臨床心理学

自身の臨床実践についてブログでどこまで書くのか?そして倫理がらみの本

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関連しそうな過去ログ(他にもあったと思うけど、とりあえずこれだけ)
あくまでも「例えば」の話(06/01/25)
あくまでも「例えば」の話Part2(06/01/26)
【どこから?】あくまでも「例えば」の話Part3【どこまで?】(06/02/02)
【倫理って】あくまでも「例えば」の話Part4【何さ?】(06/02/06)
以前も何度か話題には出していますが、改めて思うところなど。
相変わらず、自分の仕事について書いている心理臨床家(臨床心理士資格保持者以外の「カウンセラー」などを含む)のブログを目にすることが度々あります。
私個人としては「臨床場面で起こったことは、誰もが閲覧可能なネット上には書き込まない」というのが原則なのではないかと考えております。


もちろん、クライエント本人の了解を取っていれば可能だとは思います。でも、そこまでして自分の臨床実践の内容をブログに書く理由って何なんでしょうか?学問的な重要性があるということならば、学会で発表するなり、論文にまとめて投稿するなりすればいいわけで。
「自分(=臨床家)の実名や所属を明らかにしているわけではないし、クライエントの個人情報も明らかにはしていないから問題ない」という意見もあるかもしれません。でも、もしご自身のクライエントがあなたのブログをご覧になったとしたら、どう思いますかね?「自分の知らないところで自分が知らないうちに自分のことが書かれている」ってのは嫌じゃないですか?少なくとも私は嫌です。
…と考えると「ここまでならオッケー」という領域はなくて、原則的に臨床実践のことを書くべきではない…ってことになると思うのですがね。
で、これは心理の領域に限らず、対人援助職全てに言えることなのではないでしょうか?
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なーんて以前述べたことの焼き直し的なことを書いたのは、とても気になるブログを発見してしまったからなのでした。またここで晒してやろうかとも思ったものの、それをすることで広める必要のない、あるいは広めるべきではない情報を広める結果になってしまうわけで。
かと言って、今、例えばメールなんかでそういう人に絡む気力もなく。コメント書き込みするとIP残るし(串刺せばいいって話もありますが、それも激しくマンドクセ)。
というわけでまた倫理の本でも貼っておこう。改めて抜き出してみて思ったんですが、倫理関係の本って思ったよりも多いのね。

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つか、倫理がらみで最近2冊も新しい本が出てたんですね。

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さて…件のブログ、どうしたものかなぁ…。

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