こんなニュースがありました。
ゲームソフト「閉鎖病棟」販売中止を 精神科病院団体が抗議(MSN産経ニュース)
「閉鎖病棟」という名称で発売されている家庭用ゲームソフトについて、民間の精神科病院で組織する日本精神科病院協会(日精協)が「医療関係者を冒涜(ぼうとく)し、差別・偏見を助長する可能性がある」と、ソフトの発売元に販売中止を求める騒ぎになっている。発売元では「差別の意図はない」と説明しているが、宣伝を自粛している。抗議を知った販売店の中には、販売を見合わせる動きも出始めた。
日精協と言えば、当ブログ的には2005年に上程される直前にあった心理職の国家資格化に関する法案に対して、反対声明を出した4つの団体のうちの一つってことで有名なわけですが…今回の抗議内容は少なくとも妥当なんじゃないかなあと思うですよ。
問題のソフトはこちら。
DEMENTIUM 閉鎖病棟
インターチャネル・ホロン 2008-06-26 |
ぱっと見、カスタマーの評価は微妙なのが多い感じ。
記事コピペ続けます。
問題のソフトは「インターチャネル」(東京都)が発売した「DEMENTIUM-閉鎖病棟-」。6月にニンテンドーDS用として発売された。
病院の廃虚内で、警棒や銃器を使って敵を倒しながら謎解きを進めるホラーアドベンチャー。海外有名ゲーム情報HP「IGN」から「ベストグラフィック技術賞」を受賞するなど高い評価を得ている。
ただ、残虐シーンがあることから、販売対象は17歳以上に指定されている。実際にゲーム序盤、病室らしき部屋の前にある壁には「診断・総合失調症 治療法・抗精神病薬」「診断・多重人格 治療法・催眠療法」「診断・慢性不眠症 治療法・抗うつ剤」といったカルテのようなメモがはられている。部屋からゾンビのような敵が飛び出すシーンもある。
あー。こら、いかんですね。てか、病院つぶす前にカルテはちゃんと破棄しろって感じですな(そういう問題じゃないってば)。もちろん本当の病院にそんな「カルテのようなメモ」が貼ってあるってシチュエーションは存在しないわけですが、プレイヤーはこういうギミックにリアリティを感じるんですかね?
良い悪いはおいといて、個人的には逆にリアリティなくなるんじゃないか?と思ったりもするわけで。
「『閉鎖病棟』という言葉は、精神科病棟として法律上認められた治療環境の名称。グロテスクなホラーゲームの名称として用いられることで、社会復帰に向けて治療に取り組んでいる患者や、医療関係者を冒とくし、ひいては差別・偏見を助長する恐れがある」として、販売中止を求める抗議文を9月22日に送った。
まあねえ。「閉鎖病棟」ってネーミングはマズいでしょうなあ。
抗議に対して発売元のインターチャネルでは、「タイトルは、閉鎖された病棟、廃虚の病院という意味で、精神科を指したものではない」(グローバルコンテンツ統括事業部)と説明。「ゲームのすべてが精神疾患に関係した内容ではなく、一部を取り上げられても困る」とも話している。しかし、「指摘は真摯に受け止める」と、宣伝のHPを閉鎖するなどした。
そうは言っても、既に法律上存在する用語であり、治療場面においてもメジャーな言葉ですから。悪意はないのかもしれませんが、んでも配慮は足りないんじゃないかとも思うわけで。
で、このタイトル見てて気づいたんですが、閉鎖病棟って英語で“dementium”って言うんですか?
手元にあったリーダーズで調べてみた。
…“dementium”って言葉は収録されていないっぽいです。
“dementia”ならよく使いますわな。「デメンツ」とか。
de・men・tia
1 【精神医】 痴呆(ちほう) 《後天性の回復不能な知的障害; cf. →AMENTIA》.
・→SENILE DEMENTIA.
2 狂気, 精神異常 (insanity).
-tial a.
ちなみに“demented”ならこんな感じ。
de・ment・ed
発狂した; 痴呆 (dementia) になった.
~・ly adv.
~・ness n.
そしてこのゲーム、元々洋げー(海外で発売されたゲーム)であり、原題は『Dementium: The Ward』だそうな。Wardは「病棟」ですな。
…で、結局閉鎖病棟って、英語で何て言うんだろう?“closing”?あるいは“isolate”とか?うーん。わからん。
誰か教えて!偉い人!
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そしてまだまだ作業は終わりません。エンドレス作業。現実逃避終了。ここからまた現実に還ります。
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