心理・精神医学本

認知症の自我心理学入門

投稿日:

指定大学院の修士課程を修了して臨床心理士資格を取得。その後、老人福祉系の施設に就職、結局やっている仕事は介護職…って人の話をたまに耳にします。
別に介護職やるのはいいと思います。無理に「心理職として!」なんてことを言わなければ…という条件つきですが。
結局のところ、就職先がなくてそんなことになっているらしいのですが、こういう本を見ると認知症の方を対象とした心理的援助の可能性、心理職としての認知症者への関わりの可能性は感じるのですよね(「回想法」なんて技法もあるようですが、それはまた別のお話…ってことで)。

認知症の人とともに―認知症の自我心理学入門 認知症の人とともに―認知症の自我心理学入門
ジェーン キャッシュ ビルギッタ サンデル Jane Cars

クリエイツかもがわ 2006-08
売り上げランキング : 147862

Amazonで詳しく見る by G-Tools

認知症の人の理解と支援のありかたを、単なる技法ではなく「自我心理学」を基礎にした、援助の実践的な手引き書であり、援助方法を深めていく理論の入門書。

だそうで…
序言より抜粋。

認知症の人の自尊心や人生の質を高めるうえで、日常生活の中で周りの人たちが、認知症の人にどのように対応するかということはきわめて重要なことです。この本は、日常に起こりやすい多くの問題を例として取り上げ、それらをどのように解決すればよいのか教えてくれます。そしてこの本はまた、さらに理解を深めたいと考える読者のために、認知症の人の自我を援助する対応法の理論的背景と、認知症という病気についても説明しています。


似たようなコンセプトでこんな本もあります。

認知症になるとなぜ「不可解な行動」をとるのか―深層心理を読み解きケアの方法をさぐる 認知症になるとなぜ「不可解な行動」をとるのか―深層心理を読み解きケアの方法をさぐる
加藤 伸司

河出書房新社 2005-04
売り上げランキング : 14534

Amazonで詳しく見る by G-Tools

“ボケ”“痴呆”と呼ばれてきた認知症の人々の「心理」に焦点を当て、健常な人が「不可解な行動」と感じるさまざまな言動が、なぜ起こり、何を意味しているのか、また、どのように接していけばよいかを、ケーススタディを中心に解説。

うん…やっぱ非常に大きな可能性は感じるのです
でもこういう援助…心理職がコンサルテーション的な関わりをするというのは(スクールカウンセラーもそうですけど)非常に難しいはずなのですよね。仕事の無いペーペーにできる仕事じゃないってのは確かかと。
せっかく大きな可能性があるはずなのに、心理職をとりまく構造的な問題がそれを実現するのを阻んでいるというのは皮肉な話なんじゃないかな、と。
どうしたもんですかねぇ…。

よかったらワンクリックお願いします学問・科学ランキング

-心理・精神医学本

Copyright© ロテ職人の臨床心理学的Blog , 2024 All Rights Reserved.