食育

偏食と社会性

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なんだか偏食シリーズが続いておりますが…
娘の偏食(06/08/23)
娘の偏食その2(06/08/25)
栄養的に極端な偏りがなければ偏食してても問題ない(06/08/31)
で、偏食で問題になるのは…じゃなくて「問題だと考えられがち」なのは栄養のことだけではありません。
むしろ親や教師は「偏食が激しいと将来、社会生活のうえでいろいろ差し障りが起こるのでは?」ということを心配していたりします。


ただ、もし子どもの偏食が社会生活の上で色々と差し障りが起こるようなレベルのものだったとしたら、むしろ問題として取り上げるべきなのは偏食以外のことになるのではないかと思います。
その辺は過去ログでも触れたこの本でも言及されております。
日比逸郎 1993 小児栄養の生物学と社会学 形成社 より

 実際に偏食が激しいために、学校給食で今日は何が出るのかと心配ばかりしていたり、先生や友だちの手前、無理をして飲み込んだあげく吐いてしまったり、さらには給食のことを考えるだけでもゾーッとして学校へ行けなくなるといった極端な子どもも結構いる。こういう子どもでは、偏食だけを取り上げて直そうとしてもダメである。
(中略)
偏食は激しいが、他の面では伸び伸び育っていて、友だちともうまくつきあうことができ、適応力もあるという場合には、その子どもの偏食をそれほど心配する必要もないのである。
(中略)
食習慣の可塑性によって、いつかは軽快する可能性が大きい。

とまあ、書いてある通りでございますよ。
…と考えると、偏食そのものを問題として捉えるよりも、「偏食は問題である」として捉えるその捉え方の方がむしろ問題なんじゃねーかということになりますな。
次こそ例の調査へのツッコミ書きたいところです。

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