心理・精神医学本 臨床心理学

友久久雄・吉川悟編『臨床心理実習マニュアル』

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13/04/11のエントリ、『子どもの心と学校臨床 第8号 特集:子どもと思春期の暴力:その現実と対応』が出てるを書くために出版元である遠見書房さんのサイトを見ていて、こちらの本が大変気になりましたです。はい。

臨床心理実習マニュアル

まだAmazonさんの方には出てないんですよね。

※13/04/16追記 Amazonで予約可となりましたのでリンク追加

がんばれ 現場実習!
──とはいえ,空回りに終わらぬように,ポイントを押さえた この本,読んでおいてください

本書は,専門家になるために課せられている「臨床心理実習」の手引きです。実習での心得と,実習中に必要となる臨床心理やその周辺領域の知識をコンパクトにまとめています。充実した実習を行うために欠かせない1冊となりました。

第1部は,多様なオリエンテーションと多様な現場に共通する知見の,基本の中の基本ともいえる部分だけを取り出し,整理しました。第2部は,学生が実習先で出会う疾患について,事例の理解に結びつくためのクライエントの背景にある家族に対するアセスメントを含め,解説しました。

本書を片手に,臨床心理実践への冒険をはじめてください。

というわけで、出版社の紹介ページはこちら。

臨床心理実習マニュアル遠見書房

「目次」や「はじめに」が見られます。

編集者代表の吉川氏による「はじめに」よりちょこっと引用してみましょうか。

この「臨床心理実習マニュアル」は,臨床心理士養成の大学院として龍谷大学に設置されていました「臨床心理学領域(2012年度より,臨床心理学専攻)」での大学院生の実習のために,2007年に作成した学内での冊子が基本となっています。

本書では,学内者向けに記載していた内容を整理し,第一部でその要点を整理し直しています。その内容(学内実習施設の名称が「臨床心理相談室」ではなく学内の呼称として用いられている「クリニック」のまま)は,本学特有の部分もあると思いますが,現場経験のある修了生にとっても役立つように,基礎的な自己研鑽のガイドラインとなっています。臨床心理学的実践においては,多様なオリエンテーションが存在するとともに,多様な現場があり,それぞれに臨床心理士に対する要請は異なるものとなっています。それらに共通する基本の中の基本ともいえる部分だけを取り出し,整理した内容がこの第一部になっています。

第二部は,本来の学内版にはない項目を,本書のために追記した内容です。学生が実習先で出会うであろういくつかの疾患について,基本的な立場からの解説を行っています。ここでは疾患や行動障害だけではなく,事例の理解に結びつくためのクライエントの背景にある家族に対するアセスメントを含めています。これは,ここの疾患特性を理解するためのガイドラインはいくつも存在していますが,実質的な事例を理解し対応するために必要ことは,現場で要請されるクライエントからのさまざまな訴えをどのように把握しておくべきか,日常的な影響を与えている家族をどのように面接の中に位置づけるべきか,そして,事例の全体像をどのように理解すべきかなどを示しています。

これは読んでみたいっす。

実習関連の本というと、こちらが既に数年前に出てます。

大学側、受け入れる病院側、そして病院スタッフの立場からの率直な提言を掲載し、精神科実習の基本と必要性について明らかにした

なかなかいい本なんですが、タイトルにもあるように「精神科実習」に特化されているわけです。

それに対して今回ご紹介する『臨床心理実習マニュアル』は、様々な領域における実習を想定して書かれております。元々、学内向けのマニュアルですからね。そういう意味では非常に実用的な一冊であると言えるでしょう。

そして、上記引用部にもあるように「第二部」では簡単な知識のまとめとともに「事例の理解に結びつくためのクライエントの背景にある家族に対するアセスメント」が含まれており、この辺りは家族療法的な色彩を含んでいるのかもしれないですね(実物読んでないんですんません)。

そんなこんなでAmazonさんで取り扱いが始まりましたら、再度ご紹介させていただきたいと思う次第であります。

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