしれません。
しっぽさんのおっしゃるように「人間は、方向性や思想、定義によっては具体的行動を起こしにくいという特徴があり」「頭では分かっていても行動に結び付かないことが多い」ので、時として自分が意見を撤回したのが、本当に自分の意見が間違っているからなのか、それとも単に面倒くさくなったからのか、あるいはその他の理由があるのか、実は自分でもわかっていないという可能性が考えられるからです。
理由を尋ねられる、それに対して答えることで、自分の行動に初めて意味づけがなされる可能性はあります(つまり可能性があるだけで必ずしもそうなるとは言えません)。
そして、くっぱさんは

「なぜ意見を撤回したのか?」に対する相手からの「反論が用意できなかったから」の返答に、いったいどのような有効な対応策があるでしょう。

議論における意見の撤回は簡単 - くっぱのブログ

ともおっしゃっています。はい。その通りであり、特に対応策はありません。
もっと具体的に尋ねるとしたら、「今、あなたは意見を撤回しましたが、ご自身の主張のどの部分が間違っていたと思ったのですか?」あるいは「私の意見のどの部分からご自身の主張が間違っていたと思ったのですか?」と表現するかもしれません。これだったら「反論が用意できなかったから」という返答はできないでしょう。
で、返答はなくとも別にいいんじゃないですか?理由を述べてもらうことで、撤回された側は自身の論理展開の補強ができるかもしれないですし、撤回した側にとってはやはり上記のように自身の考えをまとめることができるかもしれません。
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ただ、「議論を進める」という点からすれば、やはり「撤回を宣言する」ようなことは不要でしょう。
ちなみにしっぽさんは

議論から何も言わずに逃げ出すか、間違っていると思っている意見を押し通すのどちらかになり、これこそ不誠実で議論を破綻させる行為であると思います。

しっぽのブログ: 「「意見を撤回すること」についてさらに考えてみる」への返信

とおっしゃっておりまして…後者の「間違っていると思っている意見を押し通す」ってのは論外なんですが、「議論から何も言わずに逃げ出す」ってのは「不誠実で議論を破綻させる行為」なのでしょうか?
それ以上質問が出ないということは、つまり反論はないということであり、そのまま議論は進行していくものなのではないですしょうかね?それがなぜ「不誠実で議論を破綻させる行為」なのかが私にはよくわかりません。
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長々と書いてしまいましたが、結論としましては
議論において意見を撤回すること(それを宣言すること)は必要ない
そして
意見の撤回を宣言する必要はないので、その理由を尋ねることも必要ない
ってことになりました。
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再度の異論・反論・オブジェクション、お待ちしております。

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