臨床心理学

一般の人々の「心理学」に対する認識なんてこんなものなのかもしれないが…

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※臨床心理士を目指す中学生・高校生は必見の内容!…かも
個人指導塾で教室長をされているID:ryousukeomuraさんのブログです。
個別指導塾教室長のプチ情報!
心理学部ではどんな勉強ができるのかを説明されております。
大学ではどんな勉強ができるのか?!心理学部(和田式必ずトクする大学・学部の選び方より)(06/08/05)
…うーむ。一般の方の「心理学」に対する認識なんて、この程度のものなのかもしれませんが…でも進路指導する立場の方であれば、もっと広い観点で見ていただきたいものでございます。


全体的に読んでいて臨床偏重の傾向を著しく感じます。

しかし、早稲田大などの心理学科は実験心理学が多く、カウンセリングをあまり教えていないようですから、すごくがっかりするかもしれません。東大も、教育学学部の教育心理では、わりとカウンセラー的なことを教えているが、文学部の心理学科はいまだに実験心理が中心です。

「臨床学びたいのに大学に入ったら基礎メインでガッカリ」なんてのは確かに萎えますわな。
でも、臨床やりたいのであればこそ、学部のうちにしっかり臨床以外の分野を学んでおくことは必要だと思うのですよね。その方が将来的には確実に広い視野を持てるはず。
なので

心理学にも色々と種類があり、どの大学がどんな心理学を教えているのかしっかり調べずに入学してしまうと、後で後悔してしまうことになります。

というのは確かにその通りですが「将来、臨床心理士になりたいから臨床系が充実した心理学部・心理学科を!」と言うのはいかがなものかと思います。その辺も理解した上でおっしゃっているのであれば別にいいんですが…

私も興味があるので、心理学に関する本を多く読んだことがあります。その知識を仕事関係や人間関係、恋愛関係でいかすことができているので、とてもお薦めの学部です。

というのを読むと、一体どんな「心理学に関する本」を読まれたのか、非常に気になってしまうのですよね。「心理学で仕事に差をつける!」とか「心理学でモテモテ」「人間関係も万事解決」的な謳い文句の書籍、確かにありますが、そういうのは大抵、いわゆる大学で教えている「心理学」とは程遠い内容のものだったりするわけで。
当ブログでは以前「心理学を知らない人のための心理学入門書」と題して、高校生向けの心理学入門書を何冊かご紹介しました。
その辺を読むと「心理学=臨床心理学ではないこと」や「臨床心理学以外の分野の心理学の面白さ」というのがわかっていただけるのではないかと思いますよ。
心理学を知らない人のための心理学入門書(05/09/14)
【皆さん】心理学を知らない人のための心理学入門書その2 【ありがとう】(05/09/20)

ちなみに大正大学の人間学部臨床心理学専攻では有名な教授をたくさん集めているので、心理学の世界ではほぼトップクラスです。大学院に行けば、より充実した教育が受けられると思います。

とありますが、私の意見としては従来から一貫して、学部レベルでは「カリキュラムの内容」「教授陣の顔ぶれ(知名度)」よりも「とにかく可能な限り偏差値の高い心理系学部・学科を目指すのが吉」ということになっております。
心理系の学部・学科を出たって、多くはその他の「文学部」とか「教育学部」を卒業した学生たちと同じように、一般企業に就職するわけです。それだったら、別に学部レベルで臨床系にこだわる必要はないですし、少なくとも偏差値の高いところに行っておけば、その後の進路変更も色々楽になるかと思います。
また、最初は臨床系を目指しても実は学んでいくうちに他の分野にも興味が出てくる可能性は十分あり得るわけで、そう考えるとやはり幅広いカリキュラムが整っている大学へ…となるとやはり歴史のある大学の文学部・教育学部あたりがめぼしい候補になってきます。
何にしても将来ある高校生に対して臨床偏重の推薦の仕方をされるのは、臨床心理学徒の一人として納得がいかないことであったりするのです。

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