臨床心理学

心理臨床家の皆様への質問:「主治医に内緒」なクライエントってそんなに来るの?来たらどう対応するの?

投稿日:

ミンナニ ナイショダヨ

少し前の話になりますが、7月17日づけで「臨床心理士の職業的専門性と資格を考える有志の会」(以下、有志の会)のサイトに、7月12日中野サンプラザで行われた「「公認心理師法案関連シンポ&語り場 臨床心理士の専門性と医療との関係を考える──公認心理師法案の医師の指示条項をめぐって」の当日配布資料とアンケート結果がアップされております。

資料(※MS Wordファイル)
アンケート結果(※MS Wordファイル)

こちら、勉強になりますし色々興味深かったりもするので、未読の方は是非とも読んでいただきたいのですが、その中でずっと気になっていたことが書かれていたので、取り上げてみたいと思います。

「アンケート結果」の「5.本日のシンポ&語り場で触発されたお考えを自由にお書きください。」の最初の自由記述です。気になった部分、引用します。

私は大学附設の心理臨床センターで働いていますが、そこにも医師の指示が入ってくると、自由にこれまで積み上げてきた臨床知を使えなくなる気がします。主治医の紹介状は前提にしていますが、主治医にいえないという方々もいっぱい来室します。そういう方々の「はざかい」の気持ちを聞くのはCPしかいないと思います。

私は医療領域にいるのでわからないのですが、医療以外の領域だと本当に「主治医にいえないという方々」が「いっぱい」来るのですか?

ここで言われている「主治医にはいえない」が、「主治医には言えないことを言いたいから、主治医の許可を得て(例えば紹介状を持参して)来談した」なのか「来談したこと自体を主治医には言えない」なのかでずいぶんと意味合いは変わってくると思いますが、一応、後者であるという前提でいきます。

そういえば、14/06/24のエントリ、「医師の指示」と「医師の指導」で取り上げた、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会業務執行理事会が、6月10日付けで衆議院議員(後に参議院議員も含まれたバージョンに修正?)各位に宛てた「公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会からの要望」(※pdf注意)にも書かれておりましたね。

(危惧の理由)臨床心理士を求めてくるクライエントが、そのことを主治医に内緒にしてほしいと言うことが多々あります。そのような場合、依頼された秘密を保持することが、我々とクライエントとの信頼関係を築く第一歩であり、これが禁止されることはユーザーの不利益となるばかりでなく、我々の業務に著しい困難をもたらす怖れがあります。このように、個々の事例において業務が円滑に行えなくなることが予想されます。

こちらは「そのこと」=「臨床心理士を求めてきたこと」を「主治医に内緒にしてほしい」ということで意味合いは明確ですね。

ここで同業者の皆様、特に医療以外の領域で働いている方への第一の質問。

来談したことを主治医に内緒にして欲しいというクライエントは「いっぱいいる」「多々ある」というほどの頻度でいらっしゃっているのですか?

そして、回答は「ケース・バイ・ケース」であるのを承知で第二の質問。

そういうクライエントが結構な頻度で来るという前提での話になりますが、そういう方々に対する対応はどうされているのでしょうか?

ひょっとして「内緒」のまま、面接を開始、継続してしまうこともあるのでしょうか?もしそうだとすると、色々とマズいことが生じるように思われますよ。

私は現在の職場に就職して以来、医療以外の現場で働いたことはないので想像でしか言えませんが、私だったら恐らく、まず初回の時点で「内緒」にしたい理由や、それに関連して主治医の交替を求めたり、あるいは他の医療機関を受診することは可能なのか、それが出来ないのであればその理由などについて聴きます。

その上で、心理療法が適用となるかどうか、適用となるならばどのような方法で進めていくのかアセスメントするための一つの材料として、主治医に連絡を取り情報交換をする可能性が高いことを伝え、それでも了承が得られればまずはアセスメント面接から…というような方向性でいくんじゃないかと思います。

「主治医に内緒」のまま継続面接を行うことの弊害については色々考えられますが、話が複雑になるのでとりあえず横に置いておいて、まずは上記の二つの質問に関して皆様のご意見がうかがたいです。

ご意見のある方はこのエントリのコメント欄にご記入いただくか、Twitterのリプライ、あるいはFacebookページのコメントなどをいただければと思います。

皆様の多数のご意見、お待ちしております。

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