研究と臨床

【誰か】臨床心理士が研究するということ(8)【採点して】

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昨日のエントリー、【資格試験の】臨床心理士が研究するということ(7)【論述問題】で挙げた今年度の臨床心理士資格試験の論述問題

 

「臨床心理実践の基礎と深化のために求められる事例研究法と数量的研究法の異動について述べよ」

 

に解答してみました。

 

もう寝る寸前で頭がボーっとしている時に20分くらいで書いたのであんまり大したことは書けてないです(←言い訳)。誰か採点してくだちい。

 

 臨床心理士の業務とは臨床心理査定、臨床心理面接、臨床心理学的地域援助、臨床心理学的調査・研究の4つである。この中に調査・研究が含まれているのは、それを行うことにより様々な面で臨床実践の質を高めることが可能となるからである。

 数量的研究は従来の心理学的な研究手法に基づくものであり、主に調査・実験などを通した仮説検証により、精神的疾患の特徴の理解、パーソナリティに関する基礎理論の構築、アセスメント技法における信頼性と妥当性の確立といった臨床心理実践の基礎となるような知見が得られる。こうした知見を積み重ねることにより、臨床心理実践における一般性・共通性が高まり、実践はより再現性の高い科学的なものになると考えられる。

 しかし、臨床心理実践の上ではこのような一般性・共通性だけではなく、各クライエントや患者の個別的・個性的な特徴を捉えた上で、それに合わせた対処をすることが必要となる。こうした観点から重要となるのが事例研究法である。事例研究法では特定の治療技法を用いた事例や特徴的な面を持ち合わせた事例について、その詳細を記述し考察することで個々の事例そのものや技法に関する理解が深まることとなる。

 このように、数量的研究と事例研究法とは相互補完的に臨床実践の質を高めているといえるが、共通する特徴もある。それは、どちらの研究であっても論理的に破綻することなく論を構成していく必要があるということである。これは臨床実践においても必要不可欠なことであり、実際の臨床場面において「なぜその場面でそうした対応をしたのか」「なぜその場面でその技法を用いたのか」などを論理的に説明できなければ、例えそうした対応や技法が有効であったとしても、それが臨床心理実践として質の高いものであるとは言えないのである。そうした論理性が保証されて初めてその治療技法なり、アセスメント技法は誰もが使えるといった一般性・共通性を持つものとなる。そうした意味では、数量的研究であっても事例研究法であっても、研究を行う中で論理性を身につけること自体が臨床心理実践の質を高め、より意義深いものにすると言えよう。

 さらに、近年ではエビデンスに基づく臨床心理実践が求められているが、我が国においてはエビデンスとして妥当なデータの蓄積は今後の課題となっている。数多くの事例研究のを集積し、数量的に処理することでその効果を見出していくことで、そのエビデンスは臨床心理実践へとフィードバックされていくと考えられる。
(1067文字;読みやすいように改行を入れました)

解説(=釈明)します。

1段落目は文字数稼ぎです。必要ないのに臨床心理士の職務について語ってます。
2段落目・3段落目は「異」の部分。
4段落目はいつもの主張で「同」の部分を述べています。
5段落目は文字数が足りなかったのでエビデンスベースの臨床心理学について述べてみました。

何かいまいちですが…どんなもんでしょうか?

追記:「法則定立的」とか「個性記述的」とかって言葉を使えば、もうちょっと頭良さそうに見えるかもと思った。

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