臨床心理学

本日の大学風洗脳

投稿日:

zaku
おはようございます。ロテ職人です。
最近議論も収束しつつある(というかもう落としどころも何もないような気がする)【市場調査】本当に医療系心理職の需要は高いのか?【してる?】ですが、そちらのコメント欄ですちゃらかさんから「ロテ職人は大学風洗脳に毒されている」とのご指摘を受けました。「心理臨床家には研究が必要だ」というのは大学側にとって都合の良い考え方であり、そういった洗脳からは脱する必要があるだろう…と。


まあ、確かに洗脳されているのかもしれないですねえ。ただ、そもそもこのブログのタイトルのところを見ていただければわかるように私は自分のことを「臨床心理学者」だと思っていますし、私がこの仕事をやってるのって「知りたい事」「研究したい事」があるからですから。
ぶっちゃけて言ってしまうと、今回の医療心理師の国家資格化というのは、個人的には何も損することはないんですよ。むしろこれからも研究をやっていきたいと考えている私にとっては都合の良いことばっかりなんです。nobuさんは3/14のエントリー、本日の退職

いいなあ、例えばロテ職人さんは、両方取れるんだよね。
多分今後は、そういう人が、「勝ち組」として残っていくことになると思います。

とおっしゃっています。自分でそう言うのもなんですが、少なくとも「勝ち組」になれるチャンスは大幅に拡がると思います。
「現在医療現場にいて将来的にも研究を続けていきたい」と考えている私が今回の資格制度が成立した際の得する点というのを挙げてみましょうか。
(1)国家資格になることで地位の安定が望める
少なくとも私のキャリアで今よりも悪くなるということは考えにくいです。
(2)アカポス(=大学教員などのアカデミックポスト)に就くチャンスが増える
将来的に研究を続けていきたいと思ったら、いつまでも現場オンリーでやっていくよりはアカポスに就いた方が効率はいいです。てか、今みたいに現場で仕事しながら研究もやっていく…というのは今はよくても将来的には体力の問題が出てきますので、やっぱりアカポスに就いた方がいいです。生活も安定しますしね。あと私、研究もやりたいですけど、基本的に人に教えるのも嫌いじゃないです。
(3)下からライバルが育ってきにくくなる
これはせこい話かもしれませんが、私は研究をしようと思ったら周りの心理職は全員ライバルになり得ると考えています。そしてそれはこれから育ってくる後進の心理職に対しても言えます。実践重視のカリキュラムになり研究が軽視されるようになると量産型ザク(画像参照)みたいな心理職ばかりが増え、下からライバルが育ってこないので安心して研究していられます。ただ危機感がなくなるというのは自分にとって逆に良くないような気もしますが…
(4)データ収集がしやすくなる
私は今でも「日々の臨床実践=貴重なデータ収集」であると考えています。主な研究テーマの一部が心理アセスメントである私にとっては、本当に毎日の仕事がダイレクトにデータ収集に繋がっています。病院の中で安定した地位で働く事ができ、そして病院内での職域が拡がれば、これまで集めることが難しかったようなデータも収集できるかもしれません。
…他にも色々あるような気もしますが、こんな感じですかね。ほんと、後進の事を考えなければ現任者である私にとっては良い事ずくめです。「医師の『指示』か『指導』か」という問題もありますが、それが「指示」であったとしても、私が困らないような立場を私自身が築くことができればそれでいいです。どうしても患者さん・クライエントさんのためにならない「指示」が出され、法律上従わなければならないという場面になったときに「んじゃ辞めさせてもらいますわ」と躊躇なく言えるような地位にありたいなぁと思っております。
こんな感じで良い事いっぱい(私にとっては)な医療心理師制度ですので、全心協様におかれましては今後とも国家資格化に向けて邁進していただけたらと思います。会費は払いたくないけどね
他にも私にとっての良い面があれば教えてください>皆様
そんな感じで考えて、今、私がやるべきことを列挙してみましょうか。
自分の臨床の能力を上げる
SVをちゃんと受けながら丁寧にケースをこなす。数もある程度ね。臨床実践の柱を固めた上で使える技を増やす。
研究する
上で述べたように、日々の臨床実践がデータ収集でもあります。収集したデータをちゃんとした形にまとめましょう。
同僚の医師(その他のコメディカルスタッフ)と良好な関係を作る
これ、現在の仕事を円滑に進める上では当然のことですが、同僚の医師が将来開業したら、そこは将来の実習先候補になります。実習先というコネを持っている教員ってのはそれだけで強みになりますよね。PSWなどに対しても同様に将来どう関係してくるかわかりませんのでやっぱり大事。
どこでどんな形で学位を取るかを考える
アカポスで就職する時に学位があるのとないのじゃ大違いです。そろそろ現実的に考えようかと思います。
…って基本的には普段やってることそのままですね。
そんなわけで今日も仕事がんばりますかね。愛する妻と子どものため、そして何よりも自分自身のために

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