心理・精神医学本

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なんだか忙しいのでちょこっと更新。
本日の気になったフレーズ。

心理療法・失敗例の臨床研究―その予防と治療関係の立て直し方 心理療法・失敗例の臨床研究―その予防と治療関係の立て直し方
岩壁 茂

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「第4章 セラピストとクライエントの恥の感情 失敗に対する扱いと恥」p.116より

セラピストに恥の感情が起こるとき、クライエントに注意を向け、共感することが難しくなる。セラピストは自信のぐらつきから立ち直るために、反射的に自己防衛的な行動をとってしまう。そのためクライエントが必要としていることが無視され、「傷つき」体験が起こりやすい。一方、クライエントに恥の体験が起こるとき、自己防衛のためにドロップアウトが起こりやすい(Mordecai, 1995)

引用元は
Mordecai, E. M. (1995) Negative therapeutic reactions. Developing a new stance. Psychoanalytic psychology, 12, 483-493.
「同章 おわりに」p.136より

恥の体験は、瞬時に起こりふつう思考を通り越して私たちの行動に影響を与える。セラピストが自意識過剰になるとクライエントに集中するのが難しく、回避的な行動をとりやすいために共感的失敗が起こりやすい。恥の体験の回避は、失敗の主要な原因の一つでありながら、それが社会的に好ましくないと考えられていないために訓練生だけでなく、教育者が見落としやすい問題である。

恥の感情なぁ…。臨床場面だけじゃなく、日常でもありますよね。たくさん。
ちなみに今引用してて気づいたんですが、この「社会的に好ましくないと考えられていないために」って「考えられているために」の誤植じゃないですか?>金剛出版様
とか言って、自分が間違っていたらそれこそ「恥」ですな。
・・・・・・・・・・

恥の多い人生を送ってきました。

ってのは太宰の人間失格の有名な一節ですが…

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まあ何て言うか私なんか恥だらけの毎日ですよ。
それでも生きます。
今日もがんばります。それなりに。
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