心理・精神医学本

紀伊國屋書店新宿本店「何かがおかしいうつ病フェア」開催・そして『女性のうつ病ガイドブック』『オトコのうつ』

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なんだか告知ばっかでアレなんですが、紀伊國屋書店新宿本店にてこんなフェアをやっておりますよ。

紀伊國屋書店 新宿本店フェア 何かがおかしいうつ病フェア
http://bookweb.kinokuniya.jp/bookfair/utsu.html

うつ病と診断されたのに、何かがおかしい・・・「ずっと薬を飲み続けているのに、ちっとも良くならないのはどうして?」「家では元気なのに、会社に行くと症状が悪化するって変だなぁ」「いらいらするのは薬の副作用なの?」

―そんな「なぜ?」をたくさん抱えてしまっていませんか?それはもしかして、従来のうつ病とは異なる<新しい>うつ病からくる症状なのかもしれません。または、誤診の可能性も。 当フェアでは、さまざまなうつ病のかたちを紹介するとともに、現代の精神医療における診断のあり方や投薬優先の治療についても再考を促し、さらには治療のロールモデルもご提案します。

なんというか、最近は「うつ病」本のブームか?ってくらい、関連本が出てますな。一般向けの本も多く、正しい知識が広まるという意味では間違いなくいいことではあります。

ただ、素人診断による「自称うつ」が増える要因になったりしないかという危惧がないわけではありません。いや、ちゃんと読めばそういうことはないでしょうけれども、「確証バイアス」ってやつもありますからね。自分に都合のいい情報だけ取り込んでしまう…みたいな。

ともあれ、なかなか面白そうなフェアですので、お近くにお越しの際には立ち寄ってみていはいかがでしょうか?

さらに、紀伊國屋書店新宿本店では、7月16日(金)(あ、明日ですね)、4階に日本最大級の医学洋書コーナーを擁す「新宿医書センター」がオープンするそうな。

紀伊國屋書店、新宿本店に国内最大級の洋書コミックコーナーや「新宿医書センター」が誕生! | 紀伊國屋書店 | 共同通信PRワイヤー

これまた近々行ってみたいっす。

そうそう。「うつ病」本ブームと言えば、これは紀伊國屋書店での話ではないのですが、専門書を割と多く置いている近所の書店の心理学・精神医学書関連の棚でこの2冊が並んでおいてありました。

治療者のための女性のうつ病ガイドブック 治療者のための女性のうつ病ガイドブック
平島 奈津子 上島 国利

金剛出版 2010-06
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女性のうつ病は男性に比して約2倍の有病率を示し,WHOが発表した障害調整生存年数において,近い将来に心疾患,交通事故をおさえて第一位になることが予想されている。

本書は,女性のうつ病について,精神科医のみならず臨床心理や社会学の専攻者も参加し,女性の生理的,心理社会的特徴を女性のうつ病に欠かせない視点として考察すると同時に,それらがうつ病の発症にどのように関連し,治療上どのような配慮が必要かを明らかにしようと試みたものである。繊細で傷つき易い女性の心理社会的側面を重視しながらの教育的支持的なアプローチの方策が本書のメインテーマとして貫かれている。著者は全員第一線で活躍中の女性臨床医や臨床心理士,社会学者であり,正に「女性による女性のための」うつ病ガイドブックになっている。

女性のうつ病を全方位的な見地から捉えた臨床家必携の一冊。

オトコのうつ イライラし、キレやすく、黙り込む男性のうつを支える女性のためのガイド オトコのうつ イライラし、キレやすく、黙り込む男性のうつを支える女性のためのガイド
David B.Wexler 山藤 奈穂子

星和書店 2010-06-10
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ギャンブル、酒、仕事中毒……、女性とは少し違った症状を現す男性のうつ。決してうつ病を認めようとせず、いつも不機嫌で、まわりを責める、黙り込む……。あなたのパートナーがこのような男性特有のうつになったらどうしますか? 本書は、うつ状態の男性のそばにいる女性パートナーに向け、男性のうつの症状や言動の特徴について詳しく解説し、本人にうつに気づかせるコツ、心の通った会話をするコツ、援助を得られるようサポートするコツ、男性を支えすぎずに自分を大切にするコツなどを、エクササイズを通して具体的に身につけられる実用的ガイドブック。

新型うつ病、自己愛型うつ病、男性のうつ病の治療に悩む治療者、精神保健関係者にも自信を持っておすすめします。

片や「臨床家向け」、片や「どちらかというと一般(男性を支える女性)向け」で、出版社も違うのですが、似たような時期に出た「うつ病」本です。

やっぱ「流行ってる」感じですよねえ。

こちらも興味ある方はどぞーってところですかね。

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