臨床心理学

クライエントの悩みに対して「くだらん」と思う人

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11/29のエントリ、あれ…?何か…似てる…?でとりあげたブログ、統計職人の臨床心理的ブログの12/3のエントリは面接室って成績順?という内容でした。
エントリの本文自体で問題になっている「(臨床心理士資格試験の)面接の部屋は一次試験の成績で決められている」なんてのは都市伝説の域を出ないものだと思いますし、もし仮にそれが事実だとしても一次試験の成績が悪いのは当人のせいでしかないわけで、個人的には何もコメントはないのですが…
当該エントリのコメント欄で、統計職人さんがこんな発言をされています。

しかしよく考えてみれば私は某教員です。今まで生徒に対して似たようなことをやっていたのではないでしょうか、またクライエントの悩みに対して「くだらん」と思うことがあったけど、当事者から見れば真剣な悩みだったのではないでしょうか、こういった気持ちと向き合う大切さに気づきました。


クライエントの悩みに対して「くだらん」と思うことがあったけど
…え?
私の目が一瞬おかしくなったのかと思いましたが、確かにそう書いてありますよね。
また、統計職人さんはこう続けています(※引用が長くなってしまいますが、どうかお読みいただけたらと…)

9. Posted by 統計職人 2005年12月04日 15:03
「くだらん。」と思いながら面接されたのって本当ですか?→正直言って相談場面ではよくあることではないが、ある。
具体的な例では示すことは困難ですが、共感的に否定し、打ち切ることがある。
なぜかと言うと、教員の面接は、学校現場では構造がはっきりしない面接が多いからだ、教育相談か、クレーム対応か、本当の相談か、あるいは自分に対する苦情か分けなければならない。一番多いのは誰の相談かはっきりしないことだ。学校現場では主訴をつかむまでがひと苦労ではないでしょうか、しかも時間は放課後エンドレス。
 むしろSCの方は、ある程度構造を持ってやらないと、2時間、3時間の世界になる。
 ある研修会で深夜呼び出されて、話を聞いた例があったが、心理の世界からすれば、構造がない面接はやらないのが原則。

共感的に否定し、打ち切るって何ですか?
頭の中が?マークだらけなんですけど…
…「教員の面接は」とあるところを見ると、統計職人は「教員として」「生徒に」カウンセリングだったりコンサルテーションを行っているということなのでしょうか?その場合、生徒のことを「クライエント」って言うんですか?

10. Posted by 統計職人 2005年12月04日 15:08
しかし我々教員はやってしまうことがある。だって話を聞いてくれないだけで、苦情の対象になってしまうからである。すぐ委員会に訴えられる。つまり24時間営業のコンビニ状態である。このあたりの苦労が心理の方にはご理解いただけますでしょうか?
 ある意味指導と相談の境目がないのだ。「くだらん」内容にふれることはできないが、そう思うことがないとは言い難い。できる限り共感的に否定し打ち切りたい内容がある。

また出ました。「共感的に否定し打ち切りたい内容」…たぶん私の頭が悪いだけなのだと思いますが、この言葉の意味が分かる方(統計職人さんご本人でも結構ですが)、教えていただけますでしょうか?

11. Posted by 統計職人 2005年12月04日 15:15
信頼して本音を出しているのに、そんな風にカウンセラーに思われていたとしたらものすごく悲しいですよ。』→SCとしてはそうかもしれないが、本当に信頼しているかどうか、本当に本音を出しているか、アセスメント必要だと思う。実際に信頼関係をつくることは難しい。
なぜ難しいかと言うと、利害関係があるからだ。先生と生徒。学校と保護者の関係はSCであろうと崩しがたい。
 特に保護者の場合、信頼関係ができていると思い、実際にはできてないことがある。
またSCの場合、学校としての枠があるので時には、枠に縛られ自分の考えとは異なることを勧めなければならないことも出てくるのではないでしょうか、その時の信頼の維持は厳しい場面もある。
 正直言って私はSCではないが、毎日この微妙なやりとりの繰り返し。

…やっぱりよくわかりません。
信頼関係を作ることは難しいし、アセスメントは大切だけど、だからと言って「くだらない」と思っていても良いということは絶対にないと思うんですがね…てか、「くだらない」と思っているその気持ちは絶対伝わりますよ。
さくらいさんという方が以下のようにコメントしています。

23. Posted by さくらい 2005年12月05日 08:52
さくらいです。
『またクライエントの悩みに対して「くだらん」と思うことがあったけど、当事者から見れば真剣な悩みだったのではないでしょうか、こういった気持ちと向き合う大切さに気づきました。』
 ↑
私は、臨床心理職に就く者は絶対に、人徳者であるべき、とは言いませんが、自分の不足している部分など、人格の陶冶を日々それぞれの方が工夫・努力して高めていくものだと思ってます。
少なくとも・・・臨床心理士を受験するまでに、SVを受けられたりする中で、バイザーから指摘もしくは自分自身気づく、ということはなかったのでしょうか?
このコメントを読んだとき、最初、意味が分からないほどでした。
24. Posted by さくらい 続き 2005年12月05日 08:53
臨床心理士として登録されると、発言にも責任が出てきます。他の臨床心理士の先生方に対しても、ご自身の責任や信頼など、大きく関わってくるのではと思います。
おせっかいだとは思いましたが、統計職人さんの今後に大きく影響してくる根本的な思考かと思われましたので、コメントさせて頂きました。
お気を悪くされたら、ごめんなさい。

さくらいさん同様、私もこれまで何度かカウンセラーや臨床心理士が「人徳者」「人格者」である必要はないと述べてきました。でも、これはそういう問題ではありません。
こういうことに気づいていなかった人が臨床心理士資格試験を受けてしまうということが私にとっては大変驚きです。
百歩譲って心の奥底でそういったことを思っていたとしても、ブログにそうやって書いてしまうということの意味を、今一度考えて欲しいものだと思います。またコメントしてくださっている方々のご意見を受けて、統計職人さんには、言い訳をするのではなく真摯に考えていただきたいと思います。

私も偉そうなことは言えませんが、これはさすがに…→人気Blogランキング

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