臨床心理学

日本臨床心理士資格認定協会で研究助成事業始まる

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ちょっと前のことになりますが、日本臨床心理士資格認定協会のサイトにこんな情報がアップされましたよ。
日本臨床心理士資格認定協会NEWS
http://www4.ocn.ne.jp/~jcbcp/news.html

1.助成の趣旨
当財団は、昭和63(1988)年に設立されて以来、臨床心理学の専門性に基づき、国民の心の健康に寄与し、社会に貢献することを目的として活動を発展させてきました。今回、創設20周年を記念し、さらに有効な社会貢献ができることを目指し、臨床心理学の実践化に向けた専門性を高めるための研究活動に関与する臨床心理士をはじめとするすべての臨床心理学・心理学等の関係者に研究助成を年度単位で実施することになりました。


当ブログでは、臨床心理学(まあ「心理臨床学」でもいいんですけど)という分野においては実践の現場にいる人間が研究をしていく必要があるのではないかということを、過去に何度も主張してまいりました。もちろん、現在でもその路線に変更はなく、今後ともそうした主張は続けていきたいと思っております。
が、やっぱネックになるのは「研究専業なわけではない」というところなのですよね。
もちろん、大学なんかにいたって研究専業でできるわけではなく、むしろ「その他の雑事」が多かったりするという話はよく聞きます。それに現場にいる人にとってはなんと言っても臨床実践が本業であり、研究のためのデータ収集をするのにも色々と難しいところがあるというのは私自身の経験からわかります。
その辺はどこかで折り合いを付けていく必要はありますが、もっと大変なのは現実的なところ。やっぱりお金は大事なのですよね。
ってことを踏まえて考えると、こうした助成事業が始まったということは個人的に高評価だったりします。
ただ

2.助成対象となる研究
 次の2点のいずれかを目的とする研究に対して助成する。
(1)臨床心理士の実践活動の有効性を高めることに資する研究
(2)臨床心理士の教育訓練プログラムの発展に資する研究
 なお、上記(1)と(2)のいずれにおいても、効果評価が含まれる研究であることが望ましい。

この辺はどうなのでしょう?
効果研究はもちろん大事です。特に「エビデンス流行り」の昨今ですから、無視できないというのはあります。
が、効果研究が全てでもないと個人的には思います。地道な基礎研究も大事なんじゃねーかな、と。
効果評価にこだわってしまうと、「エビデンスが出やすい」(と言ったら語弊があるのかもしれませんが、実際のところはそういうことなのだと私は思います)行動療法とか認知行動療法ならまだしも、分析系とかだと結局「事例報告」まがいの「事例研究」になってしまいそうな予感もあります。
これに関連して

<B:一般研究助成>
・12件 1件当たり100万円を限度とし、研究期間を1年間とする。
・研究終了後は、研究成果発表会で報告し、評価を受けるものとする。

こういう研究助成金の「相場」ってのはよくわからないのですが、100万円って多いようで少ないような気がします。大規模調査研究をやろうと思ったら厳しい額だし、じゃあどんな研究ができるのかってーと…んー、どうなんでしょ?
<A:重点研究助成>が

平成20(2008)年度における重点研究のテーマは、「スクールカウンセリング」とする。

であり、そして「効果評価が含まれることが望ましい」だったりする辺りにいろんな思惑が見てとれるようなとれないような気もしたりしますが…
・・・・・・・・・・
とにもかくにも「調査・研究」を主要な業務の一部として掲げている職能団体としては、こうした動き自体は評価できるものなのではないかと思います。今後もこうした動きは末永く続けていっていただけたらと思います…なんて他人事のように書いてますが、自分も自分の研究がんばろうと思う今日この頃なのです。
そして、今ブログをご覧の皆様で現場にいて研究活動に関心がある方。応募してみてはいかがでしょ?第1回だから結構通りやすかったりする…かもですよ。

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