臨床心理学

学会の公式見解を読んで思ったこと

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このブログを始めた当初のエントリにこんなのがあります。
ロールシャッハについて書けない理由(05/01/19)
結局その後、ロールシャッハやその他投影法についてはちょこちょことネタにしておりますが、ただ解釈法や解釈仮説をそのまま載せたり、あるいは図版の画像をアップしたりといったことはしておりません。その理由は当該エントリに書いた通りであります。
で、この件について、日本ロールシャッハ学会の公式ページにて公式見解が述べられているようですので掲載したいと思いますよ。


日本ロールシャッハ学会 : 会長挨拶 より抜粋

しかし、インターネットの普及に伴って、さまざまな倫理的問題が生じているのも事実です。すでにロールシャッハ図版や誤った解釈がインターネット上を一人歩きしているのが、散見されます。とりわけ図版の流布や公開に関しては、関係の諸学会と連名で抗議をしてまいりましたが、今後ともこの問題に関しては厳しく対処していかねばならないと思います。

ということで厳しく対処していくとのことです。
で、以前某所で指摘されたのですが「図版の画像が載っている専門書はどうなのだ?」という問題があります。
実は最近のロールシャッハ関連の書籍には、基本的にロールシャッハ図版の画像は掲載されておりません。
例えば、上記のコメントを書かれた小川氏の最近の著作を見てみてました。

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いずれも図版の画像は掲載されていません。
ただ数年前に出版されたロールシャッハ関連書籍だと、やはり載っているものもあったりします。
この辺は意識の変化というもありますし、あとは専門書に載っていることと、ネット上で公開されることの意味合いの違いというのはあるかと思います。個人差はあるでしょうが専門書にアクセスする方が敷居は高いでしょうし(多分)、ネット上で公開されている場合には「見ようと思わなかったけど見てしまった」ということはあるかもしれません。
で、もう一点。
こういうことを言うからには、本来であれば図版を見てしまうことによる影響なんかに関する研究もされるべきなのではないかと思います(ひょっとしたら刊行されていない卒論などのレベルではなされているのかもしれませんし、刊行されているのを単に私が知らないだけかもしれませんが…)。
…でもこの辺に関しては、果たして数量的な研究で有意な差が見られるほどの効果を持つのかどうか怪しいところがあったりします。ってのは完全に私の「勘」なのですが。
とりあえず臨床実践に関しては数量的な研究で有意な差が見られないことも問題になることはしばしばありますし…んでも、この手の研究というか検証はやはり必要でしょうね。
…しかし、ネットの重要性を把握していながら問い合わせに関してFAX or 郵便しか認めていないってどういうことよ?…とか思ったりするわけですが、あまりうるさいことを言うと色々と問題が生じてしまう可能性がありますのでこの辺にしたいと思います。
とりあえず厳しく対処していくって辺りが重要ってことで。

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