さてさて、新年度の業務が本日から開始という方も多いかと思います。また、今日が就職してからの初仕事という方もいらっしゃるかと思います。
私も今年度初の仕事なわけですが、仕事的にはあまり変化はありません。いつものようにいつもの仕事をこなしていくだけでございます。
そんな中、ご好評いただいております当ブログの心理学・精神医学本紹介およびロテ職人のセレクトショップも2006年第2四半期に突入です。
心理系フレッシャーズにお薦めの書籍も満載(たぶん)の第1四半期売れ筋ランキング、皆様への感謝の気持ちを込めていってみましょう。
で、TOP10と銘打ちつつも、14冊がランクインしておりまして、8位がいきなり7冊あります。
第8位
方法としての面接―臨床家のために 土居 健郎 医学書院 1992-03 |
定番ですね。初心者には難しいかもしれません、が、初心者にこそまずは読んで欲しい本。そしてある程度経験を積んだ後にもう一度読み返してみると、また違った味わいというか深みが出てくることと思います。
第8位
初心者のための臨床心理学研究実践マニュアル 津川 律子 遠藤 裕乃 金剛出版 2004-07 |
「臨床心理学」の「研究のため」の本がランクインしてくるのはうれしい限り。なかなかの良書だと思います。
第8位
私説 対象関係論的心理療法入門―精神分析的アプローチのすすめ 松木 邦裕 金剛出版 2005-07 |
個人的にはもっと売れてもいいと思う本…てか、私のところを経由せずとも購入する人は既に購入しているのかもしれませぬ。
第8位
高次脳機能検査の解釈過程―知能,感覚-運動,空間,言語,学力,遂行,記憶,注意 ゴールデン 櫻井 正人 協同医書出版社 2004-11 |
やはり高次脳機能とか神経心理学がアツいです。実用的な1冊。
第8位
ころんで学ぶ心理療法―初心者のための逆転移入門 遠藤 裕乃 日本評論社 2003-05 |
逆転移関連の1冊。やはり初心者向け。これからという方、面接継続中で困っている方、お薦めでございます(でもSVはちゃんと受けようね)。
第8位
SPSSとAmosによる心理・調査データ解析―因子分析・共分散構造分析まで 小塩 真司 東京図書 2004-05 |
こういう統計…というか研究法・ツール関連の本が売れるというのもうれしいものです。同じ筆者による研究事例で学ぶSPSSとAmosによる心理・調査データ解析もご一緒にどーぞ。
第7位
看護のための精神医学 第2版 中井 久夫 山口 直彦 医学書院 2004-03 |
昨年の売り上げ第2位のこの歴史的名著がこの位置…ということはこの上には一体何が?あ、この本、持ってない人は買った方がいいです。ほんと名著です。読んでおきましょう。
で、4位が3冊
第4位
神経心理学評価ハンドブック 田川 皓一 西村書店 2004-11 |
この高価な本(ってもボリュームを考えれば専門書としては妥当)がこの順位です。それだけ神経心理学的評価の需要が高いということでしょうか。
第4位
軽度発達障害の心理アセスメント―WISC‐3の上手な利用と事例 上野 一彦 服部 美佳子 海津 亜希子 日本文化科学社 2005-02 |
WISCを施行する人なら必須のこの本。やはり売れてます。
第4位
発達とはなにか 永野 重史 東京大学出版会 2001-06 |
新しい発達心理学の知見が豊富に!個人的に読んでいて面白い本でした。「発達心理?関係ないっす」とか言わずにまずは嫁。
第2位は2冊。
第2位
精神分析的心理療法の実践―クライエントに出会う前に 馬場 礼子 岩崎学術出版社 1999-09 |
当ブログ内最強のベストセラーがランクダウン!とはいえ、非常によい本です。禮子タソ萌えーな1冊。持ってない人は買うべし。
第2位
アスペルガー症候群を究める I 現代のエスプリ (No.464) 石川 元 至文堂 2006-02 |
雑誌扱いの本書が第2位にランクイン。やはり時代はアスペルガーなのか…確かに必要な知識が満載でございます。
そして第1位です。
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第1位
高次脳機能障害ポケットマニュアル 原 寛美 相沢病院総合リハビリテーションセンター 医歯薬出版 2005-12 |
援助に力点をおいたまさに「ポケットマニュアル」。私の同僚の医師も持ってました。リハビリに関わる人だけではなく、全ての心理職にとってこういう視点は必要です。
講評:神経心理学・高次脳機能障害・発達障害関連の売れ筋本が目立った今回のランキング。時代を感じさせます。とはいえ、コンスタントに売れ続けるベストセラーも安定した順位をキープしており、これらの本が次回どのような位置にいるのか楽しみだったりします。
次回のランキングは第2四半期終了後、7月上旬の予定。
皆様もお薦め書籍などありましたらご紹介くださいな。
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