臨床心理学

臨床心理職(士)とボランティア その4

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過去ログを未読の方はまずこちらから。
過去ログ:
臨床心理職(士)とボランティア(06/02/21)
臨床心理職(士)とボランティア その2(06/02/25)
臨床心理職(士)とボランティア その3(06/02/28)
引き続きコピペ祭開催です。私の勉強のためなので皆様我慢してください。
こちらの本から抜粋でございます。

臨床心理士になるために 臨床心理士になるために
日本臨床心理士資格認定協会

誠信書房 2005-09
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臨床心理士に期待される学習課題のハードルはさらにさらに高くなるのです。

 (2) コンサルテーションの技術
 コンサルテーションの目的は、対象者を地域社会の人びとが支えたり援助しているとき、その地域社会の人びと(たとえば、教師など)に対して、自分のかかえている対象者についての理解を深め、さらに自分たちの可能な範囲内での具体的な援助の仕方を明確化することである。もちろん、かかえている人だけで援助しきれなかったり、専門家の介入が必要なときは、対象者に必要な資源を導入して、クライエントの問題解決を促進できるような援助メニューをかかえている人をつくることも行う。

…とここまで読んできて思ったのは、災害時のボランティア活動の中で心理職がどのようにその専門性を活かせるのか…と考えた時、実は「コーディネーター」としての役割が非常に大きいのではないかと思いつきました(…ってひょっとして常識だったりします?)。ここでの「コーディネーター」ってのはいわゆる「ボランティア・コーディネーター」って意味も含みますが、もっと広い意味で(「ナチュラル」の対義語ではありません…ってわからん人には全くわからんつまらないボケはやめましょう>自分)。
大災害の場合などはどうしても人手が足りないでしょうから「心のケア」(安直にこういう言葉は使いたくないですが、便利なんでとりあえず使います)が必要か否か、アセスメントし実際に対応・対処する人員も絶対的に不足していることでしょう。
で、そんな中で自身が相談活動に当たることも当然重要なわけですが、他のボランティアスタッフに対するコンサルテーションってのも実は大切なんではないかと。全ての人に心理臨床家自身会うことができるわけではないですし、そうした役割をとる方が効率的だったりするんではないでしょうか?(全然実情を知らないで言っているので、是非ともツッコミぷりーずですヨ)。
…っても学校現場でもそうですが、コンサルテーションってかなり高い技術がないとできないとは思うんですけどね。
臨床心理職(士)とボランティア その2のコメント欄でいまはカリブで家族心理療法のかりぶさんはこうおっしゃっています。

ボランティアということばは、日本では多くの場合、自主性だけでなく、無償性が含まれて、日本風な意味づけをして、理解されていると思います。しかし、上で述べたような専門家を、協力プロジェクトが無償で得られることはないわけです。また駆け出しの心理家に勤まる仕事ではなく、専門的な学習と経験が求められます。提供するサービスが、安かろう・悪かろうでは、目的の支援が成立しません・・・

思い起こせば、神戸の1件のときも、ぼくが参加したところには、20数名の精神科医師や心理士、PSWや看護職などがはせ参じていましたが、皆が被災者の役に立てたようには感じませんでした。

うん。そうですよね。
「駆け出しの心理家に勤まる仕事ではなく、専門的な学習と経験が求められます」ってのは正に災害時のボランティアにも当てはまることでしょう(そしてスクールカウンセラーもまた同じ…はずなんですけどねぇ…)。
カリブさんは

災害後の心理的なケアや、開発途上国への支援は、それ自体がひとつの専門分野なのだということを言いたいのです・・・まだまだこれからの分野ですが。

後続の心理専門家が育ってくるのを待っています。

と書かれております。
そして期待される学習課題は前人未踏の領域へ突入します。

 (3) 地域社会での援助組織や社会的支援組織づくりの方法
 この方法は技術的にまだ十分明確に開発されてはいないが、システム論的な視点をとり入れ、行政に働きかけたり、地域社会のなかにいる有力者や熱意をもっている人をバックアップし、組織変革や組織づくりをしたり、またそこで活躍するボランティアを組織していく方法などが考えられている。

確かに「システム論云々」言ってますが、ここまでくると「心理職の専門性って何?」っていよいよ疑問は深まっていきます。…でもかりぶさんは家族療法家であり、システム論にはきっと通じていらっしゃるのであろうと(勝手に)思っていますが、まさにこういうことをされているわけですよね…すげえなぁ…。
コピペ続き。

また、この技術の延長線上に、地域精神保健活動を有効に進めていく要請がある。いわゆる、地域のネット・ワークづくりに関しての、コンサルタントやシステム・オーガナイザーとしての資質の涵養である。しかもしれは、リーダーとしてではなく、リーダーを支えていく黒子的役割をいかに演ずるかの技術の修得ともいえよう。

…なんで私が「臨床心理学的地域援助」に興味が持てないのか、改めて思い出しました。「(少なくとも今の)自分には無理です」とあきらめているからなのでした。
今後、私もキャリアを積んでいったらこういう活動をしなくてはならないのでしょうか?…自信ないっす。
今、大災害が起こって私自身がボランティアスタッフとして現場に行ったとして役に立てるのでしょうか?…自信ないっす。
自分がペーペーだっていうのはわかっておりますが、しかしこういう学習課題を達成するにはどうすればいいんでしょうかね?とりあえず宿題にしたいと思いますよ。

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