福岡の中2自殺の事件に関連して、こんな記事を見つけましたよ。
[いじめ誘発の元担任 別の生徒ともトラブル 福岡中2自殺 全生徒の実態把握へ] / 社会 / 西日本新聞
福岡県筑前町の三輪中学校(合谷(ごうや)智校長)で、2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺したとみられる事件で、男子生徒にいじめを誘発するような発言をしていた1年生時の担任男性教諭(47)が、自殺した生徒以外の生徒との間にもトラブルを抱えていたことが16日、分かった。
同日午後、会見した合谷校長によると、自殺に関する調査の過程で、この教諭に関連するトラブルが1、2件あることが判明した。ただ、詳細については「調査中」として説明を避けた。
この教諭は、1年の担任だった当時、母親からの相談内容を他の生徒に口外し、自殺した生徒がいじめられるきっかけをつくったほか、現在の担任教諭に、生徒のことを「うそつき」と申し送りした。また、生徒たちをいちごの品種に例えてランク付けし、「出荷できない」などと呼んでいたことが分かっている。
同校では他にも、この教諭とは関係のない生徒間のいじめが最近までに7、8件発生。「いずれも終息した」として、町教委には報告していなかったという。
一方、学校側は、この教諭の不適切な言動がほかになかったか調べるため、同日午前、2度目の全校アンケートを実施。しかし、「設問が抽象的すぎて、回答にばらつきがあった」(合谷校長)と口にするなど、対応のまずさが目立った。
問題となった教諭と自殺との因果関係についても合谷校長は「1番大きな引き金になった」(15日午前)「遺族の思いを聞くあまり、判断に冷静さを欠いた」(16日未明)「教師の言動はいじめであり、自殺への誘因にはなっていた」(同)など、見解が二転三転。16日夕から生徒の遺族宅に説明に向かったが、これらの見解をめぐって夜まで話し合いが続いた。
また、問題の教諭は1999年ごろ、生徒のいじめ防止など人間関係向上のためのコミュニケーション体験「エンカウンター」の指導研修を受けていたことが分かった。
エンカウンターは、課題に対して話し合いを通して互いを理解しあう心理学の手法で、カウンセリングの一種。近年、教育現場でも活用されており、この教諭が福岡県内の別の中学に在職していた際、1年間の研修を受けたという。
=2006/10/17付 西日本新聞朝刊=
この最後のエンカウンターに関する下り…まあ事実を書いてあるだけなんでしょうけど…何か引っかかるというか…。最後にもう一文、感想的なものがあると座りがよくなる感じ…しません?
つか、エンカウンターの指導研修を受けたところで、その当人の対人関係上の問題が簡単に改善するわけもなし、なんだかなぁという感じでございますよ。
そういや、最近エンカウンター関係の書籍ってあんまり見ないよなぁと思ってAmazonの売れ筋を検索してみましたよ。
検索結果はこちら→“エンカウンター"の検索結果(Amazon.co.jp)
この辺とか…
保護者会で使えるエンカウンター・エクササイズ―親同士・親と先生が仲良くなれる 高橋 伸二 八巻 寛治 ほんの森出版 2003-08 |
この辺とか…
エンカウンターで学級が変わる 小学校編―グループ体験を生かした楽しい学級づくり 岡田 弘 図書文化社 1996-11 |
やっぱ「学校現場で使える!」的なコンセプトのが売れ筋のようでございます。
ついでにこんなのもあるんですね。
構成的グループエンカウンター事典 國分 康孝 片野 智治 大友 秀人 図書文化社 2004-11 |
…でもやっぱり根本的な問題解決には繋がらないと思うわけで…。
こんなことを考えていると「やっぱり更新制度のある対人援助職の資格」ってのは非常に貴重なのではないかと思うわけで…。
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