研修医を受け入れている病院に勤務されている方はご存じかと思いますが、昨年から医師の卒後研修はスーパーローテート方式を基本とするということになってます。スーパーローテート方式とは、研修医が将来的に希望する診療科が内科であろうと外科であろうと、全ての科を研修で回る…という方法です。
この方法については色々と問題もあるようで、考えてみれば興味がない科も回らなきゃならない、それもひとつのところに3ヶ月やそこらしかいないとなると、そりゃあやる気も出なかったりするだろうと思うのですよね。
それでもとにかく、研修医の皆さんは日々の研修をこなさなければならないわけで、もちろん精神科にも来るわけです。興味のない人はほんとに興味ないだろうなぁと気の毒になったりもしますよ。もちろん、勉強しておいて無駄になるってことはないでしょうけれども。
で、恐らくスーパーローテートが始まるのを受けて(だと思います。違ってたらご指摘ください)、こんな本が出てたみたいです。
精神科研修ハンドブック 岸本 年史 海馬書房 2005-04 |
ロテ的お薦め対象:研修医…じゃなくて病院で実習する院生・精神科勤務し始めの心理職
この本、何がいいかって非常に薄いんです。白衣の胸ポケットに入れても邪魔にならないくらいです。恐らくは持ち歩いて何か調べたいことがあったときに開く、というのを想定しているんじゃないでしょうか。
で、当然のことながら心理の実習生が持ち歩くのにも便利だと思います。
薄い本なので内容もまあそれなりという感じですが、DSMの診断基準は載ってますし、薬に関しての記述もありますのでそこそこ使えるはず。
これまで私は実習に来た学生さんにはこれら(↓)をお薦めしてました(いずれも持ち運び前提です。それを考えなければ他にも色々お薦めはあります)。
DSM-IV-TR精神疾患の分類と診断の手引 American Psychiatric Association 高橋 三郎 大野 裕 染矢 俊幸 医学書院 2003-08 |
こころの治療薬ハンドブック〈2003年〉 | |
青葉 安里 諸川 由実代
おすすめ平均 |
精神科ポケット辞典 加藤 正明 三浦 四郎衛 浅井 昌弘 保崎 秀夫 大塚 俊男 弘文堂 1997-03 |
これからは今日ご紹介した本もお薦めリストに加えようかな、と思っております。
あと、この本(↓)は実物を見ていませんが気になります。内容の方はどんな感じなのでしょうかね?
すべての診療科で役立つ精神科必修ハンドブック―外来や病棟でよく出合う精神症状・疾患への対応 堀川 直史 野村 総一郎 羊土社 2005-07 |
とりあえず何かの参考になれば幸いです。
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