心理・精神医学本

psy-pubさんとこで実施中 - 心理学・臨床心理学「わたしのこの五書」

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psy-pubさんのブログ、心理学の本(仮題)で大変面白げな企画やっとります。【緊急アンケート】であり【投稿ウェルカム】だそうなので、皆さんどしどし送るべし。
まずはこちらを。
【緊急アンケート】心理学・臨床心理学「わたしのこの五書」【投稿ウェルカム】 - 心理学の本(仮題)
私も投稿させていただきました。上記リンク先のコメント欄を見ていただければ載ってますが、補遺的にこちらでも挙げてみたいと思いますよ。
つか、自分で挙げてみた感想は「なんてベタな俺」って感じでございます。
んではチェケラ。


■■■「心理学・臨床心理学「わたしのこの五書」」■■■
名前(URL(あれば)):ロテ職人(https://blog.rote.jp/
■Q0.あなたの現在の専門領域ないし現在最も関心のある事柄を教えてください (差しさわりのない範囲で構いません):ロールシャッハを中心とした心理アセスメント
はい。やたらとぼんやり広くとってしまいました。心理アセスメントが専門の人に対する「検査しかできない」という揶揄的なセリフを聞くこともあったりするのですが、あくまでも治療・介入あってこその心理アセスメントですし、検査しかできない人にはちゃんとしたアセスメントはできないと思いますですよ。言い訳でもなんでもなく真剣にそう思うのです。
■Q1.あなたの現在の専門領域ないし現在最も関心のある事柄に関する至高の一冊(あるいはこの領域において普遍的に価値があると思う自分にとっての絶対的名著を一冊)を挙げてください(マニアック可。和書でも洋書でも可)。

新・心理診断法―ロールシャッハ・テストの解説と研究 新・心理診断法―ロールシャッハ・テストの解説と研究
片口 安史

金子書房 1987-06
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迷ったんですよ。以下の2冊と。

ロールシャッハ・テストの体験的基礎 ロールシャッハ・テストの体験的基礎
アーネスト・G・シャハテル

みすず書房 2000
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おすすめ平均

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ロールシャッハ解釈の諸原則 ロールシャッハ解釈の諸原則
アーヴィング・B. ワイナー Irving B. Weiner 秋谷 たつ子

みすず書房 2005-03
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いずれもこの分野では名著であり、臨床において、あるいは研究する上でも必須の本だと思うのですが、我が国の心理アセスメントにおける歴史的な位置づけ(功罪いずれも含む)を鑑みた上での一択でございます。マニュアルとしては荒削りだし、知見の集成としてはまとまりに欠けるという感じもありますが、それでも名著であるにはかわらないかと。これまでも、そしてこれからも使われ続ける一冊。
■Q2.あなたにとっての,心理学・臨床心理学の専門書以外で,人生で至高の一冊を挙げてください(異分野の専門書,マンガ,小説,エッセイ,映画,TV,アニメなんでも可)。

人間失格 (集英社文庫) 人間失格 (集英社文庫)
太宰 治

集英社 1990-11
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思春期に読んでおくべき一冊。であると同時に、今またゆっくりと読んでみたい一冊。そういや、大学入学したての頃、太宰と三島を一気読みした覚えがありますよ。この仕事を始めたことで(つってもまだまだペーペーですが)、どこか印象が変わっている気がします。てか、もう少し寝かしておいてもいいのかもしれない。
ちなみに集英社版の表紙はやっぱどうかと思う…という方にはこちらをどぞー。

人間失格 (新潮文庫 (た-2-5)) 人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))
太宰 治

新潮社 1952-10
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■Q3.あなたが,いまの専門分野に入ったきっかけになった・転機となった(大げさにいえば運命を変えた)一冊,あるいは,これから入ってくる人たちにお薦めしたい一冊を挙げてください。

精神分析的心理療法の実践―クライエントに出会う前に 精神分析的心理療法の実践―クライエントに出会う前に
馬場 礼子

岩崎学術出版社 1999-09
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おかげさまで大好評なのですよ。私のブログ経由で月に最低3冊くらいは購入していただいております。そんなワタクシのブログ的大ベストセラーであると同時に、スーパーヴァイザーに最初に薦められた一冊でもあります。就職したての頃を思い出してみると、当時お会いしていたクライエントの方々に対しては申し訳ない思いでいっぱいです。今も自分の能力の低さを考えると、クライエントから学ばせていただく日々ですし、申し訳なさはいつもどこかにあるのですが、この本と出会って少し「臨床とは何か」「心理療法とは何か」が見えた気がするのです。
■Q4.心理学ないし臨床心理学に関連する諸分野(精神医学,身体医学,脳科学・神経科学,生物学,社会学,哲学,宗教学などなんでもOK)において,この分野に必須の知識を提供する,あるいは広く読まれるべきと思う,あるいは純粋に面白いと思う,一冊を挙げてください。

看護のための精神医学 第2版 看護のための精神医学 第2版
中井 久夫 山口 直彦

医学書院 2004-03
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絶対読めって本その1。名著です。とにかく読んでない人は読みましょう。

方法としての面接―臨床家のために 方法としての面接―臨床家のために
土居 健郎

医学書院 1992-03
売り上げランキング : 10933
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絶対読めって本その2。名著です。とにかく読んでない人は読みましょう。初学者が読んでも、今ひとつピンと来ないかと思います。でも読みましょう。そして何年かした後にもう一度読んでみましょう。一粒で何度も楽しめます。
■Q5.心理学ないし臨床心理学の研究を学ぶ上で役に立つ,論文の執筆,研究法,統計学,研究計画,倫理,語学などについての,これはと思う一冊を挙げてください。

APA論文作成マニュアル APA論文作成マニュアル
APA アメリカ心理学会 江藤 裕之 前田 樹海

医学書院 2004-07
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院生は持ってないとダメでしょ?な一冊。この辺りがDecoさんとかぶってるところが面白い。
Decoさんいわく

本質はしばしば「型」に宿るZE!

とのことですが、まさにその通りかと。
逸脱できるだけの能力がある人なら必要ないかもしれませんが、んでも「型」あってこその逸脱だと思うのですよね。そして美しい「型」から生まれてくるクリエイティブなものもあるだろうし、それが「型」を(良い意味で)壊したり、新しい「型」を作っていったりするのではないかと思うのですよね。
そして我が国的スタンダードとしてこちらも。
『執筆・投稿の手びき』(日本心理学会 編)
http://www.psych.or.jp/publication/inst.html
■ 最後に一言:psy-pubさんのところにも書きましたが、最近は論文を読む方が多くて、腰を据えて本を読むって機会がなかなかないです(時間がないとも言う。そしてそれは時間を使うのが下手とも言う)。んでも「やっぱり本って素敵やん?」と思うわけですよ。最新の知見に色々と触れてみるのも必要です。が、やっぱり書店に行った時のあのワクワク感って大事だし、そこでしか得られないものってのはあるはずなのですよね。
これからも良い本を探して、気になったものはどんどんご紹介していけたらと思っております。そして、psy-pubさんの様な「本を作る側」の人にもがんばっていただきたいと思います。んでもって、いつかは自分も何か「良い本」を書けるような人間になりたいとも思います。
色々がんばります。

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