資格問題

【笑えるくらい】いわゆる国家資格問題に関する見解【意味不明】

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ネット上の一部では既に話題になっております、財団法人日本臨床心理士資格認定協会 緊急資格問題ワーキンググループ(ってそもそも何?)による「いわゆる国家資格問題に関する見解」。平成21年度版の臨床心理士関係例規集とともに、ワタクシの元にも届きました。
つか…
例規集封筒
なにこのガムテべったりな封書。こんなん初めてみた。
いくら「緊急」だからっても、これ、検閲されてる可能性否定できないじゃん。こういう形で来てるのが俺だけ…だったら逆にものすごく恐いけど。
さて、問題の内容に関してですが、その辺はyou999さんのブログ、裕’s Object Relational Worldの12月27日のエントリ、いわゆる国家資格問題に関する見解に全文を掲載してくださっているので未見の方はそちらをご覧下さい。
そして、いつも資格関連の情報をまとめてくださっている、AFCPさんのエントリ、心理職国家資格化 日本臨床心理士資格認定協会「いわゆる国家資格問題に関する見解」 もどぞ。
さて、一読しての感想ですが…


タイトルにも書いたように笑えるくらい意味不明です。

このたび喧伝されている国資格への動きでは、目指す資格は「臨床心理士」ではなく、心理学一般を基本モデルとして再構築しようとするところに力点のある「心理士(師)」だということです。

…え?どういうこと?カリキュラムをつめていくのは今後の話でしょうけれども、「心理学一般を基本モデルとして再構築しようとする」ってどこの誰が言ってたんでしょうか?

もし、「心理士」資格であるなら、これまで皆さんや関係者の涙ぐましい努力によって築かれてきた臨床心理士としてのパブリック・イメージ(名称効果)はともかく、その専門性を担保する160校以上の専門職や指定大学院の教育体制や臨床心理学の専門職能性はどのようになるのでしょうか・・・。

最後の「・・・。」は原文ママであり、これまた笑えますよ。どのようになるのでしょうかって、だからカリキュラムはこれからつめていくでんしょ?これを読む限りでは、単に「臨床系以外の教員が教育に関わってくることが気に入らない」というだけなんじゃないかと私には思えるのですが…他にこれはどう解釈すればいいんでしょうか?
なんか結局のところ、臨床心理士の専門職大学院や指定大学院がなくなってしまうことを危惧しているだけ?
で、同封されていた「平成21年度版例規集送付に添えて」が「財団法人 日本臨床心理士資格認定協会 専務理事 大塚義孝」名義で出されているところがやはりポイントなのかな、と。
やたら専門職大学院にこだわっているところとか、まんま、今年の日心臨のシンポジウムでのO塚御大の主張と重なるわけですよ。
【日心臨09参加記録】資格関連委員会企画シンポジウム『国資格問題について』その4(09/10/10)
裕さんも指摘されておりますが、この「緊急資格問題ワーキンググループ」なるものの実態がそもそもよくわかりません。資格認定協会のサイトでもそのワーキンググループに関する情報は皆無です。
…という辺りから邪推すると(ええ、あくまでもワタクシの「邪推」です)、この「見解」ってのはO塚御大個人の意見ってのが多分に反映されてんじゃねーかと思うわけですよ。
またまた引用しますが

スクールカウンセラーに任用される臨床心理士の実績ひとつ想定してみても、「心理士」が先にあっての国資格を求める考え方は、看過できない問題点です。「心理士」に呼称される大学、大学院での教育体制も、今日の「臨床心理学専攻又はコース」を「心理学専攻又はコース」に改変される陥穽のあることに留意する必要があります。当事者である「臨床心理士」はもとより、大学院で臨床心理士養成にあたられる先生方、大学院生の方々も、カリキュラムの改変による真に役に立つ臨床心理学が心理学の名において拡散する可能性をはらんでいることを知らなければなりません。

…何を言いたいのか、やっぱりわかりません。
既に引用した部分に

これまで皆さんや関係者の涙ぐましい努力によって築かれてきた臨床心理士としてのパブリック・イメージ(名称効果)はともかく

ってのがありますが「結局、名前にこだわってるだけの話?」って感じ。
基礎系の教員が入ってきて、その辺が中心になるようなことがあったとしたら、必要とされているはずの臨床現場においてその資格自体に意味がなくなるってことであり、それって基礎系の人からすると自分の首を絞める結果になってしまうわけじゃないですか。冷静に考えればそうなるはずはないですよ。
その他、ツッコミどころは山のようにあるわけですが、もうね、ツッコミ入れるのもアホらしいくらいな内容ですよ。こんなの読んで「そうだ!その通りだ!」なんて全面的に同意する人、どのくらいいるんでしょうか?(てか、存在するのか?)
とにかく、郵送された時に「ガムテべったり」な時点で、この文章が信用に足るものではないと思わざるを得ないと思うのはワタクシだけでしょうか。
他の方のご意見もうかがいたいところでございます。
…しかし、この文章がO塚御大の独断によって出されたものだとしたら、相当ヤバいんじゃないかと。色んな意味で。そもそも会頭にあの人を持ってきてそれを良しとしてる時点でアレなんですけどね。

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