スクールカウンセラー

スクール・カウンセラー制度-その構造的問題-(1)

投稿日:

スクールカウンセラーって結構時給がいいんですよね。私が数年前、土曜日だけ単科精神科のデイケアで働いていた時の時給は\1,000-だったので、その数倍にはなります。で、私が今もし機会があってスクールカウンセラーをやるかって言われたら…恐らくやらないと思います。

 


正確には「やらない」というよりも「やれない」「やれる自信がない」と言った方がいいでしょうか。

もちろん、その理由としては「非常勤だから(今の職に比べれば)立場が非常に不安定」だったりというのもあるんですが、もっと大きいのは「スクールカウンセラーって実はもんのすごく難しい仕事だ」というところにあったりします。

スクールカウンセラーの仕事というともっぱら「生徒と関わる」のが仕事だと思っている人(特に初学者の方)は多いと思いますが、それと同じくらい(あるいはそれ以上に)重要な業務として、教職員を対象としたコンサルテーションが挙げられます。

この場合のコンサルテーションとは「専門家(この場合は教職員)を対象とした援助」であり、これまで学校で行われてきた教職員と学生・生徒との関わりを改善するための援助になります。

このコンサルテーション、上手にやるのは実は非常に難しいんじゃないかと私は思います。保護者と関わることも多いですし、少なくとも相談室外での活動が非常に多くなるわけです。さらに、学校によっては心理検査や知能検査を簡単にはやらせてもらえないようなところは少なくないでしょう。はっきり言って、道具なしでアセスメントするなんて私の今の技術では無理です(まあ、予備的なアセスメントを行って、早めに医療機関に繋げることはできるかもしれませんが)。

てか、ぶっちゃけて言ってしまえば、この仕事ってカウンセリングっていうよりも、ソーシャルワークっていう方が近いんじゃないでしょうか?もちろん、発達障害だったり、精神医学だったりに関する知識は必要になりますが、そんなの知識的な問題だからある程度の経験で補えますよねえ。

そんなわけで私はコンサルテーションだったり、(広義の)ソーシャルワークの能力はないと思うんで、自分はスクールカウンセラーはやりたくないし、やれないと思ってます。

<長くなりそうなので続く>

#肝心の「構造的問題」についてはまた次回…で、私は学校臨床に関しては門外漢なので、誤り等がありましたら訂正プリーズです。

-スクールカウンセラー

Copyright© ロテ職人の臨床心理学的Blog , 2024 All Rights Reserved.