公認心理師 心理・精神医学本

【ご恵贈】下山晴彦 編集主幹『公認心理師技法ガイド』【感謝!】

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公認心理師技法ガイド

第2回公認心理師試験の試験日は8月4日・日曜日ということで目前に迫っております。今年度受験される方は追い込みの真っ只中というところかと思います。みなさまのご検討お祈りしております。

さて、少し前にTwitter界隈でも話題になっておりましたこちらの本、ご恵贈いただきました。編著者の皆さま、出版社の皆さまに感謝申し上げます。

公認心理師に解決を求められている心理学的問題は,メンタルヘルス分野に留まらず教育・学校分野,さらに近年では発達障害や高齢者の心理的支援など深刻かつ多岐に広がっている.
本書はこうした問題の解決に有効な専門技能を網羅する本邦初のガイドブック.
臨床で有効性が実証されている技法,他職種と協働し支援を実行するための技法など,世界標準の実践心理職に必要な知識と技法が第一線で活躍する臨床家・専門家により体系的に解説されている.

出版社の紹介ページでは、目次、編集主幹である下山晴彦氏による序文の他、一部立ち読みもできます。

公認心理師技法ガイド | 株式会社文光堂
公認心理師技法ガイド | 株式会社文光堂

公認心理師に解決を求められている心理学的問題は,メンタルヘルス分野に留まらず教育・学校分野,さらに近年では発達障害や高齢者の心理的支援など深刻かつ多岐に広がっている.本書はこうした問題の解決に有効な専 ...

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お送りいただいたばかりであり全て読んだわけではないのですが、一読した私の感想としましては「確固たる思想に基づいて編まれた事典だなあ」というのが最初でございました。

タイトルに「公認心理師」とついておりますので、試験対策として購入される方も多いと思います。でもこの本はそんな使い方じゃあもったないないです。むしろ実践の中でこそ役に立つ本なんじゃないでしょうか。

序文をちょこっと引用させていただきますよ。

本書は,公認心理師になるための教科書ではなく,専門職として優れた仕事をするための実践ガイドブックです.あなたの目標が,より専門的な実践心理職(practitioner psychologist)として活躍できるようになることであれば,本書はベストなテキストです.現場で必要となる専門技能がすべて網羅されているからです.

そうそう!まさにその通りです。特に「第3章 介入技法」での認知行動療法についての記載はかなり詳細で、レスポンデント学習・オペラント学習など学習理論の基礎から認知療法・臨床行動分析・マインドフルネスなどの各理論モデルにまで丁寧に言及されておりますし、「第5章 疾患・問題別の専門技法」なんかだと「10 発達障害」や「12 高次脳機能障害」などについては相当詳しく解説されておりますよ。

公認心理師の時代となり,心理職に求められる知識や技法は基本的に変わりました.社会的責任を担う専門職として,有効性が実証されている技法を用い,他職と連携して活動することが実践の基本となっています.公認心理師は,多職種協働チームにおいて信頼される心理職としてエビデンス・ベイスト・プラクティスを実践することが求められているのです.

「有効性が実証されている技法」「エビデンス・ベイスト・プラクティス」…そう。私が感想として抱いた「確固たる思想」というのはまさにここです。ここが徹底されているのです。

既に述べたように介入技法としての認知行動療法にはかなりのページ数を割いている反面、例えば「精神分析のアプローチ」としては312ページから315ページまでの5ページでFreudの理論から対象関係論・自我心理学の大まかな概要程度にちょこっと触れられているという感じです。

それが良い・悪いという話ではなく、まさにそういう「思想」であり、編著者の皆さまが考える「これからの公認心理師像」が大変よく理解できます。

「第2章 アセスメント技法」でも個別の検査技法としては、WISC・WAIS・田中ビネー・KABC-II・DN-CASなどの知能・認知機能検査、新版K式・Bayley-IIIなどの発達検査、Vineland-II・ASEBAといった適応行動検査、さらに発達障害の様々な評価技法について、それぞれ項目を設けて詳説しております。しかし、現在わりと現場での使用頻度も高い「パーソナリティ検査」についてはざっくりとした数行程度の解説にまとめられている感じです。

これもまた「思想」ですね。本当に一貫していると思います。

本書は,まさにそのための知識と技法を体系的に解説しています.実践心理職としての成長をきめ細やかにガイドするのが本書なのです.現場での実践で困ったときにひも解くガイドとして,さらにはご自身の専門職としての成長を見守るガイドとして,本書を傍らに置いていただければ幸いです.

本書では,世界標準の実践心理職の専門技能を提供することを目標としました.編集会議において議論に議論を重ねたことで,その目標を達成する内容となったと自負しております.ですから,本書をしっかりとマスターしておけば,どのような現場でも,どのような地域(海外も含めて)でも専門的な実践心理職として自信をもって働くことができます.

そうです。実際この本、価格は6500円となかなかお高いのですが、これからずっと使えると考えるとかなりコスパは良いと思います。むしろ内容・ボリュームを考えれば安いくらいなんじゃないかと思います。

執筆陣も豪華ですしね。誰もが知ってる有名な先生だけではなく、私よりも下の若い世代の気鋭の臨床心理学者も結構な数含まれてます(知り合いも何人かいました。みんな頑張ってるなあ…)。

そんなこんなで本当に「自身の専門職としての成長を見守るガイドとして」「傍らに置いて」おきたい一冊です。興味がある方は是非ともポチっとどぞー。

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