資格問題

「資格の維持」ってそんなに大変?

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takashiさんのさいころじすと日記の4/2のエントリ、拝啓 梵天様─梵天さんへのリコメントは、3/30のエントリ、スクールカウンセラー事業に別れを告げようでの梵天さんのコメントへのリコメントという体裁で書かれております。
梵天さんの元コメントはこちら。

私の県でも、当初は県の教育委員会も旧文部省の圧力?で臨床心理士様でしたが。自治体負担となるや否や、他人事?のような感じになってきてますね。
それよりも、私は、昨年で臨床心理士の資格を日本臨床心理士会に返上(更新をしなかっただけですが)しました。
家のローン、子供の大学費用もろもろで、田舎なものですから学会に行く(これで約6~7万)、県士会の研修に行くのにもそこそこの費用がかかります。限界が来て、嫁に注意、警告で返上。
考えるに、日本臨床心理士会は河合先生が退かれれば分裂するような気がしてなりません。今でも一枚岩ではありませんから。次がいないというか、先生がすごすぎたのですね。
私が中学から通っている極真会も大山総裁がお亡くなりになられて分裂。何かにつけて、カリスマ的な方が退かれるとそうなるみたいですね。
できれば、政治色が強いですが、河合先生がお元気なうちに心理職の国家資格とも思いましたが、私も含めて、周りを見ても、現在の臨床心理士の力量はまだまだかなと。
国家資格にはまた早いのかなと感じることもあります。
しかし、仏陀の教えのように、実体のない先のことを考えても仕方ありませんから。今日を精一杯生きますか。


とまあ、このように梵天さんはあえて資格更新しなかったとのことですが…
ぶっちゃけ資格の維持ってそんなに大変ですか?
日本臨床心理士資格認定協会のサイトの「臨床心理士」資格更新制度についてのページにはこう書かれています。

資格取得者の専門的資質を社会に保障するためのシステムとして、「臨床心理士」には5年毎に資格更新が義務づけられています。これは「臨床心理士」の生涯学習的課題ともいえるもので、15ポイントの評価を前提に、この資格更新が実施されています。「臨床心理士」の資格は医師のように生涯資格ではなく、研修を義務づけたうえでの資格の更新という、国際的にも注目される資格制度です。

資格更新の手続き

この手続きは、資格の発効日から、5年ごとに行われます。具体的には、それぞれの5年を経過するまでに、下記の(1)~(6)の研修等のうち(1)(2)のいずれかを含めた3項目以上にわたって参加(発表)し、計15ポイント以上を取得していなければなりません。

(1)本協会が主催する「臨床心理士のための研修会」「心の健康会議」等への参加
(2)日本臨床心理士会が主催する「全国大会」および地区または都道府県単位の当該臨床心理士会が主催して行う「研修会」等への参加
(3)本協会が認める関連学会での諸活動への参加
(4)本協会が認める臨床心理学に関するワークショップまたは研修会への参加
(5)本協会が認めるスーパーヴァイジー経験
(6)本協会が認める臨床心理学関係の研究論文の公刊及び著書の出版

普通に勉強して研究してってやってれば5年でこの程度のポイント獲得は余裕じゃないですか?
梵天さんは

田舎なものですから学会に行く(これで約6~7万)、県士会の研修に行くのにもそこそこの費用がかかります。

と書かれていますが、それでも年に10万強で十分じゃないですか?まあ多くても年15万くらいでしょうか。
月に約1万…それを捻出するのも難しいのであれば、そりゃあ更新は無理ですが、そんなんじゃそもそもまともに臨床能力の鍛錬(これは初学者にのみ必要なものではないですよね?)を行うのも無理なのではないでしょうか?そういうレベルの人だったら仕事しない方がいいですよね。クライエントのためにも。
梵天さんは恐らく、かなり年齢は上の方だと思いますが、そういう方の場合は地域の心理士会の運営だったり(ということは研修にも参加する必要がありますよね)、あるいは後進のための研究・論文執筆なども必要になってくることでしょう。それもポイントになるわけで…。
…と考えると、たかだか15ポイントゲットできないのは自分の不勉強を貧乏で正当化しようとしているようにしか思えないのですがいかがでしょうか?>梵天さん

私も含めて、周りを見ても、現在の臨床心理士の力量はまだまだかなと。国家資格にはまた早いのかなと感じることもあります。

「力量はまだまだ」なのであればなおさら研修は必要なわけで、普通に参加すればポイントなんか十分なわけで。糞みたいな明らかに「ハズレ」の研修もあるかもしれませんが、参加する姿勢いかんでは「大ハズレ」を「大当たり」に変えることも可能でしょう。
takashiさんも

私は「1人もん」で「趣味でやっている」部分もあるので、梵天さんのような状況にはないのですが、貯金ができないのはたしかですねw。研修会に行かなければ、年に100万近く貯金できるのでは、と思います。

とおっしゃってますが、年に100万研修に使っているのであれば2年もすれば十分ポイント貯まりませんか?
さらにtakashiさんは

それにしても、資格を更新しなかったその決断・勇気、尊敬いたします。

とおっしゃっておりますが、上に書いたように私は単純に尊敬できないですねぇ。
ちなみに我が家の場合は共働きというのはありますが、学会費・研修費などは家計費から捻出しています(ありがとう>妻)。で、おこづかいは月○万(サラリーマンの平均値は2万5千円だそうで…まあそのくらい)、住宅ローンを払って、自動車ローンはありませんが次の買い換え+車検等のための貯金をして、子どもの教育資金を貯金して、その他予備で月○万くらいはさらに貯金できますが…
一応先日、妻が仕事を辞めた場合ってのもシミュレーションしてみたところ、私のおこづかいは0になり、貯金額は減らさなければならなくなってしまいますが、妻の分の車の費用+ガソリン代は考えなくても済むし、ある程度妻が家計を切りつめれば住宅ローンと教育費を捻出した上で、資格更新に必要な程度の費用は十分残る試算が出たわけで…
これが非常勤のSC専業だったら難しいかもしれませんけれども、そもそも私みたいな初心者マークの臨床家がSC専業でやる方がおかしいわけで(まあこの辺はスクールカウンセラー関連エントリで散々述べてきましたが)、現在ある程度の経験年数のある人であれば、それなりにやっていけるとは思うんですがねぇ…どうなんでしょうか?(現在の若手が将来どうなるかはわからんですがね)
現行の更新制度はそんなに無謀なものですか?「普通にやってりゃ更新できるんじゃ?」という私の考えの方がおかしいのでしょうか?
皆さんのご意見をおうかがいしたいです。

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