心理・精神医学本

【あえて】樋口康彦著『「準」ひきこ森 人はなぜ孤立してしまうのか?』【釣られてみる】

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過去ログ未読の方はまずはそちらをどぞー。
「準ひきこもり」という概念(06/07/14)
富山国際大学のIPアドレスから樋口氏の著書を宣伝するコメントが投稿されている件(06/10/27)
コメントの件は実際誰が投稿しているのかわからないので、これ以上は触れないでおきます。てかわりとどーでもいい話なので。
で、7/14のエントリで書いた内容をまとめますと、私の疑問は以下の2点に集約されます。
1. 準ひきこもり(と思われる人)の中には高機能広汎性発達障害に分類される人もいるのではないか?
2. 樋口氏が行ったアンケート調査とは?心理アセスメントのツールは何か使っているのか?
ということです(他にもいくつかあるのですが、とりあえずこれだけはまとめたいと思います)。
で、ざっと読んでみました。この本。

「準」ひきこ森―人はなぜ孤立してしまうのか? 「準」ひきこ森―人はなぜ孤立してしまうのか?
樋口 康彦

講談社 2006-10-21
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で、そのレビューというかツッコミです。


結論から言いますと、上記2つの疑問に関する回答はこの本からは得られませんでした
まず1つめの疑問についてですが、全く関連する記述はありません。前に挙げた紀要論文と同程度の内容しか書かれていません。
で、この点について樋口氏の公式ブログのコメント欄で関連する記述を見つけました。
見つけたんですが…とりあえず読んでみてください。
樋口康彦の公式ブログです。
※このブログ、運営しているのは樋口氏本人ではないのですね。なぜに?
06/10/12のエントリ、準ひきこもりに関する本出版のお知らせ
のコメント欄に、六という名前の方による書き込みがありました。

Unknown (六) 2006-10-29 16:44:28
拝読さていただきました。
質問ですが、アスペルガーとは違うのですか?

これに対する樋口氏の回答がこちらです。

コメントありがとうございます。 (樋口康彦) 2006-10-30 10:52:50
お読みいただいてありがとうございます。
アスペルガー症候群に関しては残念ながら世間であまり知られていないため,本人や周囲の人たちも気づかないまま大学生あるいは社会人になってしまうことが多いようです。
そういうこともあり,見分けるのは困難です。
ただ,アスペルガー症候群の方は準ひきこもりとよく似た症状を示しますが,症状が似ていているからといって原因が同じであるとは言えないと思います。
準ひきこもりの中には,人付き合いが苦手で孤立しているうちにいつのまにかそうなってしまった方がいるでしょうし,アスペルガー症候群の方もいないとは言えないと思います。

えーと…この回答コメントは何が言いたいのでしょうか?はっきり言ってよくわかりません。

アスペルガー症候群に関しては残念ながら世間であまり知られていないため,本人や周囲の人たちも気づかないまま大学生あるいは社会人になってしまうことが多いようです。
そういうこともあり,見分けるのは困難です。

見分けるのは困難である…ということは樋口氏の提唱する「準ひきこもり」群の中にアスペルガー症候群の人が含まれている可能性は否定できないということですよね?
にも関わらず、樋口氏の挙げる「準ひきこもり」の定義の中には「統合失調症などの精神的疾患が原因ではないと考えられる」というのがあります。
ここで「精神的疾患」の定義が問題になりますが、少なくとも「準ひきこもり」とされるのには発達障害の可能性は除外する必要があるんじゃないですかね?(私の言っていることが間違っているのであればご意見ください)

ただ,アスペルガー症候群の方は準ひきこもりとよく似た症状を示しますが,症状が似ていているからといって原因が同じであるとは言えないと思います。
準ひきこもりの中には,人付き合いが苦手で孤立しているうちにいつのまにかそうなってしまった方がいるでしょうし,アスペルガー症候群の方もいないとは言えないと思います。

えーと…つまり「準ひきこもり」の中には「アスペルガー症候群の方」もいるかもしれない、と。区別する必要はないということですか?んー?
・・・・・・・・・・・・
2つめの疑問、アンケート調査についても全く記述がありません。アセスメントに関しても同様です。
ただ、個別の事例についてはこんな記述がありました。

知能は正常である。Cattle-CFテストにおいてはIQ=100程度である。

すみません。誰か教えてください。Cattle-CFテストって何ですか?(不勉強ですみません)
もし個別の検査ができる状況であるならば、やはりWAIS-R(最近はIIIですか)くらいはやっておくべきなのでは?

えーと、個人的には新書の方は買う必要はないと思います。紀要論文の内容を水増しただけで、目新しいところは何も書かれておりません(私が読んだ限りでは)。
で、ブログの方ではこんな募集も…
ものすごい大募集(06/10/06)

本を読んでいただいて本当にありがとうございます。
準ひきこもりの皆さんのインターネット上での交流を促進するという目的から,「樋口康彦へのリターンメール編集委員」では本の出版を企画しています。
「ご自分の準ひきこもり体験」(「準ひきこ森」を読んだ感想,どんな状態だったの樋口康彦の近況か,どうやって抜け出したのか,準ひきこもりの詩:その時の心情を詩にしたもの・・・・・・etc 内容は自由です)を大募集致します。あなたの体験を本にして,みんなと共有してみませんか?

えー?…何かどんどんアレゲな方向にいっている感じがしますよ。誰か周りで止める人はいないのでしょうか?(というかたきつけてるのは誰だ?本人が暴走してるだけ?)
06/10/30のエントリ、樋口康彦の近況では

樋口康彦の近況をお知らせします。
現在2冊目(新書)を執筆中です。1冊目より絶対いい内容にします。
また,同時進行で小説も執筆中です。何十冊分も小説のネタをストックしてあるのですが,今は「ひきこもり」に関する小説を書いています。

小説…?
…この人、心理学者は辞めるんでしょうか?樋口氏の今後が心配です。
なんか私の意見が偏っているだけという可能性は否定できませんので、皆様からのご意見をいただけたらと思います。
※13:30追記:ある方からご連絡いただいたのですが、Cattle-CFテストは知能検査の一種らしいです。こちらのページを見ると、主に企業用に使われる知能検査のようです。へー。一つ賢くなりました。

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