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ネットの力・そして匿名であることの良さ

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当ブログの【市場調査】本当に医療系心理職の需要は高いのか?【してる?】他、いくつかのエントリーで活発に貴重なコメントいただいている臨床心理士ですが さんが、nobuさんのブログ本日の退職というエントリーでされていたコメントを読んで思ったこと。


以下、臨床心理士ですが さんのコメントの抜粋です。

そして今回、皆さんとブログでやりとりして一番思ったことは、「医療心理師国家資格問題はもう13年も前からあった話なのに、何故、13年間もの長い年月の間に、こうした議論が当事者である皆の間でされてこなかったのか」ということでした。色々な理由があると思いますが、今、まさにこうして国家資格化されるかもしれないという土壇場になって、こんな風に沢山の議論がなされていることを目の当たりにすると、この13年間、こうした議論が当事者の間でなされてこなかったことが、何だか本当に残念に思えてなりません。

いやいや。こうした議論はそれこそ13年前から、さらにそれ以前から当事者の間で活発にされていました(少なくとも私の周りではそうです)。自分の今、そして将来のあり方に大きく関わってくることですし、むしろ関心ない方がおかしいです。別に土壇場になって突然たくさんの議論が出てきたわけではないのです。心理臨床学会のシンポジウムなんかでも資格問題は毎回かなり大きく扱われてきてますし。
じゃあ、なぜ突然たくさんの議論が出てきたかのように見えるかというと、それやはりこの議論がネットでなされているからというところが大きいかと思います。
臨床心理士ですがさんは

なぜならこれまで、多くの臨床心理職の方々には、今回の国家資格に関する正しい情報が、あまりに伝えられていなかったからでした。また、仮に伝えられたとしても、ある一側面からの情報でしかなく、多くの誤解があったからでした。

とおっしゃっていますが、ある一側面からの情報という意味では心理臨床学会(臨床心理士会・資格認定協会)も全心協もどっちもどっちでしょう。単に心理臨床学会の方が圧倒的に大きいというだけで。今回の全心協の動きが長い議論の末に出てきたものとは言え全心協の会員以外にとっては寝耳に水であったのは、それは全心協がちゃんと情報発信してこなかっただけのことでしょう。「それはあなた方が知ろうとしないから…」とは言わせませんよ。ちゃんと情報発信しようと思ったら、最大の職能団体を無視して動いたりはしないですよね。
ほぼ同じ目的で、ほぼ同じ志向性をもった集団の中で議論したところで、そりゃあ意見がぶつかることは少ないです。こうして正反対の意見がぶつかっているというのは、それはやはりネットでなされている議論だからだと思うのですよね。実は某巨大掲示板…って隠す意味もないですね。2ちゃんねるではなんだかんだ言われながらも資格問題に関しては議論されてきましたが…まあしょせん2ちゃんですから、これもまた一般の耳には届きにくいでしょう。
そして、こうした率直な議論ができるというのは、これらの議論が匿名でなされているということも大きいと思います。正確に言えば「匿名でなされている」というよりも「実名での議論ではない」ということでしょうか。以前どこかで『2ちゃんねるは「匿名掲示板」というよりも「匿名でも発言できる掲示板」である』というのを読んだことがあるんですが、完全に匿名だと誰が誰だかわからないので、議論など成立しえません。で、ハンドル名(私の「ロテ職人」のような)を使うわけですが、2ちゃんねるでは複数ハンドルを使うのは容易なので、やはりまともな議論にはなりにくいわけです(それでも2ちゃんには2ちゃんの良さはあると思います。私はROMはしてももう書き込みませんが)。
それを踏まえて考えると、少なくとも管理人には発言者の同定が可能なブログで非実名で議論するというのは、議論する上でのバランスが非常に良いのではないかと思うのです。はっきり言って実名での議論では私はこんなに偉そうな態度じゃないですし、ここまで率直に物は言えません。それは皆さん似たようなものかと思います。どうしても実名だと世間のしがらみが入ってきますから「対等な議論」はしにくいでしょう。
…なんか何が言いたいのかいまいちまとまらないんですが、強引にまとめるとこうした議論はやはりネットで非実名でなされているからこそ、初めて成立したものであるということです。たかがネットではありますが、されどネットです。こちらで述べたように、会員ページのみの公開だったのが、その後数日で一般にも公開されたというのは、実はネット上での批判が大きな役割を果たしていたのではないかと思えたりもします。
そんなわけで今後も私は(とりあえず飽きるまでは)ネットで発言し続けるでしょう。私がアホなことを言ったりすることもあるでしょうし、私とは全く違う意見を持つ方もいることでしょう。そんな時は遠慮なく突っ込んでください。それは私にとって非常にためになることですので、よろしくお願いします。
ただ議論が成立しない人だけは勘弁です。

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