Twitterのまったりねこさん(@neko7henge)のツイートからの情報です。
一般社団法人臨床心理iネットhttp://t.co/S4LdDSDOCDが開設されたそうです。目的は「広く一般市民社会および臨床心理サービスに係わる方々に対して、コミュニティの構築、情報の共有、サービスの提供、人材の育成等に関する事業により、メンタルヘルスの普及と促進を実現する」
— まったりねこ (@neko7henge) 2014, 9月 17
東京大学大学院教育学研究科・臨床心理学コースの下山晴彦氏の研究室が中心となって立ち上げた団体のようです。
臨床心理iネットのホームページをオープンしました。代表理事挨拶「臨床心理学の「知」をより身近なものに」(2014年7月20日掲載)
サイトの開設自体は今年の7月だったのですね。全く気づいてませんでした。
現在、臨床心理学はメンタルヘルスの活動において新しい地平を開きつつあります。
認知行動療法等の心理療法は、うつ病や不安障害等の精神障害に対して薬物療法とほぼ同等、場合によっては薬物療法以上の効果があることが、効果研究によって実証されてきています。また、心理学研究によって、精神障害や発達障害の維持あるいは悪化させる心理的要因も明らかになりつつあります。
臨床心理iネットは、インターネットを媒体とすることで、このような臨床心理学の成果をできる限り多くの人々に活用していただくために設立されました。一般の人々に臨床心理学の最新の成果を活用していただく機会を提供することに加えて、臨床心理専門職の皆様とも最新の知見を共有し、メンタルヘルス活動を共に発展させて専門職育成の場を提供することが、臨床心理iネットの目的となっています。
(臨床心理iネットの目的 | 臨床心理iネットについて | 臨床心理iネットより)
だそうで。
確かにコンセプトは素晴らしいと思いますし、連携協力メンバーに名を連ねている方々、団体の顔ぶれは非常に豪華です。下山氏の人的ネットワークの広さはさすがという感じです。
ただ気になるのは、全体的にあたかも「臨床心理学」=「認知行動療法(or 認知行動学派)」であるかのような内容だということです。
下山氏の専門領域からして仕方がないことだとは思いますが、それにしてもそれ以外の領域については全く言及がないことが気になります。それは私のオリエンテーションが力動的心理療法寄りであることとも関連しているかもしれませんが。
個人的には我が国における臨床心理学というのは、様々な領域を呑み込み、混沌としていることがある意味では強みなのではないかと思うのですよね。
…そんな感じで、最近は全方位に敵を作っているのではないかと妄想的になってしまうワタクシなのでございました。