最近出たばっかりのロールシャッハ関連本2冊をご紹介。
まず1冊目。
臨床ロールシャッハ解釈の実際 改訂増補 上芝 功博 悠書館 2007-05 |
矯正領域で長くやってこられた筆者(元東京少年鑑別所長)による実践的なロールシャッハ本。
垣内出版から1977年に出たものの改訂増補版ですが、内容は古びていないと思います。
目次を見ると
1 ロールシャッハ・テストについての基本的な考え方;
2 テストの実施について;
3 スコアリングについて;
4 結果の分析・解釈について;
5 分析・解釈の実際;
増補1 今日話題の症例にみるロールシャッハ反応;
増補2 特殊な反応のスコアリングと解釈;
補足 ロールシャッハ法の習得・スーパーヴィジョンについて
と、初学者から実際に現場で働いている人まで、幅広く使える内容となっております。スコアリング・解釈は片口準拠ではありますが、その他の方法を使っている人でも得られるところは多いはず。
Amazonに在庫がないのが残念ですが、興味がある方は時間がかかっても取り寄せる価値アリですヨ。
・・・・・・・・・・
ロールシャッハ・テスト解釈法 高橋 雅春 金剛出版 2007-04-26 |
2冊目はエクスナー法で有名な高橋雅春氏の新刊。
過去ログ
・【易しい内容だけど】ロ・テスト関連2冊【本当は不本意かも】(05/04/01)
・学生がロールシャッハを学ぶのに良い本(06/09/19)
でご紹介したこちら
包括システムによるロールシャッハ解釈入門 高橋 雅春 西尾 博行 高橋 依子 金剛出版 1998-06 |
も良い本ですが…てか在庫切れですか?だったら、なおさらこの新しい「~解釈法」は必要かもですよ。
Amazon.co.jpの解説より
包括システムによるロールシャッハ・テストは,実証的根拠をもち,最も臨床に役立つことを目指して,解釈においても実証性の側面を強調した統合的な心理テストである。
本書はわが国の健常成人400人の資料に基づき,パーソナリティを理解するための,ロールシャッハ・テストの解釈法を述べたものである。本書の示す数値をもとに構造分析を行い,定められた解釈順序に従って解釈仮説を統合していくことにより,初学者でもロールシャッハ・テストが提供する重要な所見を見落とすことなく,臨床面で必要な解釈が可能となる。さらに本書に含まれる内容分析と系列分析を加味することにより,統合的な解釈が可能になる。
今日,世界のロールシャッハ・テストの共通語となっている包括システムによる解釈を,わが国に適用するための必携の書といえよう。
何よりも、我が国のノーマルデータが載っているというだけでも価値ありです。そして当然のことではありますが(んでもエクスナー使っている人は時々忘れちゃったりすることですが)、系列分析を疎かにしていないところも重要です。
上の本同様、エクスナー法使い以外も「必携の書」だと思いますよ。
・・・・・・・・・・
んな感じで参考になれば幸いです。
1日1回、ポチっとクリックして順位を確認後戻ってきていただけると感謝感激でございます→学問・科学ランキング