臨床心理学

臨床心理士資格試験対策の講座に関するまとめエントリ

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以下のエントリのコメント欄を未読の方、まずはご覧下さい。各エントリの本文は諸事情により閲覧不可にしてあります。
臨床心理士資格試験対策の講座に関するエントリその1
臨床心理士資格試験対策の講座に関するエントリその2
臨床心理士資格試験対策の講座に関するエントリその3
臨床心理士資格試験対策の講座に関するエントリその4
臨床心理士資格試験対策の講座に関するエントリその5
※以下、結構な長文ですので、読まれる方は覚悟してお読み下さい


さて、私事になりますが、実習生としてうちの病院に来ていた元実習生の方達から頼まれて、去年辺りからロールシャッハの勉強会をやってます。私は「ールシャッハスト職人」ですので、ロールシャッハくらいしか教えることはできませんが(てかロールシャッハすらまだまだ勉強中ではありますが…)私自身にとっても勉強になるので、一緒にケース検討などをやっています。
その勉強会では最初に基本的なテキストを読んだ後、スコアリングの練習をしてもらいます。で、知り合い(出来ればあまり知らない人)を被検者にロールシャッハを実際にとってもらって、逐語でテープ起こししたものをスコアリングしてもらって、そのスコアリングと取り方の検討、そして解釈の検討と1人につき2回に渡って検討してます。
勉強会に参加している人たちのうちの何人かは今年度、臨床心理士資格試験を受験します。たぶん、このロールシャッハの勉強会はそのための受験勉強の一部を兼ねているのだと思います。私はそれはそれで良いと思ってますし、彼らが臨床心理士資格試験の過去問に関する質問を持ってきたら、(私が答えられる)アセスメントについては自信を持って答えようとかと思っています。この勉強会はロールシャッハ…というか心理アセスメントを「現場で使えるレベル」で使えることを目的としており、試験対策が第一の目的ではないからです。
で、臨床心理士資格試験のアセスメントに関する問題ですが、あれって実はロールシャッハやWAIS-R・WISC-IIIなどを施行して解釈できる能力がなくても十分対応できるのですよね。その証拠に私の知り合いで臨床心理士資格を持っている精神科医が何人かいますが、彼らのほとんどはロールシャッハを実際に自分でとってみたことはないはずです(被検者として受けたことはあるかもしれませんが)。いわゆる「受験勉強」とか「試験対策」で対応できてしまうのです。
これは試験自体の問題であるということは確かに言えると思います(ただ、もしその辺りを厳密に査定するための試験を行うとしたら大変な労力が必要になるでしょう)。で、私は各種予備校で行われている臨床心理士資格試験対策講座というのは、この試験の問題点を逆手にとった商売だと思うのですよ。
商売することは別にいいんです。この国は自由競争の社会ですし、結構的確にニーズを捉えた上手い商売だとも思います。どんどんお金を稼いでくれればいいと思います。ただし、私に迷惑がかからない範囲で
はっきり言ってしまえば、

これ以上使えない臨床心理士を増やすのに荷担するのは止めていただきたいのです。

使えない臨床心理士が増えると、色んな人に迷惑がかかります。
例えばの話ですが、現場で使えるレベルまでのトレーニングを含んだ講座が開講されているのであれば、非常に良いと思うのです。てか、むしろそんなのがあったら私が受講したいです。同じようなことはさいころじすと日記の8/13のエントリ、[心理学小話][時事問題]「臨床心理士資格試験対策の講座」について考えてみる。で、takashiさんも述べています。以下、takashiさんのところから抜粋。

私としては、「臨床心理士資格試験対策の講座」は「実習」とセットであるべきと考えています。試験対策講座もしつつ、実際の臨床心理面接や臨床心理査定のトレーニングも徹底して行うという感じで。
というのも、臨床心理士に求められている能力・資質は年々高くなっている・幅が広くなっているのにも関わらず、現行の指定校大学院がそうした状況に全て対応できているとは言えません。
大学院を修了したら現場が待っていますし、臨床心理士の資格をとっても仕事の保証がされるわけではないので、試験勉強をしつつも、とにかく実力をつけることが大事かと思います。
つまりは、開業心理臨床しているところが、若手育成のための講座としてトレーニング&試験対策講座をする----1次試験(マークシート100問+論述)対策にしても2次試験(面接)しても、試験勉強と実習は相互に補完しあう関係ですし、臨床心理士資格取得後、順調に就職して勤務し認められていくためにも、こういった講座をしてくれるといいかと思います。
多少高いお金をとっても需要はあると思いますし----そこまでやってくれるのであれば、私は「臨床心理士資格試験対策の講座」はありだと思います。

ああ…激しく胴衣でございます。
資格試験対策講座でその辺までやっているところがないかと、私なりに探してはみたものの、ネットで探した範囲ではそこまでやっているところは皆無でした。もしそうした講座が存在するのであれば是非ともお教えいただきたいと思うのですが、恐らくそこまでやっているところはないでしょう。
そういう商売で儲けようとする方もする方ですが、それを利用する側もどうかと思います。そうやって安直に試験に合格することは、自分のためにならないということに気づかないんですかね?大学院生のレベルであっても、自ら勉強しようと思えばいくらでも機会はあります。2年間という時間は短いとは思いますが、それでもあの程度の試験に合格する能力を身につけるには十分な時間のはずです(しかも高倍率(笑)の院試をくぐり抜けた人たちなんでしょ?)。
あの程度の試験を実力で乗り切ることが出来ない人達、こういう講座に頼らなきゃいけない人達って、いったい院生時代に何してたんですか?
あ、もちろん「試験対策」が必要な類の問題はあるでしょうし、悪問と呼ばれるような問題もまあいくつかは存在しているでしょう。ただ、現在の臨床心理士資格試験対策講座ってのはそうした範囲を超えているように思うのですよね(私が見た限りでは)。
 
以上の点につきましてご意見・反論や、あるいは「こういう講座もあるYo!」といったようなタレコミなどお待ちしております。なお、過去ログのコメント欄を未読の方は、お手数ですがそれらをお読みの上でコメントいただけたらと思います。未読のままコメントされても、既に同じような議論がなされている可能性は十分にあります。
長文失礼いたしました。

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